可逆な熱機関と不可逆な熱機関

熱を得て、仕事をなす、あるいは仕事をして、 熱を放出するような熱機関において、何段階かの過程を経て、 状態 A から状態 B へ移ったとする。

B から A にするのに、全く同じ工程を逆向きにたどって戻れる場合を、 可逆といい、そうでない場合を不可逆という。 十分にゆっくりと変化させれば、可逆状態に近くなるが、 現実にはこの系を実現させることは不可能である。

可逆な熱機関の熱効率\eta を 1 と取ると、不可逆な熱機関の熱効率はつねに 1 より小さい (\eta < 1)。

現実の熱機関は全て不可逆な熱機関である。

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