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(7) 11/08の授業内容:プレゼンテーション[1]-基本操作
[1]プレゼンテーションソフトとは
- 会議などで説明を行い、相手を説得することをプレゼンテーションと呼ぶ。プレゼンテーションを行う際には何らかの資料を提示することが多い。従来はOHPが使用されていたが、現在ではコンピュータを用いて資料を提示するプレゼンテーションが主流となっている。
- プレゼンテーションの資料を作成するソフトをプレゼンテーションソフトと呼ぶ。Microsoft PowerPoint(パワーポイント)は代表的なプレゼンテーションソフトとして広く利用されている。同等の機能を有するOpenOffice Impressも利用されるようになってきている。
- OHPとは異なり、パワーポイントをはじめとするプレゼンテーションソフトでは動画を扱うことができる。また、スライドを作成するのみでなく、配布資料や発表者向けの手元資料も作成可能である。
[2]課題3:プレゼンテーション課題
関心を持っている事柄について調べ、発表用の資料をプレゼンテーションソフトを用いて作成し、実際に作成した資料を用いて発表を行う。
テーマは前期のワープロ課題と同じでもよいし、別のテーマを考えても良い。
テーマの例:
- 交通事故の発生状況を踏まえた今後の事故防止対策について
- バイオエタノールの生産に伴う穀物価格の高騰について
- 地球温暖化に対する取り組み状況と対策について
- 商店街の活性化に関する取り組み事例について
- 公共施設のバリアフリーの対応状況について
- 裁判員制度の問題点について
- ボランティアについて
- 出身地の紹介
- その他関心があること
作成上の条件:
- 8分(質疑応答2分の計10分)で発表をすることを前提に作成してみよう
- 作成練習を兼ねるので、文字だけではなくクリップアート、図、表、図形描画などの各種機能を出来る限り多く使用する
- 聞き手は取り上げたテーマについてまったく知らないと仮定して作成する
[3]スライドを作成する上での注意点
- 発表に関心を持ってもらう
- 発表するテーマに聞き手は関心を持っていないと考えた方が良い。興味がない人に興味を持たせるためには、自分にも関連のあるテーマだと理解してもらう等、何らかの工夫が必要。
- 効果的なプレゼンテーションを行うためには、まず聴衆分析を行うと良い。聴衆の知識レベル(知識なし、多少は知っている、専門用語まで理解している)や興味(興味あり、授業なので仕方なく聞いている等)を分析することで、プレゼンテーションの目的を設定し易くなる。
- 興味がない人が多いなら最初に面白い話をして、関心を持ってもらえればそれだけで成功かもしれないし、興味を持っている人が多いならば、より専門的な話をして内容を理解してもらうのが良いかもしれない。同じテーマでも聴衆の属性によって話す内容は変化するべきであると考えること。
- 聞き手は前提知識がない
- 今回の発表では、聞き手は専門用語の意味を知らないと考えるべき。なるべく平易な言葉で話をする。やむを得ず専門用語を使う場合は定義をする。
- 発表の目的と流れを明確にする
- 話が脱線すると聞き手は理解が難しくなる。発表を通して主張したいことを定め、無理や無駄のない論理展開で話を進めるべき。
- 著作権への配慮
- 紙のレポートと同じく著作権への配慮が必要。特にWeb上の写真や図を使う場合に注意する。Googleのイメージ検索で見つけた写真を勝手に使うのは著作権の侵害になる。
[4]パワーポイントの起動方法と画面構成
起動方法
- デスクトップ上のアイコンをダブルクリックして起動。
- アイコンがない場合は[スタート]→[プログラム]→[Microsoft Office]→[Microsoft Office PowerPoint 2003]を選んで起動。
画面構成
- (1)スライド作成領域
- スライド本体。ここに作成した内容が液晶プロジェクタを介してスクリーンに投影される
- (2)スライド一覧
- 作成したスライドの一覧が表示される。特定のスライドをクリックすると、そのスライドがスライド作成領域に表示される。スライドの順番を変更することもできる
- (3)作業ウィンドウ
- スライドレイアウトやクリップアート、アニメーションなどの設定時に使用
- (4)ノート
- 発表者の手元資料として印刷できる領域。読み上げる内容や説明のポイントなどを記載
- (5)メニューバー
- 様々なメニューがカテゴリごとに割り当てられている
- (6)ツールバー
- よく使用する機能がボタン形式で割り当てられている
[5]操作方法(1)背景の指定
起動直後は白背景のスライドであるが、背景を変更することができる。「背景色の変更」と「デザインテンプレートの適用」の2種類がある。
背景色の変更
- 背景色を変更する場合はメニューバーの[書式]→[背景]を選択
- 変更したい色を指定する。一覧に表示されていない色も「その他の色」で選択可能
- 「塗りつぶし効果」を選ぶとグラデーション等も指定可能
- 色を選択した後で「すべてに適用」もしくは「適用」ボタンをクリック。両者の違いは次の通り
- すべてに適用:指定色を今後作成するスライドを含めた全スライドに適用
- 適用:指定色を当該スライドにのみ適用
- 背景色を変更した場合は、文字色も変更しないと読みづらくなる場合がある。読みやすい色の組み合わせ、読みづらい色の組み合わせを示す。
デザインテンプレートの適用
背景デザインや配色などのスタイルがあらかじめ登録されているデザインテンプレートを使用することもできる。作業ウィンドウから「スライドのデザイン」→「デザインテンプレート」を選ぶと利用可能なテンプレートの一覧が表示される。好きなものをクリックすると全スライドに適用される。
同一内容でもテンプレートにより印象がかなり異なることがわかる
[6]操作方法(2)レイアウトの指定
作業ウィンドウより「スライドのレイアウト」を選ぶ。
該当するレイアウトをクリックすると、現在表示されているスライドにそのレイアウトが適用される。
[7]操作方法(3)文字入力とテキスト枠の移動・サイズ変更
文字入力
「クリックして○○を入力」の箇所をクリックすると、領域内に文字を入力できる。
「クリックして○○を入力」の領域内をクリックする
「クリックして○○を入力」の表示が消え、文字が入力できるようになる
文字を入力する。この時点では周囲に枠がある
枠の領域外をクリックすると枠が消える
入力テキストの移動
枠が表示されている状態で枠をクリックすると枠の形が変化する(斜線→点線)
この状態で枠をクリックしてマウスで移動すると、枠の位置を変化させることができる。キーボードのカーソルキーでも移動可能。
テキスト枠のサイズ変更
枠を選択すると周囲に8つの○が表示される。この○の部分にマウスを合わせてドラッグすると、枠のサイズを変更することができる
右側の真ん中の○をクリックしたまま左にドラッグすると枠の幅が狭くなっていることがわかる
[8]操作方法(4)スライドの追加・削除・移動
- スライドの追加
- メニューバーの
のボタンを押すと、現在作成中のスライドの下に新しいスライドが追加される
- スライドの削除
- 削除したいスライドが表示されている状態で、メニューバーの[編集]→[スライドの削除]を選ぶ。または、スライド一覧で削除したいスライドを選択し、DeleteまたはBackSpace
- スライドの順番の変更
- スライド一覧で、移動したいスライドを選択し、移動先にドラッグ。左の例ではスライド1を選択して下に移動している。スライド2と3の間に灰色の線が表示されている点に注目。この状態でマウスを放すとスライド2と3の間に1が移動される
[9]操作方法(5)図表の挿入
クリップアートの挿入
クリップアートはMicrosoft Officeに標準搭載されている図である。クリップアートを使用するためには、
- メニューバーの[挿入]→[図]→[クリップアート]
- ツールバーの
ボタンを押す
- 作業ウィンドウの[クリップアートの挿入]を選択
のいずれかの操作を行うと、作業ウィンドウに右図のメニューが表示される。挿入したい図をあらわす名称(ここでは「自動車」)を入力して検索すると、図の候補が一覧表示される。挿入したい図をクリックするとスライドに挿入される。挿入した図形は自由にサイズ変更可能。
図の挿入
自分で作成した図や撮影した写真の挿入も可能。
- メニューバーの[挿入]→[図]→[ファイルから]
- ツールバーの
ボタンを押す
のいずれかの操作を行い、該当する図を選択する。挿入後のサイズ変更も可能。
表の挿入
表を作成する場合は、スライドレイアウトで「表」のレイアウトを選ぶ。
するとスライドには右のレイアウトが適用される。
「ダブルクリックして表を追加」をダブルクリックし、表の列数と行数を指定してOKをクリック。
これで表が出来上がるので、各セルに必要事項を記入する。
エクセルで作成した表の貼り付けも可能。エクセル上で表を選択してコピーし、貼り付けたいスライドに貼り付ける。通常の「貼り付け」ではきれいに張り付かない場合、メニューバーの[編集]→[形式を選択して貼り付け]で「図」を選んで貼り付ける。
[10]操作方法(6)図の作成
自分で図をかくこともできる。図形の描画にはツールバーにある図形描画ボタンを使用する。
描画したい図形のボタンをクリック後、スライド上で図形の始点をクリックし、ドラッグすることで任意のサイズの図を書くことができる。図形の塗りつぶし色や枠の色、サイズは、図形描画後、自由に変更できる。
図形描画機能を用いて作成した図のサンプルを示す。上の図は四角、直線、矢印、テキストボックスを組み合わせている。下の図は、円と矢印、テキストボックスを組み合わせて描画している。
テキストボックスのボタンの説明は以下の通り。
直線を描く |
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矢印を描く。初期設定では終点が矢になる |
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四角を描く。Shiftキーを押しながらマウスをドラッグすると正方形が描ける |
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円を書く。Shiftキーを押しながらマウスをドラッグすると真円が描ける |
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横書きのテキストボックス(文字を入力する枠)を作る。初期設定では枠の線色、塗りつぶし色ともに透明 |
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縦書きのテキストボックス(文字を入力する枠)を作る。初期設定では枠の線色、塗りつぶし色ともに透明 |
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作成した図形の塗りつぶし色を指定する。色を変更したい図形を選択した後で、ボタン右の▼より色を選択・指定する |
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作成した図形のラインカラーを指定する。色を変更したい図形を選択した後で、ボタン右の▼より色を選択・指定する |
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入力した文字の色を指定する。色を変更したい文字を選択した後で、ボタン右の▼より色を選択・指定する |
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作成した図形の線の太さを変更する。変更したい図形を選択してボタンを押し、太さを指定する |
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作成した図形の線の種類(実線、点線)を変更する。変更したい図形を選択してボタンを押し、該当するものを選ぶ |
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矢印の形や方向(始点と終点のどちらにつけるか)を変更する際に利用する。変更したい線分を選択してボタンを押し、該当するものを指定する |
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作成した図形に影をつける。影をつけたい図形を選択してボタンを押し、影の種類や方向を選ぶ |
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作成した図形を立体的にする。変更したい図形を選択してボタンを押し、どれか選ぶ |
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丸や四角以外の図形を描画することができる |
左の図はオートシェイプの中身であり、四角や直線以外にも様々な図形を描画することができる。左下の図はツールバーの「図形の調整」の中身で、ここではよく使うものだけ説明する
順序:複数の図形を描画し、重なっている部分がある場合に、どちらを前面に出すかを指定する
回転/反転:任意の角度への回転や、反転(線対称な図形にする)ができる
グループ化:多くの図は複数の図形で構成されるが、これをまとめて1つのグループとすることをグループ化という。グループ化を行うことで図の拡大縮小を行う場合に、個別の図形について個々に拡大縮小をしなくても一度に変更ができるようになる
[11]出席課題
プレゼンテーションのテーマと目的、構成をメールで送る。
一例を示す。
- テーマ:自転車走行空間について
- 目的:自転車走行空間を整備すると事故が減ることを知ってもらう
- 構成:自転車事故の発生状況 自転車事故の発生場所 → 自転車の走行場所に関するルール → 自転車走行空間の種類と整備状況 → 今後の展望
- 提出先:課題提出用メールアドレス
- メールの件名(Subject):literacy7
- 提出期限:授業終了時
- 電子メールの使い方に自信がない場合:Mewの主要コマンドについてを確認しよう