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(2) 目的別プレゼンテーション1

[1] 様々なプレゼンテーション

AppleのSteve Jobsが新製品の発表で行うプレゼンテーションと、研究成果を 発表する学会のプレゼンテーションでは、スライドの構成や話の方法が全く異なっ ているように思える。両者が全く別物であれば、研究発表を行う際にはSteve Jobsのプレゼンテーションは役に立たないということになってしまう。

しかし、プレゼンテーションは聴衆分析に基づいて行われるものであるから、 聞き手が新製品の発表を待ち焦がれているユーザーの場合と、特定の分野の専門 家の場合では、発表の流れやスライドに記載すべき情報が異なってくるのは当然 とも考えられる。

本日は、Steve Jobsのプレゼンテーションを確認しながら、良いと考えられ る点を整理してみよう。その上でそれらの良いと考えられる点が研究発表にも適 用できるか考えてみる。

[2] 参考にする動画

確認する際のポイント

  • スライドのデザイン
  • 発表の構成
  • 発表の方法

[3] Steve Jobsのプレゼンテーションの特徴

動画を確認した上で、Jobsのプレゼンテーションの特徴を整理した結果、見 出された特徴は以下の通り。

スライドデザイン

  • 落ち着いた背景
  • 文字が少ない
  • アニメーションを多用
  • スライドがシンプル
  • 余白の取り方(写真を中央に置く、テキストでも上下左右に余白を取り、コンテンツを際立たせる)
  • コントラストを考えた目立つ色

発表の構成

  • 商品への期待感を高める
  • 最初の方でユーモア
  • 敵役(現状の問題点)→アップルが解決者→商品の詳細
  • 主張したいことが1つ(世界で最も薄いノートパソコン)

発表の方法

  • 舞台を広く使う
  • 話のテンポ(重要なところはゆっくり、後に間をあける、そうでない部分は 若干早い)
  • 専門用語や難解な言葉は使わない
  • ジェスチャーが多い