今回から4回の授業を使ってWebページを作成する。まずは関連する用語について確認しておこう。
自分の学籍番号がc105678であると仮定する。自分用のホームページは
http://roy.e.koeki-u.ac.jp/~c105678/
というURLになる。Webページを表示させるためには、royのホームディレクトリにpublic_htmlというディレクトリ(フォルダ)を作成し、その中に表示させたいファイルを置いておく必要がある。大学でWebページを公開する場合に限らず、自宅で契約をしているプロバイダでWebページを公開する場合も同様にpublic_html内にファイルを置く。
例えばabc.htmlというファイルを作成し、public_html/というディレクトリ内においておけば
http://roy.e.koeki-u.ac.jp/~c105678/abc.html
で内容を表示させることができる。
まず、下記の手順でpublic_htmlというディレクトリを作成しよう。
roy{学籍番号}%mkdir public_html[Enter]
mkdirはmake directoryの略で、mkdir public_htmlでpublic_htmlという名称のディレクトリを作成せよという命令となる。正しくディレクトリが作成されたかを確認するために
roy{学籍番号}%ls[Enter]
と続けて入力してみよう。lsはlistの略で、ディレクトリやファイルの一覧を表示させるコマンドである。一覧の中にpublic_html/があれば、正しく作成できている(UNIXではディレクトリは最後にスラッシュがつく)。
なお、public_htmlの中に置くファイルのうち、index.htmlもしくはindex.htmという名前のファイルだけは特別な意味を持つ。通常は、
http://roy.e.koeki-u.ac.jp/~c105678/abc.html
というように、ファイルの名称を指定しなければ、該当するファイルを表示させることはできない。ただし、index.htmlもしくはindex.htmという名前のファイルをpublic_htmlの中に作成しておくと
http://roy.e.koeki-u.ac.jp/~c105678/
のみ、すなわちディレクトリの名前を書くだけで表示される。これらのファイルは見出しに一般的に表紙にあたるページとして利用されるためである。参考までにindex.htmlとindex.htmの2つのファイルが存在する場合は、index.htmlが優先的に表示される。
ブラウザを起動して、
http://roy.e.koeki-u.ac.jp/~naoya/
と入力しても、
http://roy.e.koeki-u.ac.jp/~naoya/index.html
と入力しても表示されるページが同じであることを確認しよう。
Webページは、.html(もしくは.htm)という拡張子のつくファイルで作成されており、HTML言語を利用して記述される。HTML言語は、文章の持つ意味を<要素名></要素名>という形式のタグと呼ばれる記号を使用して示したものとなる。ここで、<要素名>を開始タグ、</要素名>を終了タグという。タグの働きを概念的に示すと、下記の通りとなる。
<見出し>授業の進め方</見出し> <段落>今日からWebページを作成します。<重要>欠席しないように</重要>しよう。</段落>
タグがあらわすのは、開始タグと終了タグにはさまれた文章が持つ意味であることに注意する必要がある。例外的に見栄えを規定する<下線></下線>、<中央揃え></中央揃え>、<赤色></赤色>などのタグもあるが、これらは非推奨タグとされている。タグはあくまでも意味を示すものと覚えよう。見栄えの設定はCSS(カスケーディング・スタイル・シート)を使用する。HTMLのタグとCSSを組み合わせて使用することで多彩なデザインのページを作成することができる。CSSについては再来週に取り上げる。
以下がHTMLファイルの基本構造である。HTMLファイルは基本的に<html>で開始し、</html>で終了する。基本的にと書いたのは、<html>の上の行にhtmlのバージョン等を記載する必要があるためである。これについてはCSSの回で説明する。ブラウザで表示されるのはピンク色の<body></body>で挟まれた中の部分のみである。上部の緑色の<head></head>内にはページのタイトルや作成者、文字コード、CSSの設定等を記述する。<head></head>内の記述方法については次回以降に取り上げる。
<html><head> <title> Welcome to Naoya's Page!!!!! </title> </head><body> <h1>自己紹介</h1> <p>神田直弥です。宜しくお願いします。</p> </body></html>
これを実際にブラウザで表示させると以下のようになる。
神田直弥です。宜しくお願いします。
htmlファイルの実体は単なるテキスト形式のファイルである。通常テキスト形式のファイルは拡張子が.txtとなるが、これを.htmlに変更しただけである。このため、htmlファイルを作成する上で特別なソフトは必要ない。Windowsの場合、メモ帳などのテキストエディタを使用すればよい。授業ではテキストエディタとしてemacsを使用する。
プロバイダと契約をして、自分のWebページを公開する場合は、自分のコンピュータでhtmlファイルを作成し、それをプロバイダのサーバにあるホーム領域内のpublic_htmlというディレクトリの中に転送する(アップロードする)必要がある。この際にはFTPソフトと呼ばれる、ファイル転送を行うためのソフト(無料でダウンロードできるフリーウェアが多数ある)が必要となる。
大学でWebページを作成する場合は、作成したファイルを転送するのではなく、直接public_htmlの中にファイルを作成することができる。ここではその方法について学ぶ。
アルファベットや数字、記号はいずれも半角英数字(直接入力)で入力する必要がある。
ここまでできたら、下記を参考に、赤色文字の部分を適宜変更しながら入力してみよう。
<html><head> <title> Welcome to Naoya's Page!!!!! </title> </head><body> <h1>自己紹介</h1> <p>神田直弥です。宜しくお願いします。</p> </body></html>
完成したら
http://roy.e.koeki-u.ac.jp/~自分の学籍番号/
をブラウザに入力し、思ったとおりに表示されるか確認してみよう。
来週からは自分で自由なテーマを決めてWebページを作成していく。今回は誰でも見ることができるWebページを作成するため、著作権の侵害に気をつける必要がある。このため調べたものをまとめるようなテーマにする場合は特に注意が必要である。この点を考慮に入れた上でテーマを決定しよう。例えば以下のようなテーマであれば、何かを参考にすることが少ないため、著作権の侵害が起こりにくい。
今日の課題:以下の2点についてメールで送る。