BibTeXを利用した参考文献の処理

参考文献を効率良くさがし、効率良く論文に反映させる。

BibTeX

BibTeXとは、LaTeXで論文を書く際に文献の書誌情報をデータベース化しておき、 その中から本文で引用/参照したものを選んで論文末尾の参考文献リストに入れる、 などの処理を一括して行なう処理系である。

参考文献を利用した論文序盤作成の流れ

  1. 論旨の流れを決める
  2. 関連する話題の先行研究を集める
  3. 参考文献リストを作る
  4. 自分の主張の前提の説明を参考文献を示して論拠とする

例:

世の中はあーでもなくこーでもなく、とにかくツライ。
だから私はこーするのを提案する。

「あーでもなく」、「こーでもなく」が本当にそうなのか説明するのは たいへんなので、別の論文に依る。

世の中はあーでもなく[1]こーでもなく[2]、とにかくツライ。
だから私はこーするのを提案する。

参考文献
  1. 黄昏煎餅. 世の中あーである. 日本ほげほげ学会論集, Vol 1087-05, p.99-122, 1087
  2. 小栗仁. 世の中こーである. 日本へろへろ学会論集, Vol 2008-110, p.096-110, 2008

参考文献はデータベース化する書式が慣習的に決まっている。

使用例

まず、この見本ファイルを手許にコピーする。

usebib.tex

%#!uplatex -kanji=%k
\documentclass[uplatex,dvipdfmx]{jsarticle}
\title{参考文献を使う例}
\author{ !!名前を入れる!!  }
\begin{document}
\maketitle

\section{BibTeXを使う}
アジアではほげほげであると言われている\cite{あーでも}。
しかしながらへろへろであることも事実である\cite{おぐおぐちゃんの本}。

\bibliographystyle{junsrt}	% 文献リストのスタイルの設定
\bibliography{mybib}		% 自分用の参考文献データベースファイル(.bib)
\end{document}

mybib.bib

@article{あーでも,
  author	= {黄昏煎餅},
  title		= {世の中あーである},
  journal	= {日本ほげほげ学会論集},
  volume	= 1087,
  number	= 05, 
  pages		= {99-122},
  year		= 1087
}

@article{おぐおぐちゃんの本,
  author	= {小栗仁},
  title		= {世の中こーである},
  journal	= {日本へろへろ学会論集},
  volume	= 2008,
  number	= 110, 
  pages		= {96-110},
  year		= 2008
}

上記ファイルを用意してから、mybib.bib ファイルを作成し BibTeX 形式で作成する。この形式は、論文検索サイトで一般的に利用されている。

これらのサイトで論文のメタ情報が表示されるページには "BibTeX" へのリンクボタンなどがある。これらのファイルをコピーして 自分専用の .bib ファイルに集めておく。

bibファイルを作ったら YaTeX で C-c t d するだけで必要な処理が行なわれる。 一般的には uplatex, upbibtex, uplatex, uplatex の順に処理する。 上の2ファイルの例で示すと以下のように操作する。

uplatex usebib.tex
upbibtex usebib
uplatex usebib.tex
uplatex usebib.tex

参考サイト