プログラムをテキストファイルに書いて、 機械語への変換処理を施さずにそのまま実行させらる言語を スクリプト言語という。プログラムの実行処理を受け持つ 言語処理系ソフトウェアのことをインタプリタという。
ストリームエディタ(Stream EDitor) の略で、 テキストを読み込んでの変換処理に特化したプログラム。 プログラミング言語と呼ぶには文法構造が乏しいが、 簡単な制御構造を持つため場合分け処理なども可能である。
スクリプトの例: 文書中すべての koueki を koeki に変えたものを出力
s/koueki/koeki/g
Aho, Weinberger, Kernighan が作成したストリーム志向言語。 このあたりから「スクリプト言語」という概念が発達してきた。 プログラム中でとくに何も指示しなくても自動的にデータを読み込み、 呼んだデータを自動的に空白ごとに分割して変数に入れる処理が 行なわれる。それまでの言語では読み込んだ1行ぶんのデータを項目ごとに 分けて変数に代入するまでにそれなりの手間が必要だったため、 AWKの出現はテキストデータ処理を飛躍的に気軽なものにした。
スクリプトの例: 文書すべての行の先頭に書かれている数字を足した結果を求める
{sum += $1} END{print sum}
スクリプトブームの先駆けとなった歴史的言語。既存のC言語のような 構文を持ち、正規表現を利用した手軽な処理が可能である。Web 技術と組み合わせてデータ処理を行なうための言語として大きな役割を 担った。
スクリプトの例: すべての行を読み込んでそれらの koueki を koeki に変えたものを出力
while (<>) { s/koueki/koeki/g; print; }
1991年登場。2000年に出たバージョン2から急激に広まった。 単純な文法で、コンピュータシステムを制御するプログラムを書きやすい。 プログラムのインデントで文の構造の意味を変えるのが特徴的。
スクリプトの例: すべての行を読み込んでそれらの koueki を koeki に変えたものを出力
#!/usr/bin/env python import sys import re for line in sys.stdin: print(re.sub("koueki", 'koeki', line))
1993年登場1995年公開。 ストレスなくプログラミングできるような仕様になっているのが特徴的である。 本学では学部2年生の必修科目として開学時から使用している。
スクリプトの例: すべての行を読み込んでそれらの koueki を koeki に変えたものを出力
#!/usr/bin/env ruby while line=gets print line.gsub(/koueki/, "koeki") end