インターネットに接続しているホストはIPアドレス によって識別される。現在もっとも普及しているIPアドレス体系はIPv4で、 IPv4で表現されるIPアドレスは32ビットの数値である。
32ビット = 2の32乗 = 4294967296
約42億の番号が振れるが、実用上は上位桁と下位桁をそれぞれ ネットワーク部、ホスト部に分けて利用する。電話の市外局番同様 上位桁の短いところは大きなネットワーク、長いところは小さなネットワーク となる。上位桁のことをネットワークアドレスという。
10000011 | 1110001 | 00100100 | 00001100 |
10000011 | 1110001 | 00100100 | 00001011 |
11001011 | 10110101 | 01110010 | 00 | 010001 |
IPアドレスを表記する場合、2進数のままでは桁が多すぎるので、 16ビットずつ、4つに区切った数を10進数にしたものをピリオドで区切って使う。
11001011 | 10110101 | 01110010 | 00 | 010001 |
の場合は
0b11001011 = 203 0b10110101 = 181 0b01110010 = 114 0b00010001 = 17
であるから、203.181.114.17 となる。
32ビットのIPアドレスのうちどの桁がネットワーク部なのかを ネットマスクで表す。ネットマスクとIPアドレスのビット毎のANDを取ると ネットワークアドレスが残るようにする。つまり、ネットワーク部分の桁を1、 それ以外を0にしたものがネットマスク値である。
11001011 | 10110101 | 01110010 | 00 | 010001 |
の場合は上位26ビットを全て1にして残りを0にした
11111111 | 11111111 | 11111111 | 11 | 000000 |
がネットマスク値となる。ネットマスクも16ビット×4を10進数に 直して表記する。上記の例の場合は
0b11111111 = 255 0b11111111 = 255 0b11111111 = 255 0b11000000 = 192
であるから、netmask = 255.255.255.192 となる。
IPアドレスとネットマスク値を組み合わせたものが 一つのホスト(厳密にはNIC)に付けるべきアドレスの組み合わせとなる。
上記のアドレス例の場合は
IP address = 203.181.114.17 (netmask 255.255.255.192) Network address = 203.181.114.0 (netmask 255.255.255.192)
と表す。ただし、ネットマスク値は最上位ビットから連続した"1" で使用することがほとんどであるため、何個の1が連続するかをスラッシュで 区切って表す簡略表記も一般的で、
IP address = 203.181.114.17/26 Network address = 203.181.114.0/26
と表すこともある。
yuuji@e.koeki-u.ac.jp