公益学総論(情報科学と公益)
オープンソースによる情報共有
コミュニケーションの基盤となるクラウドストレージをめぐる
自由獲得の戦い。
「ずっと無料」という蜃気楼
タダで使えなくなることだけが問題なのか?
自分のものが自分でない?
The
issue with SaaS and the Public Cloud
大企業によるクラウドストレージサービスを使うこと:
- 一度行き渡ったデータへのアクセス制御ができない
- データがどこに保存されているかが分からない
- 単一障害点になりやすい(ねらわれやすい)
- 盗まれても分からない
- 本当に欲しいもの(機能)とはかぎらない
自分のデータには全て自分が全権を持つことが重要。
米国に預けることは米国の法律に従うこと
→
Where
should healthcare data be stored?
アメリカ愛国者法(→米国自由法)、EUデータ保護指令等)
Nextcloud HUB
自分自身で設定したクラウドサーバ上で動く、
ファイル共有サーバとして始まり、今では活動する人々の
コミュニケーションのハブ港としてサービス提供するものへ。
Drobox, GoogleDrive, OneDrive + ???
Nextcloudの特徴

- 安全にファイルを保存できる
- ファイルを共有できる
- ファイルにメッセージを同時に書き込める
- カレンダーやビデオチャットを情報漏洩なく運用できる
- その他コミュニケーションに必要なツールが「アプリ」として提供される
何かを渡すときには伝言したいもの。
デモ

Nextcloudアプリによる報連相効率化
予定と関連する文書/ファイルを結びつけて、それについてチャット連絡
といった連携をすることで、作業対象がはっきりする。
- 同時書き込みメモ付ファイル共有
- 「カレンダー」アプリで予定共有
- 「デッキ」アプリでカンバン方式のタスク管理(Trello風)
- 「サークル」アプリで自由に共有相手となるグループを作成
- 「投票」で予定調整 (例:芋煮日程)
- 「フォーム」で単純なアンケート(例:雑煮調査)
- GPSログと地図共有(例: 苗名滝トレッキング)
チャット
Nextcloud Talkアプリ
(Android,
AppStore)
- emailは?
-
- 毎度あいさつが必要(大事だけど塵も積もれば……)
- 引用に継ぐ引用で冗長で探すのたいへん
- 大勢の宛先で誰かが1人にしか返さないと文脈迷子
- Nextcloudのチャット(通話)は
-
- 個人でリストを何個でも作れる
- ゲスト招待も可能(URL)
- ビデオ会議も可能(でも後述のJitsi Meetか)
カレンダー
OneCalendarアプリ
(Android,
AppStore)
- Nextcloud本体のカレンダーアプリだけでも
- スケジュール管理に利用できる
- リマインダも送れる
- 予定のグループ共有もできる
- 業務など外部漏洩御法度の予定はこれを使うべき
- スマートフォンアプリOneCalendarを合わせると
- Googleカレンダーなど他のcaldav対応カレンダーと
統合した予定を手元で見られる
- OneCalendarから登録先を選んで予定追加できる
- 予定の通知がわかりやすい
Jitsi Meetによるオンライン通話/チャット
2020ビデオ会議システム一般化元年
- 古くは: MS Messanger, Skype
- リモート勤務・講義で急成長
Jitsi Meetの特徴
基本的には誰でも歓迎。
勝手に入られないよう会議室名を長くする。
- 安全性
- オープンソースソフトウェア - 誰でも仕組を確認できる
- 完全な暗号化通信
- 組織専用のサーバで運用できる
- 機能性
- 接続時間制限なし
- アカウント不要
- ブラウザのみで参加可能
- URLが会議室名なので誰でも何個でも作れる
- スマートフォン専用アプリあり
- 画面共有が複数人同時可能
- 会議パスワード設定、チャット、録画、画質調整、
個人ごとの音量調整
- サーバと回線の性能で同時接続上限が決まる(15-25人程度?)
ゲストとしての接続
誰かが起動中の会議室に繋ぐ(教室の場合は音量をゼロにして繋いでください)
- ホーム画面にアクセス https://jitsi.koeki-prj.org
- 会議室名に koeki-gs-soron-2024
会議室の作成
誰も繋いでいない会議室を開くと新規作成になる。
誰でも新規会議室を開けるが
アカウントがないと作成できないようにすることもできる。
参考文献
Nextcloud
Jitsi Meet
おまけ:PPAP撲滅
yuuji@koeki-u.ac.jp