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(6) 表計算[1]-基本操作
[1]表計算ソフトとは
計算を行う際、電卓を使用することもあるが、電卓では大量の計算の実施はきわめて難しい。例えば、入力間違いがあった場合は、最初からやり直さなければならなくなる。コンピュータを用いて計算を行うためのソフトを表計算ソフトという。表計算ソフトはあらかじめ表にデータを記入しておき計算式を入力することで、様々な計算を実施するためのソフトである。大量のデータを取り扱うことも容易であり、データを修正すると計算結果もそれに連動して変化する。また計算を行うだけでなくグラフを作成することもできる。
代表的なソフトとして、MicrosoftのExcelがある。無料版のLibreOfficeやOpenOfficeにもエクセルと同等の機能を持つソフトとしてCalcがある。
[2]Calcの起動
デスクトップで左クリックし、Root MenuからOpenOfficeを選択し、その後Calcを選択する。特定のファイルを開く場合は、「ファイル管理」から所定のファイルをクリックする。
起動すると次のような画面が表示される(以下はエクセルだが、Calcも全く同じ)。
Calcは小さなマス目で構成されている。このマス目のことをセルという。1つ1つのセルにデータを入力する。1つのセルに入力できるのは1つのデータとなる。入力されたデータをもとに様々な計算を実施したり、グラフを作成したりする。
各セルには列番号と行番号が付与されており、行列の番号で各セルを呼ぶことができる。現在選択されているセルをアクティブセルというが、この図のアクティブセルはC4となる。アクティブセルの番地は名前ボックスに表示される。列番号はA、B、C、・・・Z、AA、AB、・・・と続きAMJまでの1024列となる。行番号は1、2、3、・・・1048576までの1048576行になる。この1024×1048576のセル全体を指してワークシートと呼ぶ。
シートタブをクリックすることで、ワークシートを切り替えることができる。Calcファイルは複数のワークシートから構成されるブック形式となっている。新規作成したファイルには3枚のワークシートがあるが、必要に応じて追加や削除もできる。ワークシートが多くなりすぎて表示できなくなった場合のために、シートタブの左側には移動ボタンがついている。
なお、Calcの拡張子は.ods(Open Document Spredsheet)となる。参考までにエクセルファイルの拡張子は.xlsまたは.xlsxとなる。Mewで添付ファイルを送る場合には拡張子まで入力しなければならない。忘れないようにしよう。
[3]実際に使ってみよう
まずはCalcの基本操作について学ぶ。以下のハイパーリンクを右クリックして対象ファイルを保存する。
保存をしたら、ファイル管理を開いて該当するファイルをダブルクリックで開く。
ファイルを開くと6枚のワークシートがある。シートタブをクリックするとワークシートの切り替えができる。最初の5枚のワークシートが学習用で、次の1枚が復習問題となる。各ワークシートについて説明をしながら作業をしていくが、ペースが遅いと思う場合は各自のペースで実施してかまわない。復習問題は他のシートを見ずにできるかやってみよう。
もしも早く終わってしまった場合は、trrの練習をしよう。
なお、各ワークシートの構成は以下の通り。
- 入力と修正:セルへの数値や文字の入力方法。入力を間違えた際の修正方法。
- 削除:不要なセルのデータを削除する方法と、不要な行や列を消す方法(=行や列の削除)
- 挿入:行や列を挿入する方法
- 切り取りとコピー:入力されたデータを切り取ったりコピーしたりして別のセルに貼り付ける方法
- オートフィル:1、2、3、・・・のような連番入力を一つ一つ入力せずに簡単に行う方法
[4]本日の作業で使う機能について
- 列の挿入と削除
- 式の複写(オートフィル)
行列の挿入
列を挿入する場合は、列を選択し、メニューから[挿入]→[列]を選択する。
すると、選択した列の左に空白の列が挿入される。2列選択した場合は、2列挿入される。行を選択した場合は、選択した行の上に空白の行が挿入される。
行列の削除
削除したい行や列を選択し、メニューから[編集]→[削除]で、選択した行、列が削除される。行を削除した場合は、下の行が繰り上がり、列を削除した場合は右の列が繰り上がる。複数行や複数列選択し、一度に削除することができる。
オートフィル
計算式や関数は複写をすることが出来る。複写にはオートフィルと、コピー&ペーストの2つの方法があるが、ここではオートフィルについて右の図を使いながら確認する。
右の図は数字1と数字2の足し算の結果をC列で計算している。C2に=A2+B2と入力して、結果の30が表示さている状態とする。
C2のセルの枠の右下に注目すると、■になっている。ここにマウスカーソルをあわせると、白十字から黒十字にカーソルの形状が変化する。この状態でクリックをしたまま下にドラッグする。
すると、式が複写される。足し算を行う際に参照するセルも相対的に変化しており、足し算の結果にも間違いはない。
ここでは、足し算を用いた例を見たが、関数を用いた場合もオートフィルによる式の複写は可能である。この場合でも、countやcountaなどの関数を使用する際に指定する範囲は相対的に変化する。これを相対参照と呼ぶ。