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(4) 04/13の授業内容:ワープロソフト[3] 図と表の取扱い
[1]ポスター・チラシ作成に関わるノウハウ
これまで2回にわたってスタイル設定に関わる知識を身につけてきた。スタイル設定は論文やレポートなど、長い文章を作成する上で必須のスキルであった。今日はチラシやポスターの作成に関わるノウハウを整理しよう。
チラシやポスターは1ページで完結するものであり、見出しやページ番号などは不要である。また、図のタイトルや相互参照なども通常では用いない。文字のサイズや文章の行間を調整して1ページに収めるための工夫や、貼り付けた写真の不要な部分を削除(トリミング)する機能、表をきれいに作成する方法などが重要になる。今日はこれらについて確認していこう。
[2]表のレイアウト
大きな表を作成した場合、1ページに収めることが難しい場合がある。このような場合でも、文字の大きさや、セル内の配置を調整することできれいに整えることができる。
ページレイアウトの変更
まず、[ファイル]⇒[ページ設定]を行い、A4横置きをA4縦置きに変更しよう。すると、下の図のように表の右側が切れてしまい、表全体が表示されなくなってしまう。本来はタクシーの右に、「バス」「その他」「全体」のデータがあるが、どうすれば表示できるだろうか。
このような場合に役に立つのがページレイアウトの変更である。初期設定では「印刷レイアウト表示」になっており、このレイアウトで作成すれば、作成した通りに印刷される。これを「下書き表示」のレイアウトに変更しよう。
変更方法は、下の図の位置にある「下書き表示」ボタンをクリックするか、メニューの[表示]⇒[下書き]を選択する。
すると、表の右端まで表示されるようになる。下の図のうち緑の矢印で示した、ルーラーの数字がなく灰色で表示されている部分がページの範囲外になっている。この部分をページの範囲内に収めれば右端が途切れていない表になる。
見栄えは後から調整することにして、まずは表の横幅を調整し、ページ内に収まるようにしよう。罫線にカーソルをあわせると、カーソルの形が両向き矢印に変化する。この状況で罫線をクリックしたまま左右に動かすことで、表の幅を変更することができる。
列の幅を全体的に狭くして、ページ内に収まるように調整してみよう。
列の幅の調整
列の幅は設定により、全て同じ幅にすることが出来る。まず、幅を統一したい列を選択する。各列の上にカーソルを移動すると、カーソルの形が下向きの矢印(↓)に変化する。この状態でクリックすると、列全体を選択することが出来る。そのまま左右にドラッグすると、複数の列を選択することが出来る。
次に、[罫線]⇒[自動調整]⇒[列の幅を揃える]を選択。
すると、選択した列の幅が全て統一される。
セル内の配置の調整
表の各セルに入力されているデータの左右を良く見てみよう。少しスペースが空いているように見えないだろうか。下の図のように、初期設定では左右の罫線から1.9mmスペースが空けられている。列の幅を狭くしたい場合にはこの左右の1.9mmが邪魔になる。設定でさらに小さな値を設定することが出来るので、変更してみよう。
表全体を選択した上で、右クリックをして「表のプロパティ」を選択。
次に、「セル」のタブをクリックし「オプション」をクリック。
セルのオプションの設定画面で、上下を0mm、左右を0.5mmに変更し[OK]。すると表のプロパティの画面に戻るので、ここでも[OK]。
すると、右端の罫線と%の距離が小さくなっており、3行になっていた1行目も2行で表示されていることが確認できる。
ただし、左端を見てみると不要な罫線があるように見える。セルを結合することで、見栄えを調整してみよう。
セルの結合と分割
結合したいセルを選択する。その上で、メニューから[罫線]⇒[セルの結合]を選択。これで選択したセルが結合され、1つのセルになる。
上の図の「セルの結合」の下にある「セルの分割」を選択すると、1つのセルを複数のセルに分割することができる。後で使用する。
行間の調整(縦幅の調整)
表が縦に長く、1ページに収まらない場合もある。このような場合は、行間の調整を行うと良い。ここでは、表全体に対して行間の調整を行う。表全体を選択してからメニューより[書式]⇒[段落]を選択。
次に、行間の設定を行う。通常は「1行」になっている。その他に使用するのは「最小値」と「固定値」である。これらについて働きを確認しておこう。
- 1行:ページ設定で設定された行送りのサイズ。通常の文章の行送りと同じ行間になる
- 最小値:指定した行間隔を最低値として確保。小さいサイズのフォントを指定しても行間が「最小値」で指定した値よりも小さくはならない。大きいサイズのフォントを指定すると、フォントに応じて行間は広がる
- 固定値:フォントサイズに関わらず指定した行間のサイズになる。大きいサイズのフォントを指定した場合、文字の上部が切れてしまうこともある。
ここでは、「固定値」で間隔を「14pt」に指定してみよう。
行間が「1行」の場合と比べて狭くなっていることがわかる。
[3]図の調整
作成した図や写真、クリップアートなどに対して行うことができる設定を確認しよう。先ほどの4a_before.docのファイルを引き続き使用する。
図のトリミング
トリミングとは、図の上下左右の不要な箇所を切り取ることである。トリミングを行いたい画像をクリックすると、下の図に示したメニューが出現するので、中央にあるトリミングボタンをクリック。
次に、画像の上下左右にある■をクリックし、クリックしたままドラッグする(下の図では下にドラッグ)。
これでトリミング完了。下も同様にトリミングを行うと、以下の図のように上下の黒い部分がなくなる。
文字列の折り返し
初期設定では画像の横には1行しか文章を書くことができない。文字列の折り返しの設定を行うことで、文章を図の横に回りこませることが出来る。
図をダブルクリックしよう。すると、「図の書式設定」のメニューが表示されるので、「レイアウト」タブをクリック。その後、折り返しの種類と配置で四角を選択し[OK]。
これで、図の右側に文章が回り込む。
実施してみよう
先ほどダウンロードしたファイルの下部にある図をトリミングし、文字列の折り返し設定をして文章を回り込ませてみよう。