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(7) プレゼンテーション[1]-基本操作
[1]プレゼンテーションソフトとは
- 会議などで説明を行い、相手に理解してもらったり説得したりすることをプレゼンテーションと呼ぶ。プレゼンテーションを行う際には何らかの資料を提示することが多い。従来はOHPが使用されていたが、現在ではコンピュータを用いて資料を提示するプレゼンテーションが主流となっている。
- プレゼンテーションの資料を作成するソフトをプレゼンテーションソフトと呼ぶ。Microsoft PowerPoint(パワーポイント)は代表的なプレゼンテーションソフトとして広く利用されている。同等の機能を有するLibreOffice Impressも利用されるようになってきている。
- OHPとは異なり、パワーポイントをはじめとするプレゼンテーションソフトでは動画を扱うことができる。また、スライドを作成するのみでなく、配布資料や発表者向けの手元資料も作成可能である。
[2]課題3:プレゼンテーション課題
関心を持っている事柄について調べ、発表用の資料をプレゼンテーションソフトを用いて作成し、実際に作成した資料を用いて発表を行う。
テーマは「酒田市の紹介」または「自由」とする。
テーマの例:
- 酒田市を紹介する
- 交通事故の発生状況を踏まえた今後の事故防止対策について
- バイオエタノールの生産に伴う穀物価格の高騰について
- 地球温暖化に対する取り組み状況と対策について
- 商店街の活性化に関する取り組み事例について
- 公共施設のバリアフリーの対応状況について
- 裁判員制度の問題点について
- ボランティアについて
- その他関心があること
作成上の条件:
- 10分(質疑応答5分の計15分)で発表をすることを前提に作成してみよう
[3]プレゼンテーションの組立て
いきなりプレゼンテーションソフトで作り始めない。いきなりスライドを作成すると次のような問題が生じやすい。
- デザインがプレゼンテーションソフトのレイアウトに依存する。具体的には箇条書きで文章ばかりのスライドになってしまいがち。箇条書きは通常の文章よりは読みやすいがベストではない
- 自分が作りたいスライドを作って満足するが、話の流れができておらず聞き手は何を言いたいのか理解することができない
- ストーリーは組み立っているが、聞き手には興味がない内容であり聞いてもらえない
自分が話したいことは聞き手が聞きたいことであるとは限らない。聞き手に興味を持って聞いてもらうためには、以下の流れでプレゼンテーションを組み立てる必要がある。
- テーマを決める
- 話をしたいテーマを決めよう。この時点では「自分の出身地について」とか「コーヒーについて」「TPPについて」など漠然とした内容で構わない。
- 聴衆を分析する
- 聴衆の属性や人数、興味・関心(興味あり、強制的に参加されられている等)、事前知識(知識なし、多少は知っている、専門用語まで理解している)などによりプレゼンテーションの進め方は異なる。
- 興味がない人が多いなら最初に面白い話をして、関心を持ってもらえればそれだけで成功かもしれないし、興味を持っている人が多いならば、より専門的な話をして内容を理解してもらうのが良いかもしれない。同じテーマでも聴衆の属性によって話す内容は変化するべきであると考えること。
- ヘッドラインを決める
- 聴衆を分析したら、今回の聴衆に対して何を伝えるかを考えよう。例えば「紅茶について」がテーマであり、聴衆が紅茶について興味も関心もないとすれば、紅茶に関心を持ってもらうことがプレゼンテーションの目標となる。
- しかし、「紅茶に関心を持とう!」と言ってみたところで関心を持つとは思いにくい。最も伝えたいことを、聴衆が興味を引くような形で表現したのが「ヘッドライン」である。例えば、「3つのキーワードであなたも紅茶博士に!」であればどうだろう。「たった3つだけわかれば、今日からあなたも紅茶通を名乗ることができる」といわれれば、まあ3つくらいならちょっと聞いてみてもいいかと思うのではないだろうか。聴衆が関心を持つようなメッセージを考えよう。
- キーメッセージを考える
- 限られた時間の中で多くのことを話そうとしても、聞き手は理解が難しくなる。ヘッドラインを具体的に説明するトピックスを3つ設定しよう。3つに明確な根拠はないが、プレゼンテーションを説明する多くの本で共通して「3つ」がよいと定めている。
- 先ほどの紅茶の例であれば、3つのキーメッセージは例えば「『発酵』:同じ茶葉が紅茶にも緑茶にもなる」「『グレード』:使用する葉の位置で決まる」「『産地』:ダージリン、ウヴァ、キームンが三大紅茶」となる。
- 発表の構成を考える
- 基本的には以下の構成となる
- 導入
- ヘッドライン(結論)
- キーメッセージ1
- キーメッセージ1の詳細
- キーメッセージ2
- キーメッセージ2の詳細
- キーメッセージ3
- キーメッセージ3の詳細
- ヘッドライン(結論の繰り返し)
- アナログで作成する
- 付箋や4コマノートを準備し、作成するスライドのイメージを書いてみよう。イメージなくプレゼンテーションソフトで作ろうとすると、デフォルトのレイアウトに依存したありきたりなスライドしか作れない。以下のスライドはどちらが関心のない聴衆の注意を引くか考えてみよう。
- 発表時の心得
- その場は分かりやすかったと思っても次の日になったら忘れてしまうプレゼンテーションより、記憶に残るプレゼンテーションを行うことができるようにしよう。そのためには画像を上手く活用すると良い。
- プレゼンテーションに関する本を読むと、「聴衆はスライドを見に来たわけではないので話が重要だ」という本と、「話よりもぱっと見て分かるスライドを作ることが重要だ」という本に分かれる。一見矛盾するようだが、プレゼンの目的や聴衆によりプレゼンテーションの方法はいくらでも変化する。今回取り上げる方法が唯一の方法ではないことに注意しよう。
[4]本日の作業
- Manaba folioにアクセスし、設定したテーマについて聴衆分析を行い、ヘッドライン、キーメッセージを検討する
- 4コマノートを使って、スライド作成イメージを考える
[5]出席課題
作業の感想を述べる。
- 提出先:課題提出用メールアドレス
- メールの件名(Subject):literacy7
- 提出期限:授業終了時
- 電子メールの使い方に自信がない場合:Mewの主要コマンドについてを確認しよう