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(5) LibreOffice Writer[1]-文書作成

[1]ワープロとテキストエディタ

文書を作成するためのソフトにはワープロ(ワードプロセッサ)テキストエディタがある。代表的なワープロソフトにはMicrosoft Wordや一太郎がある。テキストエディタについてはメモ帳やemacsなどがある。いずれも文書を作成することができるが、ワープロとテキストエディタでは何が異なるのだろうか?それぞれの特徴をあげてみよう。

ワープロの特徴

  • 1ページあたりの文字数(例40文字×35行)の設定ができる
  • 文字の大きさを変更できる
  • 書体(明朝体やゴシック体)の変更ができる
  • 文字の色を変更できる
  • 文書中に表を挿入することができる
  • 文書中に図や写真を挿入することができる
  • 特定のワープロソフトで作成したファイルは、別のワープロソフトでは開くことができない。
  • ファイルサイズが大きくなる

テキストエディタの特徴

  • 1ページあたりの文字数の設定ができない
  • 文字の大きさを変更できない
  • 書体の変更ができない
  • 文字の色を変更できない
  • 文書中に表を挿入することができない
  • 文書中に図や表を挿入することができない
  • 特定のテキストエディタで作成したファイルは、別のテキストエディタやワープロソフトで開くことができる
  • ファイルサイズが小さい

[2]無料で使えるワードプロセッサ

これまではMicrosoft Wordを使用することが多かった。Wordは統合オフィスソフトであるMicrosoft Officeに搭載されているソフトである。統合オフィスソフトとは、ワープロや表計算、プレゼンテーションソフト等、業務で使用するソフトをセットにしたものである。Microsoft Officeのほかに一太郎オフィス、ロータスSuperOfficeなどがある。これらのソフトはコンピュータを購入した際に最初から入っている場合もあるが、いずれも有料のソフトである。

一方、無料で使用できる統合オフィスソフトも存在している。Apache OpenOffice.orgLibreOfficeである。かつては、OpenOffice.orgと呼ばれるソフトであったが、開発元のサン・マイクロシステムズがオラクルに買収される中でApache OpenOffice.orgとLibreOfficeに分裂している。いずれも無料であり、Microsoft Officeとの互換性が高く、操作性の面で見ても比較的同じ方法が多い。この授業ではLibre Officeを用いるが、Microsoft OfficeとLibreOfficeに含まれるソフトの対応関係を見てみよう。

ソフト Microsoft Office LibreOffice
ワードプロセッサ Word Writer
表計算 Excel Calc
プレゼンテーション PowerPoint Impress
データベース Access Base
ドロー なし Draw
数式エディタ 数式エディタ Math

Microsotf Wordで作成したファイルをLibreOffice Writerで開くことができるし、LibreOffice Writerで作成したファイルをMicrosoft Wordで開くこともできる。Microsoft Wordに限らず、上の表で対応関係にあるものはいずれも互換性がある。

Writerの保存形式について

Writerの保存形式

  • Open Document Text(.odt):Writerの通常の保存形式。拡張子は.odt。この形式で保存したファイルはMicrosoft Wordでは開くことができない。
  • Microsoft Word 97/2000/XP(.doc):Wordと互換性のある保存形式。拡張子は.docとなる。.docはWordの古いバージョンの拡張子
  • Microsoft Word 2007/2010/2013(.docx):Wordと互換性のある保存形式。拡張子は.docxとなる。.docxはWordの拡張子

[3]今日の作業

WriterでもWordと同様に文字の大きさを変更したり、色を変えたり、表を作成したりと、見栄えを整えるための様々な機能を利用することができる。ほとんどはWordと同じやり方となるが、一部異なるものもあるため確認しておこう。

具体的には、以下のチラシを作成する。まずは、以下の完成図だけを見てできるところをやってみよう。

完成図

[4]Writerによる書式設定

ページ設定

上下左右の余白の設定は、メニューバーの「書式」→「ページ設定」から実施する。「ページ」タブをクリックし、「余白」の値を変更する。今回は特に余白の指定はないが、適宜変更してみよう。

箇条書き

ツールバーの「箇条書きボタン」をクリックすると行頭文字の「●」が表示され箇条書きができるようになる。箇条書きを終了したい場合は「●」が表示された状況でEnter。行頭文字を変更したい場合はメニューバーの「書式」→「箇条書きと番号付け」より設定する

箇条書きの方法

[5]Writerによる表の作成

表の作成

ツールバーの表作成ボタンの右の▼を押し、行数と列数を指定する。ここでは4×4の表を作成する。

表の作成

列幅の変更と列の均等分割

表の幅の調整はWordと同様で、表の縦罫線にマウスをあわせて左右に移動すればよい。なお、4列とも幅を均等にしたい場合は、以下の手順を踏む。

以下の図では月曜日、火曜日、木曜日のセルの幅がそろっていない。このままでは見栄えが悪いので、3つの列を選択し、ツールバーの最適化ボタンの中にある列の均等分割ボタンを押す。ボタンが見つからない場合、メニューバーの「表示」→「ツールバー」から「表」を選択すると出現する。

列の幅をそろえるボタンを押す

すると列の幅が均等になる。

列の幅がそろう

表の中央揃え

次に、表の位置を左右中央にしよう。表の中で右クリックをするとメニューが出てくるので、この中からを選択する。

表の中で右クリックをして「表」を選択

次に、配置を「中央」に指定し「OK」とすると、表が中央にそろう。

配置を「中央」にする

表の罫線

最後に罫線を引いてみよう。罫線を引くときは、Wordと同様ツールバーの罫線ボタンを使用する。ただし、線の太さや色を変える方法はWordとは異なる。Writerでは、まず下の緑丸の罫線ボタンを使ってとにかく罫線を引く。この際は初期設定の太さの黒色の罫線が引かれる。罫線の引き方を決定した後で、表全体を選択して、赤丸の線スタイルボタンで太線や点線を指定すると、全ての罫線が太線や点線に変わる。同様に表全体を指定して青丸の罫線の色ボタンで色を指定すると、全ての罫線の色が変わる。

罫線の引き方

[6]Writerによるクリップアート(ギャラリー)の挿入

Microsoft Officeでは、イラストや写真などのデータ集が「クリップアート」として最初から同梱されていた。LibreOfficeでも数は少ないがクリップアートはある。メニューバーの「ギャラリー」ボタンを押すと、クリップアートの一覧が表示されるので、挿入したい画像を選んで、右クリックで「挿入」する。

クリップアートの挿入

図のサイズ変更

挿入された図をクリックすると周囲に8つの緑色のが表示される。これらをクリックしながらマウスをドラッグするとサイズを変更することができる。シフトキーを押しながら四隅の赤丸の部分のをドラッグすると縦横の比率を変えずにサイズを変更することができる。黄色の丸の部分のを移動すると縦横の比率が変化する。四隅のでもシフトキーを押さずにサイズ変更すると縦横比は変化する。

挿入した図はサイズを変更できる

文章の折り返し(回り込み)

図をダブルクリック(または右クリックで「画像」を選択)すると図の書式設定ができる。「折り返し」タブをクリックし、設定を「左右動的」にすると、テキストが図の横に回りこむ。「間隔」を調整すると図形の端から文章までの距離を設定することができる。

図をダブルクリックしWrapでOptimalを選ぶ

[7]出席課題

完成したWriterのファイルをMewを用いて添付ファイルで送る。本文にはWriterを使った感想を書く。

  • To:課題提出用メールアドレス
  • Subject:literacy05
  • 提出期限:授業終了時まで

早くできた人は、http://www.e-typing.ne.jpで入力練習をしてみること。「腕試しレベルチェック」や「長文」に挑戦してみよう。