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(7) 05/29の授業内容:ワープロソフトとテキストエディタ

ワープロとテキストエディタ

文書を作成するためのソフトにはワープロ(ワードプロセッサ)テキストエディタがある。代表的なワープロソフトにはMicrosoft Wordや一太郎があげられる。テキストエディタについてはメモ帳やemacsなどがある。いずれも文書を作成することができるが、ワープロとテキストエディタでは何が異なるのだろうか?それぞれの特徴をあげてみよう。

ワープロの特徴

  • 1ページあたりの文字数(例40文字×35行)の設定ができる
  • 文字の大きさを変更できる
  • 書体(明朝体やゴシック体)の変更ができる
  • 文字の色を変更できる
  • 文書中に表を挿入することができる
  • 文書中に図や写真を挿入することができる
  • 特定のワープロソフトで作成したファイルは、別のワープロソフトでは開くことができない。
  • ファイルサイズが大きくなる

テキストエディタの特徴

  • 1ページあたりの文字数の設定ができない
  • 文字の大きさを変更できない
  • 書体の変更ができない
  • 文字の色を変更できない
  • 文書中に表を挿入することができない
  • 文書中に図や表を挿入することができない
  • 特定のテキストエディタで作成したファイルは、別のテキストエディタやワープロソフトで開くことができる
  • ファイルサイズが小さい

ファイルサイズとは何か

コンピュータは文字や写真や音楽を保存しておくことができる。ただし、内部で処理を行う際や保存をする際、通信を行う際は全て1と0の配列に置き換えている。1と0という2種類の情報は電流のON/OFFや、磁極の向き、光の点滅などで表現することができるため、取扱いやすいという利点がある。

例えばアルファベットは大文字のA-Z、小文字のa-z、0-9の数字、()%&などの記号があり、1と0の配列8桁で表現される。日本語は漢字の数が多いので16桁で1文字を表現する。画像はピクセル(マス目)ごとに24桁で色を指定している。

インターネットでは近年通信手段として光ファイバが用いられるようになっている。光ファイバは内側が鏡になっている細いホースのようなもので、1と0を光の点滅に置き換えて、ホース内を通す(壁面に光をぶつけると反射しながら進む)ことにより通信を行っている。光ファイバの通信速度は100Mbps(ひゃくめがびっとぱーせかんど)である。これは1秒間に1と0の配列を100,000,000桁送ることができる速度に相当する。これだけ沢山の量を短時間で送信することができれば、写真や音楽を表現するために1と0の配列が多少長くなったとしてもあまり問題にならないことがわかる。

ファイルサイズとは、文章や音楽を1と0に置き換えて保存したときの桁数に相当する。単位が次のように定められている。

  • 1桁:1ビット(1bit)
  • 8ビット:1バイト(1byte)
  • 1000バイト:1キロバイト(1KB)
  • 1000キロバイト:1メガバイト(1MB)
  • 1000メガバイト:1ギガバイト(1GB)
  • 1000ギガバイト:1テラバイト(1TB)
  • 1000テラバイト:1ペタバイト(1PB)
  • 1000ペタバイト:1エクサバイト(1EB)

ここで、フロッピーディスクは1.44MBの保存容量を持つ。作成した文書ファイルや写真のファイルサイズがわかれば、どれ位の量を保存することができるか、計算で求めることができる。

ワープロとテキストエディタで作成したファイルのファイルサイズ

では、ワープロとテキストエディタで作成したファイルのサイズがそれぞれどれくらいになるのかを調べてみよう。ワープロソフトはMicrosoft Wordを用い、テキストエディタはメモ帳を用いる。条件が同じになるように、いずれも入力する文章は「東北公益文科大学」の8文字とし、保存をする場合のファイル名はkoekiとする。なお、Wordの拡張子は、.doc、メモ帳を初めとする全てのテキストエディタの拡張子は.txtとなるため、ファイル名はそれぞれkoeki.doc、koeki.txtとなる。

ワープロソフトはファイルサイズが大きくなる

テキストエディタはファイルサイズが小さくなる

まずは赤色の部分を見てみよう。koeki.docは24,064バイトとなっている。一方koeki.txtは16バイトである。日本語はコンピュータの中では1文字あたり16桁の1と0の配列で表現されるので、これをもとに計算してみよう。16桁ということは16ビットということになる。16ビットは2バイトである。「東北公益文科大学」は8文字なので、16バイトになる。koeki.txtはまさに16バイトぴったりである。一方、koeki.docは24,064バイトであり、8文字しか入力していないにもかかわらずファイルサイズがやたらと大きい。

ワープロソフトは書式設定をすることができるため、単に入力された8文字のみが保存されているのではなく、用紙はA4で、上下左右の余白はそれぞれ○○mmで、1ページあたり40文字×35行で、書かれている文字の大きさは10.5ポイントで、フォントは明朝体で、左詰めに書かれているというような様々な設定が存在する。これらの設定も保存されるためにファイルサイズが大きくなっているのである。このため、あるワープロソフトで作成された文書は、別のワープロソフトでは開くことができない。これは、設定された書式の保存方法が異なるためである。一方、テキストエディタの場合、文字の大きさやフォントなどといった書式に関する情報は一切保存されない。このため、あるテキストエディタで作成したファイルは、別のテキストエディタで開くことができる。また、テキストエディタで作成したファイルをワープロソフトで開くことも可能である。互換性のないワープロソフト間で文書の交換を行う場合、一旦.txt(テキスト形式)で保存をしてから相手に渡すということも行われる。

なお、上の2つの図のうち青色の部分は、「ディスク上のサイズ」とある。これらのファイルはコンピュータのハードディスクに保存されているが、ハードディスクは細かな区画に区切られており最小単位を「セクタ」と呼ぶ。単一のセクタには1つのファイルしか保存することができない。このためkoeki.txtは16バイトであるが、ハードディスクの区画の最小単位である4KBが割り当てられている。koeki.docについては24,064バイト(23.5KB)であるが、最小単位(4KB)×6区画の24KBが割り当てられている。

Wordの起動

スタート → プログラム → Microsoft Word

起動すると下記のような画面が表示される

Word初期画面

  • メニューバー:Wordの機能を実行するメニューを配置している
  • ツールバー:頻繁に使用する機能を簡単に実行できるツールボタン形式で配置している
  • 水平ルーラー:インデントやタブの設定に利用
  • 垂直ルーラー:余白や行の高さの設定に利用
  • 水平ルーラー:文書のスクロールに利用
  • 水平ルーラー:カーソル位置の情報や文書の状態を表示

メニューの表示

メニューバーの項目を表示すると、メニューが表示される。この際は、まず良く使うメニュー項目だけが表示されるが(下図上)、しばらくすると隠れている項目も表示される(下図下)。

メニューバーのメニューの一部が隠れている状態

しばらくすると全て表示される

ツールバーも表示しきれないボタンは隠れている。下図の赤丸印のところをクリックすると隠れていたツールボタンが表示される。また、ツールバーの先頭(青丸印)にマウスポインタを合わせ、上下左右に移動すると、ツールバーの場所を移動することができる。

隠れているツールボタンの表示

Wordによる書式設定

まずは用紙のサイズや、上下左右の余白、1ページあたりの文字数などの設定をしてみよう。まずはメニューバーのファイルからページ設定を選ぶ。

書式設定はファイルからページ設定を選ぶ

ページ設定を選ぶと以下のような表示が出てくる。青色の部分をクリックして切り替えることでいろいろな設定ができる。現在は「文字数と行数」が選択されている。ここでは1ページあたりの文字数と行数の設定ができる。現在は「文字数と行数の指定」の部分で「行数だけを指定する」が選ばれているため、文字数の設定はできないようになっているが、「文字数と行数を指定する」を選ぶと文字数も選ぶことができるようになる。

1ページあたりの文字数と行数を指定

上部の「余白」をクリックすると、上下左右の余白と、用紙の向きを指定することができる。

上下左右の余白を指定

上部の「用紙」をクリックすると、紙のサイズを指定することができる。

用紙サイズを指定

書式設定の練習

以下の条件で書式設定をしてみよう。

  • 用紙サイズ:A4
  • 用紙の向き:縦置き・横書き
  • 上下左右の余白:いずれも25mm
  • 文字数:40文字×35行

全て設定したらOKボタンを押す。

入力練習

実際に入力の練習をしてみよう。毎回自己紹介だと飽きるので、今回は以下と同じように入力してみる。まずは、文字の大きさや色は考えなくて良いので、とにかく同じ文章を入力してみよう。

入力練習用サンプル

フォント·サイズ·スタイルを変更する

入力が終わったら、文章の見栄えを良くするために、文字の大きさやフォント、文字色を変更する。

文字の大きさの変更

大きさを変更したい範囲をマウスで選択し、ツールバーのフォントサイズボックスから変更したいフォントサイズを選ぶ。フォントサイズボックスの位置は、各人により異なるので注意すること。

練習:「アルティメット大会のご案内」を14ポイントに変更する

文字のサイズ変更

フォントの変更

日本語には明朝体、ゴシック体、楷書体、行書体等がある。英語はセリフ体とサンセリフ体に分類できる。一般的には日本語は明朝体、英語はセリフ体を使用する。ただし、タイトルや見出しではゴシック体やサンセリフ体を使用する。フォントの変更は、変更したい範囲をマウスで選択後、ツールバーのフォントボックスから、変更したいフォントを選ぶ。

練習:「アルティメット大会のご案内」のフォントをMSゴシックに変更する(現在はMS明朝)

フォントの種類

スタイルの変更

ツールバーには太字や斜体、下線等、文字のスタイルを設定するボタンも準備されている。これらのスタイルを適用する場合は、設定する場所をマウスで選択し、該当するボタンを押す。設定を解除する場合は、解除したい場所をマウスで選択し、設定が行われているスタイルのボタンを押す。

練習:2007年6月26日(火)と午後1時45分までにご集合くださいの2箇所に下線を引く

スタイルボタン

練習:2007年6月26日(火)と午後1時45分までにご集合くださいの2箇所の文字色を赤に変更する。同じようにツールバーのボタンで設定できる。どこにあるか探して指定してみよう。

作成したファイルの保存

メニューバーのファイルから保存を選ぶ。保存方法は2種類あり、適宜使い分ける。

  • 名前をつけて保存:まだ1度も保存していないときに使用する。新しいファイルが生成される。
  • 上書き保存:既存のファイルの内容が更新される。新しいファイルは生成されない。

練習:今回作成したファイルを「ultimate.doc」という名称をつけて、Zドライブに保存する

出席課題

今日の授業で学んだことや、Wordを使ってみた感想などをメールで送る。内容は自由でよい。最後に署名をつけて送信すること

  • To:naoya@e.koeki-u.ac.jp
  • Subject:literacy07
  • 提出期限:授業終了時まで