文書を作成するためのソフトにはワープロ(ワードプロセッサ)とテキストエディタがある。代表的なワープロソフトにはMicrosoft Wordや一太郎があげられる。テキストエディタについてはメモ帳やemacsなどがある。いずれも文書を作成することができるが、ワープロとテキストエディタでは何が異なるのだろうか?それぞれの特徴をあげてみよう。
ワープロの特徴
テキストエディタの特徴
コンピュータは文字や写真や音楽を保存しておくことができる。ただし、内部では写真や音楽のまま保存しているのではなく、全て1と0の配列に置き換えて保存している。1と0に置き換えておくと通信をするときにとても都合がよい。インターネットを例に挙げると、近年では光ファイバが用いられるようになっている。光ファイバは内側が鏡になっている細いホースのようなもので、1と0を光の点滅に置き換えて、ホース内を通す(壁面に光をぶつけると反射しながら進む)ことにより通信を行っている。光ファイバの通信速度は100Mbps(ひゃくめがびっとぱーせかんど)である。これは1秒間に1と0の配列を100,000,000桁送ることができる速度に相当する。これだけ沢山の量を短時間で送信することができれば、写真や音楽を表現するために1と0の配列が多少長くなったとしてもあまり問題にならない。
ファイルサイズとは、文章や音楽を1と0に置き換えて保存したときの桁数に相当する。単位が次のように定められている。
ここで、フロッピーディスクは1.44MBの保存容量を持つ。作成した文書ファイルや写真のファイルサイズがわかれば、どれ位の量を保存することができるか、計算で求めることができる。
では、ワープロとテキストエディタで作成したファイルのサイズがそれぞれどれくらいになるのかを調べてみよう。ワープロソフトはMicrosoft Wordを用い、テキストエディタはメモ帳を用いる。条件が同じになるように、いずれも入力する文章は「東北公益文科大学」の8文字とし、保存をする場合のファイル名はkoekiとする。なお、Wordの拡張子は、.doc、メモ帳を初めとする全てのテキストエディタの拡張子は.txtとなるため、ファイル名はそれぞれkoeki.doc、koeki.txtとなる。
まずは赤色の部分を見てみよう。koeki.docは24,064バイトとなっている。一方koeki.txtは16バイトである。日本語はコンピュータの中では1文字あたり16桁の1と0の配列で表現されるので、これをもとに計算してみよう。16桁ということは16ビットということになる。16ビットは2バイトである。「東北公益文科大学」は8文字なので、16バイトになる。koeki.txtはまさに16バイトぴったりである。一方、koeki.docは24,064バイトであり、8文字しか入力していないにもかかわらずファイルサイズがやたらと大きい。
ワープロソフトは書式設定をすることができるため、単に入力された8文字のみが保存されているのではなく、用紙はA4で、上下左右の余白はそれぞれ○○mmで、1ページあたり40文字×35行で、書かれている文字の大きさは10.5ポイントで、フォントは明朝体で、左詰めに書かれているというような様々な設定が存在する。これらの設定も保存されるためにファイルサイズが大きくなっているのである。このため、あるワープロソフトで作成された文書は、別のワープロソフトでは開くことができない。これは、設定された書式の保存方法が異なるためである。一方、テキストエディタの場合、文字の大きさやフォントなどといった書式に関する情報は一切保存されない。このため、あるテキストエディタで作成したファイルは、別のテキストエディタで開くことができる。また、テキストエディタで作成したファイルをワープロソフトで開くことも可能である。互換性のないワープロソフト間で文書の交換を行う場合、一旦.txt(テキスト形式)で保存をしてから相手に渡すということも行われる。
なお、上の2つの図のうち青色の部分は、「ディスク上のサイズ」とある。これらのファイルはコンピュータのハードディスクに保存されているが、ハードディスクは細かな区画に区切られており最小単位を「セクタ」と呼ぶ。単一のセクタには1つのファイルしか保存することができない。このためkoeki.txtは16バイトであるが、ハードディスクの区画の最小単位である4KBが割り当てられている。koeki.docについては24,064バイト(23.5KB)であるが、最小単位(4KB)×6区画の24KBが割り当てられている。
スタート → プログラム → Microsoft Word
起動すると下記のような画面が表示される
メニューバーの項目を表示すると、メニューが表示される。この際は、まず良く使うメニュー項目だけが表示されるが(下図上)、しばらくすると隠れている項目も表示される(下図下)。
ツールバーも表示しきれないボタンは隠れている。下図の赤丸印のところをクリックすると隠れていたツールボタンが表示される。また、ツールバーの先頭(青丸印)にマウスポインタを合わせ、上下左右に移動すると、ツールバーの場所を移動することができる。
まずは用紙のサイズや、上下左右の余白、1ページあたりの文字数などの設定をしてみよう。まずはメニューバーのファイルからページ設定を選ぶ。
ページ設定を選ぶと以下のような表示が出てくる。青色の部分をクリックして切り替えることでいろいろな設定ができる。現在は「文字数と行数」が選択されている。ここでは1ページあたりの文字数と行数の設定ができる。現在は「文字数と行数の指定」の部分で「行数だけを指定する」が選ばれているため、文字数の設定はできないようになっているが、「文字数と行数を指定する」を選ぶと文字数も選ぶことができるようになる。
上部の「余白」をクリックすると、上下左右の余白と、用紙の向きを指定することができる。
上部の「用紙」をクリックすると、紙のサイズを指定することができる。
以下の条件で書式設定をしてみよう。
全て設定したらOKボタンを押す。
実際に入力の練習をしてみよう。毎回自己紹介だと飽きるので、今回は以下と同じように入力してみる。まずは、文字の大きさや色は考えなくて良いので、とにかく同じ文章を入力してみよう。
入力が終わったら、文章の見栄えを良くするために、文字の大きさやフォント、文字色を変更する。
大きさを変更したい範囲をマウスで選択し、ツールバーのフォントサイズボックスから変更したいフォントサイズを選ぶ。フォントサイズボックスの位置は、各人により異なるので注意すること。
練習:「アルティメット大会のご案内」を14ポイントに変更する
日本語には明朝体、ゴシック体、楷書体、行書体等がある。英語はセリフ体とサンセリフ体に分類できる。一般的には日本語は明朝体、英語はセリフ体を使用する。ただし、タイトルや見出しではゴシック体やサンセリフ体を使用する。フォントの変更は、変更したい範囲をマウスで選択後、ツールバーのフォントボックスから、変更したいフォントを選ぶ。
練習:「アルティメット大会のご案内」のフォントをMSゴシックに変更する(現在はMS明朝)
ツールバーには太字や斜体、下線等、文字のスタイルを設定するボタンも準備されている。これらのスタイルを適用する場合は、設定する場所をマウスで選択し、該当するボタンを押す。設定を解除する場合は、解除したい場所をマウスで選択し、設定が行われているスタイルのボタンを押す。
練習:2006年6月30日(金)と午後1時45分までにご集合くださいの2箇所に下線を引く
練習:2006年6月30日(金)と午後1時45分までにご集合くださいの2箇所の文字色を赤に変更する。同じようにツールバーのボタンで設定できる。どこにあるか探して指定してみよう。
メニューバーのファイルから保存を選ぶ。保存方法は2種類あり、適宜使い分ける。
練習:今回作成したファイルを「ultimate.doc」という名称をつけて、Zドライブに保存する
今日の授業で学んだことや、Wordを使ってみた感想などをメールで送る。内容は自由でよい。最後に署名をつけて送信すること