会議などで説明を行い相手を説得することをプレゼンテーションと呼ぶ。従来、プレゼンテーションを行う際にはOHPが利用されていたが、現在ではコンピュータを用いたプレゼンテーションが主流となっている。
プレゼンテーションの資料を作成するソフトをプレゼンテーションソフトと呼ぶ。Microsoft PowerPointは代表的なプレゼンテーションソフトとして広く利用されている。
OHPとは異なり、パワーポイントをはじめとするプレゼンテーションソフトでは動画を扱うことができる。また、スライドを作成するのみでなく、配布資料や発表者向けの手元資料を作成することもできる。
基本的にプレゼンテーションは、パワーポイント+配布資料により行うべきである。パワーポイントはわかりやすく伝える上では適しているが詳細はわかりづらい。配布資料は詳細がわかるが短時間で全てを読むのは難しい。両者を併用することで双方の持つデメリットをクリアできる。なお、聞き手は必ずしも発表者が意図したような発表の聞き方をしない。想定される聞き方は以下のとおりであるが、いずれの場合にも対応できるような発表をすることが望ましい。
プレゼンテーション用の資料を作成する際は、口頭発表だけ聞いてもわかるし、配布資料だけを読んでもわかるように心がける。
スライドの枚数は発表時間に依存する。事前に発表の練習をすれば所要時間がわかるが、文字だけのスライドでは1分〜1分半、複雑なグラフを説明する場合は2分程度と考えておくとよい。発表練習をする場合、実際に声に出さずに練習すると早口になっている可能性もあるので、実際に声に出してみたほうがよい。また、実際の発表時間よりも1分程度早く終わるように準備しておくと、実際の発表ではちょうどよい時間となる場合が多い。
アニメーションはとても面白い機能だが、多用しすぎると見づらくなることもある。下のリンクを右クリックして対象ファイルをZドライブに保存した後で、開いてスライドショーを実行してみよう。ファイル内の3枚のスライドはいずれも同一内容でありアニメーションのみが異なっている。1)説明をする立場、2)説明を聞く立場から、どのスライドが一番わかりやすいか考えてみよう。
実習先に行った際に、次のように言われたとする。
「どうしてうちにインターンシップで来たいと思ったのですか? また短い期間ですが、どんなことを学んでみたいと思っていますか? パワーポイントを使って10分間程度でプレゼンテーションしてください」
この依頼に適切に応えられるよう、あなたはパワーポイントを作成することにした。実習先の担当者の方が真剣に応対してくれるよう、見栄えだけでなく中味のあるプレゼン資料を作ろう。
完成したパワーポイントファイルをメールに添付して提出する。
添付ファイルに自信がない場合は、以下のURLを参考にしよう。
http://roy.e.koeki-u.ac.jp/~naoya/mew.htm
とりあえず、ホスト:roy.e.koeki-u.ac.jp、TCP Port:22でログインする。ログインした後で下記の設定変更を行い、変更した設定をファイルに保存すると、以後はトラブルなく利用できるようになる。
これらの設定完了後、一旦TeraTermを終了し、再度起動すると全ての設定が有効になっている。変更をしてもSave setupをしないと、TeraTermを終了すると全ての設定は保存されている設定(つまり、駄目な設定)に戻ってしまう。
起動直後には以下のように白色背景のスライドが表示される。このままでよければ入力を開始する。背景の変更方法は「背景色の変更」と「デザインテンプレートの適用」の2種類がある。
背景色を変更する場合はメニューバーの[書式]→[背景]を選択し、変更したい色を指定する。この際「塗りつぶし効果」を選ぶとグラデーション等も指定可能になる。適用方法は「すべてに適用」と「適用」の2種類があるが、これらの違いは下記の通り。
デザインテンプレートとは背景のデザインや配色、フォントの種類やサイズなどのスタイルがあらかじめ規定されたもので、これを利用することで背景色と文字の色のコントラストの問題を考慮する手間を省くことができる。
デザインテンプレートを利用する場合は、作業ウィンドウから「デザインテンプレート」を選ぶ。すると利用できるテンプレートの一覧が表示されるので、適用したいものをクリックして指定する。
同一内容でもテンプレートにより印象がかなり異なることがわかる。
入力を開始する前に、スライドのレイアウトを指定する。作業ウィンドウより「スライドのレイアウト」を選び、該当するものを選択する。
「クリックして○○を入力」の箇所をクリックすることで文字を入力することができる。枠の位置や枠のサイズは自由に変更できる。
枠が表示されている状態で枠をクリックすると枠の形が変化する(斜線→点線)。
この状態で枠をクリックしてマウスで移動すると、枠の位置を変化させることができる。キーボードのカーソルキー(矢印キー)でも移動することができる。
枠を選択すると周囲に8つの○が表示される。この○の部分にマウスを合わせてドラッグすると、枠のサイズを変更することができる。
ツールバーのボタンを使用することで、文字の大きさや書体、色などを自由に設定できる。各ボタンの働きは以下のとおり。
スライドの追加:メニューバーののボタンを押すと、現在作成中のスライドの後ろに新しいスライドが追加される。
スライドの削除:削除したいスライドが表示されている状態で、メニューバーの[編集]→[スライドの削除]を選ぶ。左側のスライド一覧で削除したいスライドを選択した上でキーボードのDeleteキーを押してもよい。
スライドの順番の変更:左側のスライド一覧で、移動したいスライドをクリックして選択してから、移動したい場所にドラッグする。下の例ではスライド1を選択し、下に移動している。スライド2と3の間に灰色の線が表示されている点に注目。この状態でマウスを放すとスライド2と3の間に1が移動される。
クリップアートはMicrosoft Officeに標準搭載されている図である。これを挿入する場合は以下の3種類のいずれかの操作を行う。
いずれの操作を行っても作業ウィンドウに下記の画面(左側)が出てくる。挿入したい図の名前を入力して検索すると、関連する図の候補が一覧表示される(右側)。挿入したい図をクリックするとスライドに挿入される。挿入した図形は自由にサイズを変更することができる。
自分で作成した図や写真を挿入することもできる。
のいずれかの操作を行い、該当する図を選択することで挿入できる。挿入した図はクリップアートと同じように自由にサイズを変更できる。
表を作成する場合は、スライドレイアウトでを選ぶ。
スライドのレイアウトで表形式を選ぶと左のようなレイアウトになる。
「ダブルクリックして表を追加」の部分をダブルクリックすると表の列数と行数を指定するメニューが表示される。ここで該当する数字を指定してOKを押す。
表が出来上がるので、各セルに必要事項を記入する。
エクセルで作成した表を貼り付けることもできる。エクセルで作成した表を選択してコピーし、貼り付けたいスライドで「貼り付け」を行う。貼り付けの際には、メニューバーの[編集]→[形式を選択して貼り付け]で「図」を選んで貼り付ける。通常の貼り付けを行うときれいに貼り付かない場合がある。
表だけでなく、エクセルで作成したグラフをコピーして貼り付けることもできる。エクセルで作成したグラフを選択してコピーし、貼り付けたいスライドで「貼り付け」を行う。貼り付ける際には、メニューバーの[編集]→[形式を選択して貼り付け]で「図」を選んで貼り付ける。通常の貼り付けを行うときれいに貼り付かない場合がある。
自分で図をかくこともできる。図形の描画にはツールバーにあるこれらのボタンを使用する。該当するボタンを押した上で、スライド上でマウスをドラッグすることで好きなサイズで図を書くことができる。図形の塗りつぶし色や枠の色は自由に変更できる
→するとこんな風に四角が書ける→
ツールバーの図形描画用のボタンの働きはそれぞれ以下の通りである。
左側の図はオートシェイプの中身であり、四角や直線意外にも様々な図形を描画することができる。
左側の図はツールバーの「図形の調整」の中身で、ここではよく使うものだけ説明する。
順序:複数の図形を描画し、重なっている部分がある場合に、どちらを前面に出すかを指定する。
回転/反転:任意の角度への回転や、反転(線対称な図形にする)ができる。
グループ化:多くの図は複数の図形で構成されるが、これをまとめて1つのグループとすることをグループ化という。グループ化を行うことで図の拡大縮小を行う場合に、個別の図形について個々に拡大縮小をしなくても一度に変更ができるようになる。
実際にプレゼンテーションを行う際は、作成したスライドを全画面表示で1枚ずつ順に提示する。これをスライドショーという。
スライドショーを実行するためには以下の3種類の方法がある。
3番目の方法で実施する場合は、事前にスライド一覧で、開始したいスライドを選択しておく必要がある。発表後の質疑応答などで「5枚目のスライドを見せてください」というような場合に、5枚目からスライドショーを実行できるので、非常に便利な方法である。
次のスライドを表示する:マウスの左クリック、もしくはキーボードの↓キー(後述のアニメーションを利用している場合は次のアニメーションが表示される)
一つ前スライドを表示する:マウスの右クリックで「前へ」、もしくはキーボードの↑キー
スライドショーを途中で終了する:マウスの右クリックで「スライドショーの終了」
プレゼンテーションを行う際に、スライドの文字や図表に動きを持たせることができる。これをアニメーションという。
アニメーションの適用の方法は下記の通り
作業ウィンドウで、「アニメーションの設定」を表示させる
アニメーションを行いたいテキスト(の枠)や図を選択する
「効果の追加」ボタンから適用したいアニメーションを選ぶ。「開始」:テキストを出現させる、「強調」:表示されているテキストに対するアニメーション、「終了」:テキストを消失させるというカテゴリに分かれている。
アニメーションを指定すると、スライドのテキストの横に、アニメーションが実施される順番が表示される
アニメーションの実施順は、作業ウィンドウで自由に変更することができる
適用したアニメーションのリストは作業ウィンドウに表示されているので、確認することができる。全てが表示されていない場合は、左図の赤丸部をクリックすることで表示されるようになる
全てを表示した結果。選択したテキスト枠には箇条書きで5項目が記述されていたため、5つのアニメーションが適用されたことがわかる
左端の通し番号がアニメーションの実施順である。その右のマウスの絵は、クリックをするとアニメーションが開始することをあらわしている
アニメーションの開始のタイミングは、1)マウスをクリックした場合、2)1つ前のアニメーションと同時、3)1つ前のアニメーションの後、を選ぶことができる(初期設定では1になっている)
タイミングを選択するためには、変更したいもの(左の図では3)を選択した状態で「開始」からいずれかを選ぶ。
「直前の動作の後」を選択した場合、動作の後何秒後にそのアニメーションを開始させるかを指定する必要がある(初期設定は0秒)。該当するアニメーションの右端の▼をクリックして「タイミング」を選択する
出現するメニューから、「タイミング」タブを選択し、「遅延」の部分で時間を指定する
アニメーションの実施順を変更する場合は、変更したいものをクリックし、変更先にドラッグする。ドラッグをしていると、既存のアニメーションの間に黒の実線が表示される(左図赤丸)ので、該当するところで離せば、そこに移動される
実施順が変更になっていることがわかる
作業ウィンドウ下部の再生ボタンを押すと、アニメーションのプレビューを見ることができる
印刷をする際に設定をすることで配布資料や発表者の手元資料を簡単に作成することができる
左から順に、配布資料(1ページあたり6枚)、配布資料(1ページあたり3枚)、ノートでの印刷例