(2)06/29の授業内容

Microsoft Excelの使い方(確認)

Excelは計算を行ったり,グラフを作成したりするためのソフトです.1年生の情報リテラシーIIで実施済みですが,その後利用していなければ忘れてしまっているかもしれません.この機会に使い方を再確認しておきましょう.なお,Excelの使い方はインターネット上にも沢山のテキストがあります.不安な方は時間をとって確認しておきましょう

http://homepage1.nifty.com/kenzo30/excel_kiso.htm

  1. 平均·合計の算出(オートフィル機能)
  2. まずは,こちらをクリックして,対象ファイルをZドライブに保存します.ダウンロードするのはsample.xlsというExcelファイルです

    ファイルを開くと下記のようなデータがすでに入力されています.これは架空の会社のA支店〜E支店までの1月〜4月の売り上げを入力したものです

    サンプルデータ

    まずは支店別の合計売り上げ,平均売り上げ,月別の合計売り上げ,平均売り上げを求めましょう

    まずは,下記のとおり入力します

    A8のセル:合計

    A9のセル:平均

    G1のセル:合計

    H1のセル:平均

    つづいて,B8からF8に支店別の合計を,B9からF9に支店別の平均を求め,表示します.このためには,結果を表示したいセルが選択された状態でメニューの「挿入」から「関数」をえらびます.下記の画面が出たら,合計の場合はsumを,平均の場合はaverageを選びます.

    関数の挿入

    sumについてのみ説明します.sumを選ぶと下記のように,どこの合計を求めるのか範囲指定を行う表示に移行します.数値1の横のボックスにカーソルがあることを確認した上で,エクセルシート上の該当範囲をマウスで選択すると,ボックス内に選択した範囲が表示されます.これでよければOKを押します.A支店とC支店の合計というように,1回のマウス操作で範囲選択を行うことができない場合は,まず数値1でA支店を指定し,数値2でC支店を指定すると,これら全ての合計を算出することができます

    関数の引数

    OKを押すと,もともと選択していたセルに合計が表示されます.同様にして,支店別,月別の合計,平均(下の図の緑色の部分)を全て求めましょう

    合計の算出結果

    こんな風になりましたか? ちなみに,下の図で現在選択しているB8のセルの中味は,35470000という具体的な数字ではなくSUM(B2:B7)という式が入っています.これはB2からB7の合計を求めよという式です.したがって,計算をした後でB2からB7の値を削除したり変更したりすると,結果も変わってしまいます.

    合計の算出結果

    なお,sumやaverageなどの関数を用いて計算を行う場合,繰り返し作業であれば,毎回「挿入」から「関数」を選ばなくても,もっと簡単に実施する方法があります.選択されているセルには黒い枠がついていますが,枠の右下は形が変わっています.この部分にカーソルを移動すると,カーソルが白十字から黒十字に変わります.

    合計の算出結果

    黒十字になった状態で,下記のように右下の角をクリックしたままドラッグすると,セルの内容をコピーすることができます.式をコピーした場合には参照しているセルも自動的に変更します

    合計の算出結果

  3. 合計に対する割合の算出(絶対参照)
  4. 次に,A10とI1に「割合」と入力します.合計の売り上げに占める各支店の割合と,月の割合を算出します

    割合を算出する関数はないので,自分で式を入力します.結果を表示したいセル(例えばB10)を選択し,=b8/g8[Enter]と入力します.b8はA支店の合計売上額,g8は全体の合計売上額ですから,これを割り算すればA支店の全体の売り上げに占める割合がわかります.なお,セルの番地を入力する際にはb8でもB8でもどちらでも構いません.正しく入力すると下記のように結果が表示されるはずです.

    合計の算出結果

    では,他の支店についても同様に求めるためにオートフィル機能を使ってみましょう.どうですかうまくできましたか? おそらく下の図のようになってしまったはずです.なんだか結果がおかしいですよね.B支店についても,割合が1を超えてしまっています.全体に占める割合ですから1を超えるのはおかしいはずです

    合計の算出結果

    なぜ,おかしくなってしまったのかを確認するために,各セルでどのような計算が行われていたのかを確認します.C10のセルを選んでみましょう.上に式が表示されますが=C8/H8となっています.C8はB支店の売り上げ合計額ですから問題ありませんが,H8は全体の平均売上額ですよね.本当は全体の合計売上額,すなわちG8で割らなければならなかったはずです

    オートフィル機能を使うと,参照するセルを変更してくれます.これは便利な機能ですが,時として変更してほしくないものまで変更してしまいます.今回のケースではB8はC8に変更してほしいけれど,G8はH8に変更せずそのままでいてほしいわけです.このようなときに変更してほしくない部分を指定する方法があります.これが絶対参照です

    絶対参照を行う場合変更してほしくない部分に$をつけます.具体的には$G8,G$8,$G$8というようにセルの列番地,行番地いずれか,もしくは双方に指定します.$G8の場合,Gという列番地は固定されますが,行番地は可変です.G$8の場合,8という行番地は固定されますが,列番地は可変です.$G$8の場合は列番地,行番地ともに固定されます.ではこれらを駆使して支店別割合,月別割合を求めましょう

    合計の算出結果

    上のような結果になりましたか? ここまでできたら,割合なのでせっかくですからパーセント表示に変更しましょう.変更したいセルを選択し,「書式」から「セル」で「表示形式」のタブを選び,その中から「パーセンテージ」を選びます.すると,下記のようにパーセント表示されます

    合計の算出結果

  5. 表を作る(罫線とセル幅の変更)
  6. 次に,出てきた結果をもとに表を作ります.まず,2148000のように桁数の大きな数字は,このままでは読みにくいので3桁ごとにカンマで区切って表示するように変更します

    変更したいセルを選択し,「書式」から「セル」で「表示形式」のタブを選び,「数値」を選択して,「桁区切り(,)を使用する」のチェックボックスにチェックを入れます.OKを押すと,3桁で区切った表示に変更されているはずです

    合計の算出結果

    続いて,罫線をつけて表らしくしてみましょう.罫線をつけるためには,罫線をつけたいセルを選択した上で,下の図の赤色の部分をクリックします.様々な罫線の種類がありますので自由に選択しましょう.あわせて桁揃え(左揃え,中央揃え,右揃え)も変更すると見栄えがよくなります.桁揃えは下の部の青色の部分です.これらを駆使して下の図と同じような表を作りましょう

    合計の算出結果

    セルの幅を変更したい場合もあるかもしれません.例えば上記の表でAの列の幅が広いと思うかもしれません.また全体的にセルの高さを広げたいと感じる可能性もあります.セル幅を変更するための方法は下記の3種類があります

    メニューから選択:幅を変えたい列や,高さを変えたい行を選択し,「書式」から「行」の「高さ」もしくは「列」の「幅」を選択します.具体的な数字を入力するとその高さや幅に変更が可能です

    マウスでドラッグ:幅を変えたい列と隣の列の境界線,高さを変えたい行と下の行の境界線(AとBの境界線部分や1と2の境界線部分)をマウスでクリックしたまま左右に移動すると左側の列もしくは上側の行の幅や高さを変更するとことができます

    マウスでダブルクリック:列表示部(AとかB),行表示部(1とか2)の境界線部分をダブルクリックすると,左側の列,上側の行の幅や高さを入力されている数字や文字に応じて適切に調整してくれます

  7. グラフを作る
  8. 支店別平均売上額,月別平均売上額,支店別売上額の割合についてグラフを作成してみましょう

    グラフには棒グラフや円グラフ,折れ線グラフなど様々な種類があります.目的に応じて適宜使い分けます

    棒グラフ:量を示したいときで,構成要素間に時系列的な流れがない場合

    折れ線グラフ:時系列的な推移を示したいとき

    円グラフ:各要素の割合を示したいとき

    ここでは支店別平均売上額のグラフを作ります.支店別の場合,支店の間に時系列的なつながりはないので棒グラフを使います

    1. まずグラフにしたいセルを指定します.今回は支店別平均売上額なのでB9からF9のセルを選択します
    2. グラフアイコンをクリックします
    3. 合計の算出結果

    4. グラフの種類を選びます.今回は棒グラフなのでそのままで「次へ」を押します
    5. 合計の算出結果

    6. 「項目軸ラベルに使用」の部分でA支店からE支店までを選択します.具体的には横のボックスにカーソルを移動した上で,エクセル上の対応するセル(この場合はB1からF1)を選択すると,選択した範囲が表示されます.その後「次へ」
    7. 合計の算出結果

    8. X軸,Y軸のタイトルを入れます.ここではX軸は「支店名」,Y軸は「平均売上額」とします.またデータが1種類なので凡例は必要ありません.「凡例」タブをクリックし,「凡例を表示する」のチェックをはずします.これでよければ「完了」を押すとグラフが完成します
    9. 合計の算出結果

    10. グラフは完成しましたが,このままでは見栄えがよくありません.グラフのサイズ,フォント,棒の色,背景の色など様々に変更が可能です.変更して見栄えの良いグラフにしましょう
    11. 合計の算出結果

    12. グラフをクリックすると周囲に8つの■が表示されます.この部分をマウスでクリックしたまま移動すると,グラフのサイズを変更することができます.変更中は下記のように変更後のサイズが点線で表示されますので,ちょうど良い大きさになったらマウスのボタンを離します.このグラフエリアをダブルクリックすると,周囲の色や枠の色,線の太さを変更することもできます
    13. 合計の算出結果

    14. 同様にプロットエリアもクリックすると周囲に8つの■が表示されます.この部分をマウスでクリックしたまま移動すると,エリアのサイズを変更することができます
    15. 合計の算出結果

    16. プロットエリアをダブルクリックするとエリア内の色と周囲の枠の色や線の太さを変更することができます
    17. 合計の算出結果

    18. 棒グラフの棒をダブルクリックすると棒の色や線の太さ,棒の太さの変更ができます.棒の太さの変更は「オプション」タブをクリックします
    19. 合計の算出結果

    20. 同様にx軸の数字をクリックすると,数字のフォントやサイズ,x軸の線の太さや色を変更することができます
    21. y軸についても同様で,数字をクリックすると,数字のフォントやサイズ,y軸の線の太さや色を変更することができます
    22. 「平均売上額」や「支社名」などのxy軸のタイトルはクリックしたままマウスを動かすことで,場所を移動させることができます.またダブルクリックすると文字の大きさやフォントを変更することができます
    23. これらを駆使すると最終的に下記のようにすることもできます.同じようにできるかどうか試してみましょう
    24. 合計の算出結果

  9. Wordへのグラフの貼り付け方
  10. グラフをクリックして選択し,「編集」から「コピー」を選択する(もしくはCtrl-cを押す)

    Wordに切り替え,貼り付けたい箇所にカーソルを移動した上で,「編集」から「形式を選択して貼り付け」を選び,「図(拡張メタファイル)」を選ぶと貼り付けが完了します

    Wordに切り替えた際に,「編集」から「貼り付け」を選んでもグラフを貼り付けることができます.この場合はExcelのシートごと張り付きます.グラフをダブルクリックするとグラフの編集が可能になります.図(拡張メタファイル)で貼り付けた場合には再編集はできません.通常の「貼り付け」を選んだ方が便利なように感じますが,Excelのファイルが丸ごと貼りつきますので,ファイルサイズが大きくなり,すぐにフロッピーディスクに入りきらないようなサイズになってしまいます

    合計の算出結果

課題

月別平均売上額,支店別売上額の割合についても同様にグラフを作成する.その際棒グラフなのか,折れ線グラフなのか,円グラフなのか考えた上でいずれかを選ぶこと

作成した表と,3つのグラフをWordに貼り付けた上で,グラフからわかる支社別の売り上げの特徴,月別の売り上げの特徴についてまとめる

作成したWordファイルはファイル名を学籍番号として保存し,添付ファイルで送信する


課題の提出方法

催促の文書をWordで作成し,Mewを使って添付ファイルで送信する

To:naoya@e.koeki-u.ac.jp

Subject:学籍番号-uriage

本文:1行目で名乗ること,感想や質問があれば2行目以降に書くこと.署名をつけて送信すること

Mewの使い方に自信のない人は下記のサイトを参考にしましょう

http://roy.e.koeki-u.ac.jp/~naoya/literacy/7.htm