情報処理基礎論 a 第 9 回 (LAN と回線 ) 「LAN 間接続 」 講義ノート目次

接続機器: LAN どうしを接続するのに使われる。 OSI 基本参照モデル各層に対応する LAN 接続装置がある。

  1. リピータ: 物理層で LAN 間を中継。信号増幅、波形の整形
  2. ブリッジ: データリンク層で LAN 間を中継。MAC アドレスで転送の可否を判断。
  3. ルータ: ネットワーク層で LAN 間を中継。IP アドレスでルーティングを行う。
  4. ゲートウェイ: トランスポート層からアプリケーション層までの階層で LAN 間を中継。プロトコロル変換を行う。

デフォルトゲートウェイ: 内部のネットワークから外へアクセスするとき、 出入口として使用するコンピュータやルータなどの機器。

接続機器と OSI 参照モデル

LAN どうしを接続する機器と OSI 基本参照モデル

接続機器 OSI 基本参照モデルアドレスの規格
ゲートウェイ 応用層-
プレゼンテーション層
セション層
トランスポート層ポート番号
ルータ・レイヤ 3 スイッチ ネットワーク層IP アドレス
ブリッジ・スイッチングハブ・レイヤ 2 スイッチ データリンク層MAC アドレス
リピータ・リピータハブ物理層-

ルータ:IP アドレスにより局所 LAN とそれ以外の LAN のデータを切り分ける

ゲートウェイ: ポート番号によりデータを作り出したアプリケーションプログラムと IP アドレスで送信元のコンピュータを特定し、データを許可する

スイッチングハブ: LAN 上の機器の MAC アドレスを記憶し、 データをその機器が接続されているポートにだけ中継する

リピータハブ: 全てのポートにデータを中継する

ハブの種類
リピータ 伝送信号の再中継を行い、信号を整形して受け取ったデータを全て中継
リピータハブケーブルを繋ぐポート(出入口)が複数あり、 情報をスター型に接続するリピータ
ブリッジイーサネット型の LAN どうしを接続する機器、 MAC アドレスによりデータの宛先を判断する
スイッチングハブ 複数のポートを持ち、ブリッジの機能を持つ装置で、 同時通信の速度は装置の最大通信速度でそれぞれのポート間の通信を行う
LAN 同志の中継を行う接続機器の働き:LAN どうしに距離がある場合、WAN を介し、接続機器は IP アドレスを制御しネットワーク層で接続
経路制御の方法
ルータソフトウェアによる経路制御低速
レイヤ 3 スイッチハードウェアによる経路制御高速
ゲートウェイプロトコルの異なるネットワーク間の中継や、 トランスポート層や応用層でデータの制御を行いながら中継を行う

ポート番号: ネットワーク間の中継で、プロトコルを判断し、通信データが混ざらないようにする

ブロードキャストドメインとコリジョンドメイン
ブロードキャストドメイン ブロードキャストパケットが届く範囲のネットワーク スイッチングハブ・ブリッジで接続する範囲内・ それを超える範囲はルータを使用
コリジョンドメイン パケットの送信中にパケットの衝突を回避するため、 機器どうしが送信中かどうかを確認しながら行う必要のある領域のネットワークのこと スイッチングハブを使用する場合は、 ポート単位がコリジョンドメインで、 ポート間の通信はブロードキャストドメイン

ピアツーピア

ピアツーピア (Peer To Peer): 通信するコンピュータがサーバでありクライアントであるネットワーク形態、 小規模 LAN 向け

ピアツーピアクライアントサーバ
接続台数2--5o(10 ** 2) 程度も可能
セキュリティ低い高くもできる
運用管理簡易システマティックな管理が必要
サーバ不要専用計算機が必要
OS通常の OSサーバ専用の OS