情報処理基礎論 a 第 8 回 (システムの構成要素 / ネットワーク ) 「パケット 」 講義ノート目次

送信側と受信側でのデータ処理について。

送信の流れ

送信者のデータがインターネットへ流れるまでの荷造について。

  1. アプリケーション層: データのパケット化
  2. トランスポート層: パケットに TCP ヘッダをつける
  3. インターネット層: IP ヘッダをつける
  4. ネットワークインタフェース層: イーサネットヘッダをつける
  5. データ送信

受信の流れ

インターネットを介して届けられたパケットを荷ほどきして、 受信者がデータを受け取るまで。

  1. ネットワークインタフェース層: イーサネットヘッダを回収
  2. インターネット層: IP ヘッダを回収
  3. トランスポート層: パケットに TCP ヘッダを回収
  4. アプリケーション層: データのパケットを収集、復元
  5. データ受信

各層の働きと使用するもの

IP アドレス
送信元と受信元を特定する。
ポート番号
通信の種類ごとにつけられた番号
MAC アドレス
ネットワークインタフェースカード固有の番号で、 発売したメーカが与える 6 Byte の固有のアドレス
ネットワークインタフェース層 通信機器との接続、コネクタの形状、ケーブル、伝送使用帯域などの、 隣の計算機との間の正確な伝送を行う MAC アドレス Medelia Access Control, IEEE が管理。出荷時に設定。 イーサネットでは通信制御、LAN アダプタの識別を行うのに使用。
インターネット層 IP ヘッダの IP アドレスで、あて先の計算機にデータ転送をするため、 経路選択 (Routing) を行う IP アドレス ネットワークに接続されるコンピュータに振られた番号 XXX.XXX.XXX.XXX で、32 bit からなり、グローバル IP アドレスとプライベート IP アドレスがある
トランスポート層 TCP/IP ヘッダのポート番号で、 相手先の計算機のプログラムにデータを転送する ポート番号 IP アドレスの下位のアドレスで、 プロトコルごとにウェルノーンポートがあり、 通信相手を指定する
UDP User Datagram Control, コネクションレス、信頼性は低いが高速。 動画配信など。
TCP コネクション型、高い信頼性を持つ
アプリケーション層 プログラムサービスを受け持つ HTTP, FTP, SMTP など WWW, ファイル転送、電子メール転送
SOAP
オブジェクト間のネットワーク通信を行う軽量のプロトコル。 XML を用いた記述、データ構造のみ規定。 転送用プロトコルとしては HTTP, SMTP を使用。
SNMP
Simple Network Management Protocol, ネットワーク接続の通信機器をネットワーク経由で監視制御するプロトコル。 機器は MIB という管理情報データベースをもつ。