大学院情報処理演習 第 5 回 (行列の反復解法) 「Gauss--Seidel 法による連立 1 次方程式の解法」 講義ノート目次

行列 A x = b として表したものを、x について解き、成分で表す。

&Sigmaj = 0n-1 ai, j xj = bi
&Sigmaj = 0i - 1 ai, j xj + ai,i xi + &Sigmaj = i + 1n-1 ai, j xj = bi

数値解を求める際には、仮置きの数値を代入する。k - 1 回目の演算の際、 得られた解の組を {xi(k-1)} とする。 ai,jが対角成分と、対角成分を持たない下三角行列、 および対角成分を持たない上三角行列に分けられていることに注意しよう。 これらをそれぞれ D, L, U と書く。A = D + L + U となるから、


(D + L + U)x = b
(D + L) x= b - U x

これを漸化式と見なし、k 回目の演算は {xi(k-1)} で書けることを用いると、


(D + L) x(k)= b - U x(k-1)
D x(k) = b - U x(k-1) - L x(k)

成分で書いて、xi(k) について解くと、

xi(k) = ai,i-1(bi - &Sigmaj = 0i - 1 ai, j xj(k-1)  - &Sigmaj = i + 1n-1 ai, j xj(k))