情報交換概論 第 2 回 (コンピュータの歴史) 「Microsoft 社と Macintosh 社の台頭」 講義ノート目次

PC/AT では、Microsoft 社製の MS-DOS (Microsoft Disk Operating System) という OS が採用された。これは、文字をキーボード入力し、結果を得るものである。 MS-DOS は、シングルタスク OS であり、 1 つのソフトウェアしか動かすことができなかった。

その後、キーボードにより命令を入力する CUI(Character User Interface) ではなく、 マウスとアイコンを使用した GUI (Graphical User Interface) にこだわった OS も出現した。しかし高価であり、一般には普及しなかった。 Macintosh 社の制作した Apple Computer である。 Microsoft 社は、その後、Windows という OS を開発した際に GUI 仕様にこだわった。それは、Apple Comupter の成功があったためであるとされる。

このようにして、 比較的安い PC/AT 互換機で MS-DOS か、 それともかなり高価な計算機を丸ごと購入し、 マウスとアイコンを使う Apple Computer か、 という選択が現れた。

ハードウェアによらない OS (UNIX) の開発

一方、AT&T 社が主体となり、 C 言語で作られるハードウェアに寄らない OS の開発も進められた。 これが UNIX と呼ばれるものである。ソースコードが簡易であったため、 多くの計算機に移植された。

さまざまな計算機に移植できるようなソフトウェアをマルチプラットフォームと呼ぶ。

UNIX は商用 UNIX および Linux などがもとにする System-V 系 UNIX、 大学関係者などのボランティアにより開発される BSD 系 UNIX とに大別される。 System-V 系は、フィンランド人の大学院生 Linus Trovalds (当時) が GPL (GNU General Public License) というライセンス体系に基づき、独自にコードを開発した。 GPL に基いた開発は、UNIX において基本ソフトウェアだけでなく、 アプリケーションソフトウェアにも浸透している。 一方 BSD (Berklay Software Distribution)系 OS は、 BSD ライセンスに基づきコードが開発された。

UNIX は、マルチタスク仕様であり、 複数のソフトウェアを同時に動かすことができる。

現在のほとんどの計算機はマルチタスク、GUI の OS を塔載している。 ライセンスに対する企業の姿勢が、そのまま開発される OS に直結している。