統計の考え方 第 8 回 (確率変数) 「統計データの取りかた練習 」 講義ノート目次

統計のデータをとる仮想の練習をしてみよう。

標準偏差をとるには

標準偏差は、科学データであるならば、 実験がどれだけ精密に計測できたか(実験器具の不備や予想した論拠に間違いがないか) を知る一つの目安となる。

例: やかまし村で計測された子どもたちの足の大きさ

名前大きさ (cm)
リサ17.0中屋敷
ラッセ22.0中屋敷
ボッセ21.0中屋敷
オッレ23.0南屋敷
ブリッタ17.0北屋敷
アンナ16.0北屋敷
ピッピ25.0(ごたごた荘)
平均
最頻値17.0
中央値21.0

このデータにおいて、量的データは足の大きさであり、質的データは屋敷名である。

余談;日本では足の大きさは cm だが、北米、英国、 英国以外のヨーロッパでは、それぞれ異なるサイズ表示である。今回の例では、 日本式に従った。

演習:実際に電卓 (コマンドは xcalc &) を使って、 手計算で標準偏差まで求めよ。手順は以下の通り。 ワークシート

  1. 平均を求める
  2. 偏差を求める
  3. 偏差平方和を求める
  4. 分散を求める
  5. 標準偏差を求める

ワークシートはこのようになる。

名前 データ 予想平均値( )
からの差
各データ-平均値 偏差=(各データ-平均値)2
リサ 17.0
ラッセ 22.0
ボッセ 21.0
オッレ 23.0
ブリッタ 17.0
アンナ 16.0
ピッピ 25.0
各「予想平均値からの差」の値の和
各「予想平均値からの差」の値の和/個数
平均値=予想平均値+各「予想平均値からの差」の値の和/個数
偏差平方和=各データの偏差の和
分散=偏差平方和/(個数-1)
標準偏差=√分散

手計算のときにはとくに、有効数字について考える必要がある。 基本は、扱っている文字の桁数である。 よって小数第 2 位を四捨五入して求める。