EmacsやNetscapeで文字を入力する際、日本語を入れることもできる。 Windows用のIME(日本語入力方式)に様々なものがあるように、Unixにも各種の仮 名漢字変換システムが存在する。最近ではATOKのような、Windowsでも有名な 商用システムも進出してきており、Windows環境と比べ遜色ない変換性能を得る ことも可能になっている。ただし、フリーソフトウェアを多用したUnix利用環 境を利用している場合、商用の仮名漢字変換システムを必ずしも利用できない局 面がある。
本講座で利用している環境では、Canna(かんな)と呼ばれる仮名漢 字変換システムを起動している。Cannaは、登場当時から動作の軽快なことで 人気を得て現在もっとも対応アプリケーションの多いシステムの一つとなってい る。
以下の説明はEmacsのテキスト入力画面での利用を想定している。
Cannaによる仮名漢字変換機能をONにするには、キーボードで C-o をタイプする。
同様に、仮名漢字変換をOFFにするときも C-o をタイプする。 OFFにする場合は、入力中のローマ字が無い状態(確定した状態)にする必要があ る。
ローマ字を利用して読みを入力する。ローマ字がひらがなになって入って
行く。このとき、入力中のひらがなは縦棒(|)
に囲まれ、
|ここではきものをぬいでください|
のようになる。棒に囲まれている状態を「読み入力モード」といい、 このあと漢字に変換できることを示している。入力を間違えたりして、直前の 文字を消したい場合は
直前の1字削除
をタイプする。
読みを入力したら漢字や、カタカナなどに変換する。
漢字変換開始
SPCキーを押すと、「漢字変換モード」に入ります。
|ここでは着物を脱いで下さい|
変換された文字列の先頭で反転している「ここでは」の部分を 変換対象文節といい、次候補や、文節の伸ばし縮めはここが対象にな る。漢字変換モードで利用できるキーは以下のとおりである。
たとえば、「ここでは着物を脱いで下さい」の文節を縮めると以下のように なる。
|ここで履き物を脱いで下さい|
最初からカタカナ、あるいはアルファベットに変換したい場合は 変換キー(SPC)を押す前に、 C-n や C-p を押す。
[Enter]などで一度確定してしまった文字を読みの状態に戻すこ とができる。
設定によっては C-/ キーで確定アンドゥを行なうこともできる。