科目名 (英語名) |
__科目名__
(__科目名(英語)__) |
担当教員 |
大川 慎 |
開講時期 |
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科目ナンバー |
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授業コード |
1370 |
単位 |
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授業概要 |
権利擁護は、自身で権利を護ることが困難な人々の、権利を護り、それを支援することです。本講義では、自ら権利を主張し、それを適切に行使することが困難な場合がある知的障がいや精神障がいがある方、認知症高齢者などの権利擁護について理念や意義、法制度や仕組みについて理解を深めます。特に権利擁護支援の一つである日本の成年後見制度とその現状と課題について理解し、権利擁護支援の実際について学びます。 |
到達目標 |
成年後見制度を含む権利擁護支援とその実際について現状と課題、法制度や仕組みについて理解いただきます。これらの基礎的な知識について他者に概説できることを目標とします。 |
スキルの育成方法 |
権利擁護に関わる判例や社会問題となった事件、ソーシャルワーク(支援)の実践などを取り上げ、意見や考えを伺います。コメントペーパーの記載や講義中のグループワークを通し、文章表現力、課題発見力、問題解決力のスキルを育成します。このため、人権や成年後見制度などに関わる報道や社会問題、地域の現状について、関心を持って情報収集し、学びで得た基礎的な知識をもって、その背景などを理解できる力を養います。 |
授業計画 |
回 | 授業内容 | 事前事後学修内容・所要時間 |
1 | 講義の概要説明(初回ガイダンス)、権利擁護と成年後見制度の関係、成年後見制度の概説 | 福祉や権利擁護、地域生活課題などについて取り扱った報道を探す(2時間) |
2 | 権利擁護に必要な法制度(権利擁護における人権の役割など)、憲法(憲法の概要、人権の種類・内容・性質など) | 日本国憲法第13条、第25条の条文を調べ、確認する(1時間) |
3 | 民法①(財産法、契約など) | 消費者被害、特殊詐欺事件について調べる(2時間) |
4 | 民法②(家族法、親族、相続など)、行政法(行政活動の形式、救済など) | 自身の親等図を作成する(2時間) |
5 | 法の基礎(法の規範・体系・種類・解釈、裁判、判例など) | 判例の具体例として「JR東海事件」を調べる(2時間) |
6 | 権利擁護の意義と支える仕組み①(権利擁護とソーシャルワーク、福祉サービスの適切な利用など) | ソーシャルワークにおける「アドボカシー」「エンパワメント」の意味を調べる(2時間) |
7 | 権利擁護の意義と支える仕組み②(苦情解決、虐待防止、障がい者差別解消など) | 庄内地域と他地域(自身の出身地など)の児童虐待通報先を調べる(2時間) |
8 | 意思決定支援①(支援付き意思決定と代理代行決定の区別、意思決定支援ガイドラインなど) | 「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」を読み、代行決定のプロセスを確認する(2時間) |
9 | 意思決定支援②(インフォームド・コンセント、個人情報など) | 個人情報保護法における個人データの「第三者提供」のルールを確認する(2時間) |
10 | 権利擁護にかかわる組織、団体(家庭裁判所、法務局、自治体、社会福祉協議会、児童相談所、中核機関など) | 庄内地域と他地域(自身の出身地など)の家庭裁判所、法務局、社会福祉協議会、児童相談所を確認する(2時間) |
11 | 権利擁護に関わる専門職(社会福祉士、弁護士、司法書士など) | 社会福祉士、弁護士、司法書士の各専門職団体の概要と役割を調べる(2時間) |
12 | 成年後見制度①(制度概要、法定後見(後見・保佐・補助)など) | 成年後見制度に寄せられている苦情や批判、または、制度の課題について調べる(2時間) |
13 | 成年後見制度②(任意後見、制度の動向、成年後見制度利用促進法など) | 庄内地域と他地域(自身の出身地など)の成年後見制度利用促進市町村計画の有無とその内容について調べる(2時間) |
14 | 期末定期試験 | |
受講者の事前知識と進度により適宜変更する。
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成績評価基準 |
毎回のコメントペーパー及びグループワークでの意見発表など講義参加度(3割)、期末定期試験(7割)により評価します。期末定期試験は、論述又は択一式問題とします。 |
前提科目 |
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後継科目 |
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教科書 |
一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟 編『最新 社会福祉士養成講座 精神保健福祉士養成講座 9 権利擁護を支える法制度 第2版』(中央法規、2025年)ISBN978-4-8243-0152-9 *初回講義はガイダンスのため、教科書は使用しません。 |
参考書 |
教科書以外のサブテキストがある場合は、事前に教務学生課を通じて配布するか、講義当日に配布します。 |
その他・注意事項 |
社会福祉士受験資格にかかる指定科目となります。\n講義の進行や理解度などにより、授業計画に記載の授業内容は、変更する場合があります。\n初回講義はガイダンスのため、教科書は使用しません。\nその他、シラバスに記載がない事項については、学修の手引き(履修ガイド)に準じます。
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