科目名 (英語名) |
__科目名__
(__科目名(英語)__) |
担当教員 |
鈴木 淳一 |
開講時期 |
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科目ナンバー |
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授業コード |
1369 |
単位 |
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授業概要 |
社会福祉を形成する要素には、そのフレームとして機能するニーズや法制度・政策、そこに向けられる専門的な実践がある。それらを媒介しクライエントと相互作用するための狭義の枠組みの一つにサービスを位置づけられるが、それは一人の専門職の営為のみに依らない。本科目では、サービスとしての福祉、それを適切にニーズと結びつけるための組織、及びその経営について、制度政策論・公益・組織論・経営理論等の視点から多面的に学習する。 |
到達目標 |
社会福祉を取り巻く社会情勢やその変化を捉えたうえで、「福祉経営」の必要性と学際的な理論を理解する。福祉サービスの質の向上、その適正で継続的な実践に向けた組織と経営の形成に向け、ソーシャルワーカーとして関わることのできる活動を言語化できる。 |
スキルの育成方法 |
福祉のサービスとしての側面、その成り立ちや背景、組織・経営において多様な学術領域の理論を学習する。報道や公表情報・教員の研究および実体験・映像教材等を活用し、事例を豊富に用いた実態的な学習を通じ「組織」と「経営」の理解を自分事化する。加えて、多くの回でミニグループワークを交え、学生の問いを喚起しながら学習することで言語化を支援する。 |
授業計画 |
回 | 授業内容 | 事前事後学修内容・所要時間 |
1 | オリエンテーション(授業の進め方、到達目標などの説明)/福祉サービスの沿革と概況、福祉多元主義と提供組織の拡大 | 科目学習の流れと各回の主題の確認(60分)、福祉サービスをとりまく歴史のまとめ(60分) |
2 | 福祉サービスを担う多様な主体(各主体の特徴、サービス提供の実態)/「公益」に向けられる視線(社会福祉法人制度改革、公益法人制度改革) | サービス提供主体や提供情報の資料を検索・確認する(60分)、社会福祉法人制度改革・公益法人制度改革に関する書籍・論文・新聞記事を確認する(60分) |
3 | 組織間連携と促進(連携の諸理論、連携の実態) | 講義で確認した連携実態を、各種公表情報から検索する(120分) |
4 | 組織運営に関する基礎理論(組織をめぐる経営学の諸理論)/組織運営と革新(組織の革新の事例) | 講義で紹介した概念をまとめる(60分)、事例における革新を促進した要因を考えてまとめる(60分) |
5 | 集団の力学に関する基礎理論(集団力学の諸理論)/組織改革と集団力学(専門職としての集団力学への働きかけ) | 自分に身近な組織の集団力学の作用を考えてまとめる(60分)、事例で学んだアプローチ以外の方法を考えてまとめる(60分) |
6 | リーダーシップに関する基礎理論(リーダーシップと潮流の理解) | リーダーシップの類型と特徴、自身が身近な組織で発揮できるスタイルをまとめる(120分) |
7 | 経営の体制(社会福祉法人と株式会社、新たな経営体制)/コンプライアンスとガバナンス(社会福祉法人制度改革から読み解く権限と責任) | コンプライアンスとガバナンスへの要請の変化をまとめる(60分)、事例のコンプライアンス改善の方法を考える(60分) |
8 | 適切な福祉サービスの経営管理①(福祉経営の特質、理念、経営戦略、マーケティング) | 身近な組織の目的に則した戦略とマーケティング案をまとめる(120分) |
9 | 適切な福祉サービスの経営管理②(苦情解決、リスクマネジメント、福祉サービスの質、サービスのマネジメント) | サービスの質をマネジメントするために苦情解決・リスクマネジメントが果たす役割をまとめる(120分) |
10 | 情報管理(情報の種類と役割、福祉サービスの情報と管理・運用・発信、個人情報と倫理) | 福祉サービス事業所と、他分野の組織の公表情報を対比し、その異同をまとめる(120分) |
11 | 会計管理と財務管理(財源、会計制度、企業会計と社会福祉法人会計、財務諸表)/財務管理を実務者が意識する意義(ニーズを起点とした財務管理) | 自身が福祉サービス組織で考慮可能な財務管理領域をまとめる(60分)、積極的な経営戦略としてのアカウンタビリティの方策を考える(60分) |
12 | 福祉人材マネジメント①(人材マネジメントの基本、福祉人材の育成) | 福祉サービス組織と、他分野の組織の人材マネジメントの異同を考えてまとめる(120分) |
13 | 福祉人材マネジメント②(働きやすい労働環境の整備)/科目の振り返り(グループワーク:ソーシャルワーカーとしてのキャリア形成と経営) | 科目全体を振り返り、要点をまとめる(60分)、レポート作成(120分) |
14 | | |
受講者の事前知識と進度により適宜変更する。
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成績評価基準 |
授業への参加度合い(個人・グループでの発言、毎回のコメントペーパー提出状況と内容)40%、レポート(第13回終了時に出題)60%で評価する。 |
前提科目 |
社会福祉士受験に係る指定科目 |
後継科目 |
社会福祉士受験に係る指定科目 |
教科書 |
日本ソーシャルワーク教育学校連盟(編)(2021) 『社会福祉士養成講座1 福祉サービスの組織と経営』 中央法規(ISBN 978-4-8058-8244-3)を随時、使用する。 |
参考書 |
適宜資料を指定・配布・紹介する。 |
その他・注意事項 |
社会福祉士養成課程志望者は履修を必須とする。正当な理由による遅刻、欠席の場合は、欠席届等で申し出ること。毎回の講義後に提出されたコメントペーパーの内容は、授業内で適宜フィードバックする。\n【実務経験及び授業の内容】\n営利・非営利の社会福祉事業経営組織におけるマネジメントの実務経験、及び福祉経営に関する研究実績を活かし、事例と理論の双方を踏まえて、福祉経営がソーシャルワーク実践と密接に関連する点を理解し実践する力を涵養します。
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