科目名 (英語名) |
文学概論
(Introduction to Literature) |
担当教員 |
呉 衛峰 |
開講時期 |
秋学期 |
科目ナンバー |
SLA113 |
授業コード |
4355 |
単位 |
2 |
授業概要 |
近代日本文学における短編小説や詩を読み、具体的作品に即して文学鑑賞と作品分析の方法を講義する。今年度は夏目漱石の短編集『夢十夜』を中心に読む。 |
到達目標 |
文学の教養を身につけるのみならず、言葉の魅力のメカニズムについて考えることを通じて、感性にたいする論理的分析能力を体得することを目指す。 |
スキルの育成方法 |
各自が配布された文学作品を読み、それを読んだ上で、授業で習った文学の鑑賞法および分析法を用いて小レポートや期末レポートを書くことを通じて、作品の審美的効果や構造を分析するスキルを身につけ、文学と人間、文学と社会、文学と歴史との関係について考える。 |
授業計画 |
回 | 授業内容 | 事前事後学修内容・所要時間 |
1 | 『夢十夜』「第1夜」。文学とは何か | 「第1夜」の分析を復習(60分)、「第2夜」について予習。 |
2 | 『夢十夜』「第2夜」。出発点としての新批評 | 「第2夜」の分析を復習(60分)、「第3夜」について予習。 |
3 | 『夢十夜』「第3夜」。受容理論と「期待の地平」 | 「第3夜」の分析を復習(60分)、和歌と俳句について予習。 |
4 | 日本詩歌の歴史(1):和歌と俳句 詩と小説 | 和歌と俳句の流れを復習(60分)、近代詩について予習。 |
5 | 日本詩歌の歴史(2):近代詩 文学における近代とは何か | 近代詩の流れを復習(60分)、「第4夜」について予習。 |
6 | 『夢十夜』「第4夜」。人物描写と視点 | 「第4夜」の分析を復習(60分)、「第5夜」について予習。 |
7 | 『夢十夜』「第5夜」。フライと元型批判 | 「第5夜」の分析を復習(60分)、「第6夜」について予習。 |
8 | 『夢十夜』「第6夜」。小説の構造 | 映画と文学の関係について復習(60分)、「第7夜」について予習。 |
9 | 映像化された文学作品:『オネーギン』:文学と映画 | 映画と文学の関係について復習(60分)、「第7夜」について予習。 |
10 | 『夢十夜』「第7夜」。構造主義と脱構築 | 「第7夜」の分析を復習(60分)、「第8夜」について予習。 |
11 | 『夢十夜』「第8夜」。文学と精神分析 | 「第8夜」の分析を復習(60分)、「第9夜」について予習。 |
12 | 『夢十夜』「第9夜」。文学とジェンダー | 「第9夜」の分析を復習(60分)、「第10夜」について予習。 |
13 | 『夢十夜』「第10夜」。文学の非本質性について | 「第10夜」の分析を復習(60分)、文学批評の流れを復習(60分)。 |
14 | | 最終試験にあたる「期末レポート」の執筆と提出があるので、講義はなし。 |
受講者の事前知識と進度により適宜変更する。
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成績評価基準 |
授業参加と平時の小レポート、6割。期末レポート、4割。 |
前提科目 |
なし |
後継科目 |
なし |
教科書 |
メインテキストの夏目漱石「夢十夜」はネットの「青空文庫」で公開されているのでこちらでは用意しない。その他の授業内容はpdf資料として毎回の授業の前に配布する。 |
参考書 |
三原芳秋・渡邊英理・鵜戸聡編『文学理論——読み方を学び文学と出会いなおす』フィルムアート社、2020年。 |
その他・注意事項 |
単位を取得するには、8回以上の有効出席が必要である。
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