科目名 (英語名) |
サブカルチャー論b 【S2】
(Japanese Subculture (b)) |
担当教員 |
渡辺 暁雄 |
開講時期 |
春学期 |
科目ナンバー |
COM149 |
授業コード |
2503 |
単位 |
1 |
授業概要 |
元来メイン(主流)に対する「カウンター(対抗)」を含意するサブカルチャー。しかし明確な「敵」が見えづらくなった現在,メインとサブの線引きが困難になっている。こんな時代,サブカルチャーは何のために存在するのか。この講義ではサブカルチャーを構成する諸要素を,歴史的・社会学的に分析し,上記疑問やそれに伴う現代的課題への解答を導く。 |
到達目標 |
1)「非主流」,「オルタナティブ(代替)」へ変質したサブカルチャーの意義を,現代社会状況から探る。|2)現代日本社会の状況と展望を,アニメ,SNSを通して考察する中で,日本独自のサブカルチャー的志向を理解し,それを「武器」として活用する(カウンターの復興)。| |
スキルの育成方法 |
1)現代日本のサブカルチャーから,批判的思考力,多文化理解力,世界の動きへの関心,課題発見・解決力,主体性などを身につける。|2)サブカル的発想を用いて現代を批評するスキルを身に着ける。 |
授業計画 |
回 | 授業内容 | 事前事後学修内容・所要時間 |
1 | 1980年代「サブカルチャー」から「サブカル」へ——カウンターとしてのつながりの後退から「分衆」の時代へ | [事前]80年代バブル期都市文化を調べる(1時間)|[事後]「サブカル」の意味を理解する(1時間) |
2 | ノスタルジー・モードの意味——『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』を通して | [事前]ノスタルジーモード,無意志的記憶を調べる(1時間)[事後]21世紀に生きる意味とは(1時間) |
3 | スマホ・SNSと若者批判——人間関係は「希薄化」しているか | [事前]SNSへの世間の反応について調べる(1時間)|[事後]SNSが危険視される理由を考える(1時間) |
4 | 新海誠論——『ほしのこえ』から『天気の子』まで | [事前]『君の名は。』を鑑賞しておく(1時間30分)|[事後]他の新海作品を鑑賞する(30分〜) |
5 | 「ヒーロー」論——「正義」の所在とは | [事前]異文化に対する自身の対応を省察(1時間)|[事後]現在の社会状況と比較考察(1時間) |
6 | 表現ツールとしての・「武器」としてのサブカルチャー——山形新聞「ことばの杜へ」より | [事前]「名言」「格言」をいくつか挙げる(1時間)|[事後]名言を社会学的に解釈する(1時間) |
7 | まとめ〜サブカルチャーのレゾンデートル,定期試験 | [事前]カウンターカルチャー再考(1時間)|[事後]サブカルチャーの存在意義を考える(1時間) |
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受講者の事前知識と進度により適宜変更する。
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成績評価基準 |
期末テスト(レポート・8割),不定期に実施する授業内容に関係した質問の答え(2割)における理解度により評価。なお出席率が著しく低い者は,試験結果如何に関わらず不可。 |
前提科目 |
サブカルチャー論a,社会学,日本史b,日本文化論(後継でも可) |
後継科目 |
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教科書 |
使用しない。随時レジュメを配布。 |
参考書 |
F.ジェイムスン「カルチュラル・ターン」ISBN 4-86182-092-8|プルースト「失われた時を求めて(1)——スワン家のほうへI」ISBN 9784003751091 その他随時紹介 |
その他・注意事項 |
s4を活用し講義の質問や意見に関しては,次の講義時にフィードバックを行う。なお,授業中における周囲の注意力を散漫にさせる行為(私語・出入室)をする者にはReaction Paperを配付しない(欠席扱い)。
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