AL形態 課題学習PBLグループW フィールドWプレゼンディベート 振り返り
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教職 中学高校(公民) 高校(地歴)
  
地域に関する学習 地域区分学びの基本学習地域の背景学習 地域課題の認識地域課題の解決
庄内
他地域
社会福祉 社会福祉士社福任用
  
実務家文理横断
     
科目名
(英語名)
余暇と観光の社会学 【A2】 (Sociology of Leisure and Tourism)
担当教員 渡辺 暁雄
開講時期 秋学期
科目ナンバー CDT331
授業コード 2264
単位 2
授業概要 現在余暇が生活の中に占める割合が大きくなった。反面,趣味の多様化という名のもとに様々な情報が氾濫し,余暇に対する主体的欲求が減退している。観光においても,ネットによる情報が巷にあふれているが,主体的に旅行行為を行なっているとはいえない。観光産業・行政も,顧客獲得を優先するあまり,地域の文化維持や環境保全が後回しになっている。そうした弊害を見据え,本来の意味での余暇・観光について考察する。
到達目標 余暇の人類文化にとっての重要性を学ぶとともに,そこから余暇,そしてその一種目である観光の本来的な意義を認識する。また観光にけおる潜在的逆機能に注目し,楽観的な観光振興(信仰)への疑問を投げかける。余暇・観光を通して社会学的センスを磨く。
スキルの育成方法 余暇という日常的な行為や国内外の観光,特に内部/外部「植民地」としての沖縄観光を題材に、各人が考え、発信する機会を設け、双方向的な講義を行う事により,自発的・主体的に課題の発見・解決力を身につけていく。またグループワークも取り入れ,協働による課題の発見・解決を通して個々のマネジメント力も養成する。
授業計画
授業内容事前事後学修内容・所要時間
1遊び,余暇,娯楽,レジャー,レクリエーション——違いはどこに?[事前]遊びとそれに類する言葉を調べる(1時間) [事後]遊び関連用語の相違を確認する (1時間)
2ホンジンガ——遊び論の原点・文化創造の根源としての「遊び」[事前]「遊び」の存在意義について調べる(1時間) [事後]文化と遊びの関係性について確認する(1時間)
3『ホモ・ルーデンス』・遊ぶ「主体」とその危機的状況[事前]1920-30年代のヨーロッパ史を概観(1時間) [事後]主体的に遊ぶことの意義を考察する(1時間)
4カイヨアとチクセントミハイ——「熱中する」とは何か?[事前]これまでに「熱中」したことを想起(1時間) [事後]人が「飽きる」理由を確認する(1時間)
5戦後日本人のレジャー活動——日本人の生活意識とマス・レジャー[事前]日本の高度経済成長期を概観する(1時間) [事後]レジャー意識の変化理由を確認(1時間)
6余暇生活と公益——公益「される」余暇から公益「する」余暇へ[事前]余暇と公益との関係性について考察(1時間) [事後]「社会性余暇」の事例を考える(1時間)
7日本人における「海外旅行」の変遷——海外旅行の内実の変化・その意味を探る[事前]戦後日本の消費経済の変遷を概観(1時間) [事後]海外旅行のイメージ変化を確認(1時間)
8「東京ディズニーリゾート」は,私たちにどのような影響を及ぼしたか?(ワークショップ)[事前]TDL人気の理由を考察する (1時間) [事後]TDLでの手法の応用可能性を考える(1時間)
9観光の「潜在的機能」と観光社会学理論[事前]社会学における機能の考え方を予習 (1時間) [事後]観光の「潜在的逆機能」事例を挙げる(1時間)
10「成型」される沖縄観光01——ナショナルな視点とオリエンタルな視点のはざまで[事前]「琉球処分」について調べる (1時間) [事後]沖縄の近現代史について復習する(1時間)
11「成型」される沖縄観光02——戦と観光のはざまで[事前]沖縄の戦争関連史跡について調べる (1時間) [事後]沖縄での戦争と観光の連続性を確認 (1時間)
12「成型」される沖縄観光03——「沖縄人」の主体化と政治的現実のはざまで[事前]沖縄の米軍基地問題について調べる(1時間) [事後]沖縄観光産業の政策的意図を考察(1時間)
13現代余暇・観光再考——私たちは楽しんでいるのか?[事前]余暇観光およびその将来について考察(1時間) [事後]講義とレポートテーマを関連させる(1時間)
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受講者の事前知識と進度により適宜変更する。

成績評価基準 期末レポート(6割),グループワーク時の提出物(2割), 不定期に実施する授業内容に関係した質問の答え(2割)により評価。なお出席率が著しく低い者は,期末レポート結果如何に関わらず不可。
前提科目 各種観光系科目,社会学 等
後継科目 グリーンツーリズム論,第六次産業論
教科書 使用しない。随時レジュメを配布。
参考書 講義の中で適宜紹介。
その他・注意事項

その他:s4を活用し,授業内容への質問・意見は次回講義時フィードバックを行う。 注意事項:授業中における周囲の注意力を散漫にさせる行為(私語・出入室)をする者にはReaction Paperを配付しない(欠席扱い)。

SDGs