科目名 (英語名) |
教育心理学
(Educational Psychology) |
担当教員 |
松田 浩平 |
開講時期 |
秋学期 |
科目ナンバー |
|
授業コード |
9956 |
単位 |
2 |
授業概要 |
教育の目的や本質に関する知識とその指導法に関する科目である。教育活動全般に対し心理学の見地を引用して考察できることを目標とする。授業で取り上げる主な内容は、幼児、児童及び生徒の心身の発達、個性と特徴を理解する視点、人間が新しい行動や能力を獲得する過程と学習理論、学習の過程や発達を基盤とする教育指導、特別な教育的配慮を要する幼児、児童及び生徒への援助である。 |
到達目標 |
生徒の心身の発達について、1)発達課題を基盤とした教育場面での配慮、2)個性と特徴をパーソナリティ理論を用いて理解、3)教授・学習過程に心理的学習理論を応用できる、4)特別な教育的配慮を要する生徒に心理学を背景とした配慮ができる。これらをバランスよく理解できること。 |
スキルの育成方法 |
講義形式で授業を展開する。授業内課題と期末試験で論理的思考力と知識を養う。授業内課題で小レポートを課し論理的思考力をめざし、期末試験で知識の定着を目指す。 |
授業計画 |
回 | 授業内容 | 事前事後学修内容・所要時間 |
1 | 授業の進め方、教育心理学の意義と心理学的研究方法 | 教科書第1章と配布資料について復習を行う(60分) |
2 | 発達と教育: 遺伝と環境、成熟優位説、学習優位説、輻輳説、相互作用説 | 授業前までに教科書第2章を通読する(60分) |
3 | 発達と教育: 心身の発達、ハヴィガーストの発達課題、エリクソンの心理社会的発達理論、Piagetの発達段階 | 教科書第3章の予習ならびに配付資料について復習する(60分) |
4 | 発達段階と発達課題: Piagetの発達段階と発達課題、Ericssonの心理社会的発達理論 | 教科書第4章ならびに教科書第5章を通読する(60分) |
5 | 社会性の発達: アタッチメントと対人関係、自己概念の発達、アイデンティティの発達、モラトリアムとフォークロージ、自己制御 | 配付資料ならびに教科書第6章までを復習(60分) |
6 | 動機づけ: 欲求、達成動機、内発的動機づけ、外発的動機づけ、コンピテンス理論と動機づけ、欲求不満と攻撃行動、葛藤 | 授業内容に基づいて自らが経験した葛藤場面について報告書を作成する(60分) |
7 | 学習の心理: 行動形成、レスポンデント条件づけ、ソーンダイクの問題箱、三項随伴性、オペラント条件づけ、強化のスケジュール | 授業前までに教科書第7章を通読し配付資料に基づき復習する(60分) |
8 | 学習理論と教育指導: 発見学習、意味受容学習、プログラム学習、教育における動機づけの諸問題 | 教科書第8章を復習する(60分) |
9 | 個性とパーソナリティ: 性格の類型論、パーソナリティ特性論、遺伝的特性と環境との相互作用論 | 主要5因子性格検査の結果に基づき自分のパーソナリティ特性について報告書を作成する(60分) |
10 | 生徒の理解: オールポートの人格特性論、キャテルの表面特性と根源特性、アイゼンクの階構造論、パーソナリティの主要5因子論 | 授業前までに教科書第9章を通読し配付資料について復習する(60分) |
11 | 知能と学力: 知能、知能検査(IQとDQ)、学力、知能と学力の関係 | 教科書第10章について復習する(60分) |
12 | 教育測定と教育評価: 基準的評価、選抜的評価、診断的(形成的)評価、包括的評価、相対評価と絶対評価、学力検査と知能検査 | 教科書第11章と15章ならびに配付資料をもとに復習する(60分) |
13 | 不適応行動の理解: 欲求不満と不適応、防衛機制、社会的攻撃性、ストレスと不適応、学校への不適応 | 授業までに教科書第12章までを通読し、授業内容をもとに教科書第13〜15章について考える(60分) |
14 | 期末試験 | 配付資料と教科書をもとに第13回までの授業内容について復習しておくこと(120分) |
受講者の事前知識と進度により適宜変更する。
|
成績評価基準 |
到達目標に準拠した、授業内課題(40%)および期末試験(60%)で評価する。 |
前提科目 |
心理学 |
後継科目 |
教育相談の理論と方法 |
教科書 |
「新 発達と教育の心理学」, 藤田主一・齋藤雅英・宇部弘子・堀洋元・ほか, 2013, 福村出版 |
参考書 |
「学校で役立つ教育心理学」, 谷口 篤・田村隆宏 編著, 2011, 八千代出版 |
その他・注意事項 |
参考文献は教室外学修の資料として用いますが、これから教職に就く人が職場でも参考にできます。ただ単に教育心理学に関する事項を覚えて理解するのではなく、批判的な見地からの事実と照合した考察もできるよう学修を進めることを希望します。
|