科目名 (英語名) |
社会保障論 I 【S2】
(Social Security I) |
担当教員 |
阿部 公一 |
開講時期 |
春学期 |
科目ナンバー |
POL213 |
授業コード |
1502 |
単位 |
2 |
授業概要 |
社会保障という言葉が使用されるようになったのは、20世紀に入ってからのことであり、第2次世界大戦中から世界的に普及していきました。社会保障には、一体、どのような願いが込められていたのでしょうか。本科目では、「社会保障に込められた願い」や、「社会保障の意味合いとその範囲」を考察していくことにより、「社会保障とは何か」を探求していきます。 |
到達目標 |
「社会保障とは何か」を探求することにより、社会保障の必要性について理解を高めると共に、共に生きる社会に必要な人間力(弱い立場の人たちに政策による配慮をするこのできる共感力)を身に付けることを目標とします。 |
スキルの育成方法 |
授業内容を800字程度にまとめる事後学修やコメントペーパーへの振り返り等を通じて、「論理的思考力」のスキルを高めます。「論理的思考力」のスキルを高めることにより、授業内容への理解度が深まります。 |
授業計画 |
回 | 授業内容 | 事前事後学修内容・所要時間 |
1 | スタディ・ガイダンス/社会保障論 Iを通じて学ぶべきこと/社会保障という思潮の台頭(1)(憲法第25条と社会保障という言葉) | 授業を振り返り、その内容を800字程度にまとめる(2時間) |
2 | 社会保障という思潮の台頭(2)(アメリカ社会保障法/大西洋憲章第5条と社会保障/ILOの創設目的/ILOによる『社会保障への途』) | 授業を振り返り、その内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材(穴埋め式)で理解度を確認する(1時間) |
3 | 社会保障という思潮の台頭(3)(ILOによるフィラデルフィア宣言/社会正義とは/ベヴァリッジ報告) | 授業を振り返り、その内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材(穴埋め式)で理解度を確認する(1時間) |
4 | 社会保障に込められた国際平和への期待感(戦争国家から福祉国家へ/「大砲」か「バター」か/社会保障の充実と国際平和の関係) | 授業を振り返り、その内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材(穴埋め式)で理解度を確認する(1時間) |
5 | 社会保障に込められた人権の尊重(世界人権宣言/国際人権規約/社会保障の法体系の創設と人権の確立) | 授業を振り返り、その内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材(穴埋め式)で理解度を確認する(1時間) |
6 | 福祉国家における社会保障(1)(市民革命による自由権の獲得/自由権の限界と社会権の登場) | 授業を振り返り、その内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材(穴埋め式)で理解度を確認する(1時間) |
7 | 福祉国家における社会保障(2)(ヴァイマル憲法にみる生存権の登場/生存権と自由権のバランス/福祉国家の基本的理念と社会保障) | 授業を振り返り、その内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材(穴埋め式)で理解度を確認する(1時間) |
8 | 社会保障という言葉の意味合い(1)(語源の由来と言葉上の解釈/Socialに関する異なる解釈/ライフサイクルを通じた生活上のリスク) | 授業を振り返り、その内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材(穴埋め式)で理解度を確認する(1時間) |
9 | 社会保障という言葉の意味合い(2)(社会的な仕組みとは/社会保障の体系/OXFORD現代英英辞典よりSocial Securityの意味合い) | 授業を振り返り、その内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材(穴埋め式)で理解度を確認する(1時間) |
10 | 欧米諸国における社会保障の意味合い(社会保障の多様性/イギリス/アメリカ/フランス/ドイツ) | 授業内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材で理解度を確認する(1時間)/定期試験に向けた準備(2時間) |
11 | 社会保障の類型及び社会政策との関係(大陸型と北欧イギリス型/社会政策とは/ドイツの社会政策創設背景/イギリス社会政策の範囲) | 授業内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材で理解度を確認する(1時間)/定期試験に向けた準備(2時間) |
12 | 日本で用いる社会保障の意味合い(憲法第25条による社会保障の範囲/社会保障制度審議会による社会保障の範囲) | 授業内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材で理解度を確認する(1時間)/定期試験に向けた準備(2時間) |
13 | ILOによる国際基準の形成(最低基準に関する条約(第102号)/ILO基準による社会保障給付費の範囲) | 授業内容を800字程度にまとめる(2時間)/復習用教材で理解度を確認する(1時間)/定期試験に向けた準備(2時間) |
14 | 定期試験 | 再度、定期試験問題を復習する(2時間) |
受講者の事前知識と進度により適宜変更する。
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成績評価基準 |
客観式を中心にした筆記試験(100点)により評価します。なお、事後学修等を通じたスキル達成の修得が著しい場合には、筆記試験の点数の一の位を繰上げて評価します(例:74点⇒80点)。単位認定の前提条件に関しては、初回の授業時にお伝えします。 |
前提科目 |
可能ならば「公的年金論」 |
後継科目 |
「社会保障論 II」、「政策入門」 |
教科書 |
講義資料を配布します。 |
参考書 |
参考文献等に関しては、その都度必要に応じて紹介します。 |
その他・注意事項 |
定期試験終了後、模範解答を公開しますので、不正解の問題を再度解き直してください。また、定期試験の答案用紙を返却しますので、返却希望者は申し出てください。
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