科目名 (英語名) |
精神保健学(2019年)
(Mental Health) |
担当教員 |
米山 奈奈子 |
開講時期 |
集中 |
科目ナンバー |
CBC240 |
授業コード |
9954 |
単位 |
2 |
授業概要 |
精神保健とは何か、個人と生物学的なかかわりや心理的・社会的・文化的・経済的な相互関連を通して理解を深める。特に、学校教育の場における精神保健の重要性について社会や集団との関係を考慮して理解を深める。また精神的健康の保持増進、および精神障害予防のための教育やケアのあり方、方法について援助技術の基本を学ぶ。さらに、精神保健の実践においては、多職種による連携やチームワークが重要であることを理解する。 |
到達目標 |
心の健康と、身体の健康及び家族・集団・社会・環境との関係について理解できる。ストレスと不適応についての概念を理解できる。また、感情の重要性について気づきを深めることができる。さらに、子どもを取り巻く精神保健上の課題と、スクールソーシャルワークの場における連携や協働について理解できる。 |
スキルの育成方法 |
精神保健に関する様々な事例を提供し、問題や課題が生物学的・心理的・家族的・集団的・社会的にどのような要素から構成されているのかを分析し、相互に関連しあう構造を考察する。課題をもとにした事前学習、小グループによるディスカッションと発表を活用し、学生が主体的に学び行動することを支援する。 |
授業計画 |
回 | 授業内容 | 事前事後学修内容・所要時間 |
1 | 現代社会の諸問題と精神保健:自殺・うつ・ネットやゲーム依存・サイバー空間コミュニケーション・暴力等について考察する | 事前)新聞やネット等から精神保健に関するニュースを一つ選び、概要をA4用紙1枚にまとめ授業時に提出。 |
2 | 精神保健の考え方:ストレスとその対処に関する理論を理解する | 事前)過去に受けた最大のストレスとその対処法を振り返り、その内容をA4用紙1枚に記録する。 |
3 | PTSDを理解する:心的外傷は心身両面のみならず社会生活全般に影響する | 事前)新聞やネット等からPTSDに関するニュースを一つ選び、概要をA4用紙1枚にまとめ授業時に提出。 |
4 | 人間の心のはたきとパーソナリティ1:心はどのように発達するのか | 事後)自分の心の発達を振り返り、発達課題とどのように取り組んできたかを各自俯瞰する。 |
5 | 人間の心のはたきとパーソナリティ2:発達障害を理解する | 事後)発達障害を抱える当事者の生き難さとレジリエンスについて、翌日1時限目にA4用紙1枚でレポート提出。 |
6 | 関係の中の人間:集団力動と感情を理解する | 事前)人間集団の中でどのような力動が働くのか、具体例を参考資料等から各自イメージする。 |
7 | DV・子ども虐待・犯罪被害と精神保健:犯罪被害によっておこること(GWとプレゼンテーション1〜5G) | 事前)虐待や暴力問題における被害者ケアと加害者対策の課題を2つ以上抽出してレポートし、授業時提出。 |
8 | アルコール・薬物使用障害と精神保健:アルコール・薬物使用の影響 | 事後)アルコール・薬物問題のある家族の中で育った子どもの困難を精神保健の視点で考察し翌日1時限目提出。 |
9 | 災害における精神保健:喪失、恐怖、サバイバーズ・ギルト、PTSD(GWとプレゼンテーション6〜10G) | 事前)新聞やネット等から災害と精神保健に関するニュースを一つ選び、概要をA4用紙1枚で授業時に提出。 |
10 | 性と精神保健:LGBTQ、アイデンティティと自己決定(GWとプレゼンテーション11〜15G) | 事前)セクシャルマイノリティについて調べ、多様な性への差別や偏見を解消するための理解を各自深める。 |
11 | 先端医療における精神保健:病名告知、延命治療、高額医療費、緩和ケア | 事後)高度先端医療や緩和ケアを必要とする当事者と精神保健について課題を3つ抽出してレポート提出。 |
12 | 精神保健の歴史と法律の変遷:虐げられた人々の人権擁護、差別と偏見を解消するには?(GWとプレゼンテーション16〜20G) | 事前)障害をめぐる偏見と差別の実際と、その解消のために制定された法律について各自調べておくこと。 |
13 | 学校の場における精神保健1:子どもを巡る精神保健の課題 | 事前)学童期の精神保健の課題を一つ選び、傾向と対策についてA4用紙2枚に具体的にまとめて授業時提出。 |
14 | 学校の場における精神保健2:子どもの支援をめぐる連携とSSWのセルフケア | 事後)最終レポートを2019年2月15日(金)12時までに提出する(詳細は、授業時提示)。 |
受講者の事前知識と進度により適宜変更する。
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成績評価基準 |
コメントペーパー10%、レポート20%、プレゼンテーション(発表、質疑を含む)20%、最終レポート50% |
前提科目 |
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後継科目 |
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教科書 |
特に指定はしません。 |
参考書 |
精神保健福祉 第3版 (系統看護学講座 別巻)(医学書院)、精神保健医療福祉白書2018/2019 多様性と包括性の構築(へるす出版)等。 |
その他・注意事項 |
レポート課題が多いので提出漏れのないよう確認してください。レポートには学籍番号・氏名・課題番号・タイトル・提出日を表記し、引用・参考文献も明記すること。インターネットの資料を活用した際は、URLと閲覧日を明記のこと。プレゼンテーションはグループ毎に質疑を含めて持ち時間10分で発表すること。
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