科目名 (英語名) |
地理学(2019年)
() |
担当教員 |
澤 祥 |
開講時期 |
集中 |
科目ナンバー |
|
授業コード |
9912 |
単位 |
2 |
授業概要 |
地理学とは,地表の自然および人文現象(人間活動)を空間的位置関係・場所的特性に着目して考察する科学である.人文現象と自然との間には相互に作用し合う関係があるので,地理学の対象は地球上に存在する有形無形のもの全てに及ぶ.本講義では,地理学の概要を人文地理学・自然地理学両分野にわたり紹介し,中学校・高等学校で地理授業を行うにあたり必要な基本的な能力の涵養を目指す. |
到達目標 |
中学校・高等学校「地理」教科書の内容の理解に必要な知識を得て,人間生活と自然環境の相互関係について,地理学的視点に立って考えることができる. |
スキルの育成方法 |
小テストや小レポートを随時授業内で作成し,講義内容の理解を確認しながら定着させる.地図・地形図の作業を行い読図の能力を身に付け,地図利用の基礎を学習する.また,各種統計資料を使用して地理学的な資料活用術を知る. |
授業計画 |
回 | 授業内容 | 事前事後学修内容・所要時間 |
1 | ガイダンス:講義全体の構成の説明,受講上の注意点,地理学関連資料の紹介と使用法. | 事前:地理学を事典で調べる.(1時間),事後:配布資料を参考書・事典等で調べ復習する.(1時間) |
2 | 地理学の歴史(概要):地理学の発展を知り,その基本的な考え方を知る. | 事前:フンボルトを事典で調べる.(1時間),事後:配布資料を参考書等で調べ復習する.(1時間) |
3 | 地理学は空間科学:地域とは何か,等質地域と形式地域,フィールドワーク | 事前:地域を事典で調べる.(1時間),事後:配布資料を参考書等で調べ復習する.(1時間) |
4 | 地図・地形図の利用:利用法と地図上での表現方法,等高線・土地利用・主題図 | 事前:地図を事典で調べる.(1時間),事後:配布資料を参考書等で調べ復習する.(1時間) |
5 | フィールドワーク1:自然地理学の思考と方法,地形図の土地利用から読み取れる気候景観と地形 | 事前:課題の地図作業を行う.(1時間),事後:課題をもとにしてフィールドワークの準備.(1時間) |
6 | フィールドワーク2:人文地理学の考え方,土地利用の変化に現れた人文現象(産業・集落・交通) | 事前:地図作業の課題を行う.(1時間),事後:課題をもとにしてフィールドワークの準備.(1時間) |
7 | フィールドワーク3:地図作業をもとに大学周辺を歩く見る1,野帳の記入方法 | 事前:地図作業の課題を行う.(1時間),事後:野帳の整理.(1時間) |
8 | フィールドワーク4:地図作業をもとに大学周辺を歩く見る2,景観の見方・着目点 | 事前:地図作業の課題を行う.(1時間),事後:野帳の整理.(1時間) |
9 | 自然地理学1:世界の気候と植生・ケッペンの気候区分,景観・植生に現れる気候 | 事前:ケッペンを事典で調べる.(1時間),事後:配布資料を参考書等で調べ復習する.(1時間) |
10 | 自然地理学2:地形と自然災害:世界と日本を比較して日本の自然特性を知る | 事前:自然災害を事典で調べる.(1時間),事後:配布資料を参考書等で調べ復習する.(1時間) |
11 | 人文地理学1:農業・林業・水産業、農業立地と農業地域構造 | 事前:日本の食料自給率を調べる.事後:配布資料を参考書等で調べ復習する.(各1時間) |
12 | 人文地理学2:資源と工業,工業立地と工業地域構造,交通と流通・貿易 | 事前:日本の貿易統計を調べる.事後:配布資料を参考書等で調べ復習する.(各1時間) |
13 | 現代世界の課題:人口問題・食料問題・都市と農村・民族問題と移民・不平等の地理(地域的経済格差・社会的格差) | 事前:移民問題を事典で調べる.事後:配布資料を参考書等で調べ復習する.(各1時間) |
14 | 地誌学の基礎:「地域」の視点,regional geography | 事前:系統地理学と地誌学を事典で調べる.事後:配布資料を参考書等で調べ復習する.(各1時間) |
受講者の事前知識と進度により適宜変更する。
|
成績評価基準 |
小テスト(40%),小レポート(30%),作業課題(30%)をもとにして,総合的に行う. |
前提科目 |
事前に人文地理学ab,自然地理学ab履修していることが望ましい. |
後継科目 |
人文地理学a,人文地理学b,自然地理学a,自然地理学b |
教科書 |
指定しない.授業時に資料を配布する。 |
参考書 |
地理学概論 (第2版) (地理学基礎シリーズ1).朝倉書店,2015年,169p.ISBN:16819-8 |
その他・注意事項 |
主体的な授業参加を望む.中学校・高等学校で使用した地図帳・教科書・統計資料等を持参する.高校地理教科書のうち新詳地理B:帝国書院と詳解地理B:二宮書店は記載が特に詳しい.各種作業で12色程度の色鉛筆を使用するので.必ず用意する.ノートパソコンを所有する学生は,持参することが望ましい.
|