科目名 (英語名) |
プロジェクト型応用演習1 (酒田の寺町調査研究とまちづくり)(2019年)
(Project Based Seminar 1) |
担当教員 |
温井 亨 |
開講時期 |
秋学期 |
科目ナンバー |
ASC321 |
授業コード |
7758 |
単位 |
2 |
授業概要 |
酒田の都市形成史を考えるとき寺町は重要です。港町酒田は町人町と職人町を寺町が囲むことでつくられました。寺のない所は新井田川、最上川、さらに砂丘が取り囲み、防御的な構えとなっています。このように現在に伝わる都市構造の上でも重要ですが、さらにこれらの寺のうちには元々大学のある最上川左岸や、現在北港となっている小湊から移ってきた寺院もあって、都市の成立と深いかかわりがあります。この演習では寺町を通して港町酒田の成り立ちを考え、日本遺産にも認定された港町酒田のおおもとを探ります。 |
到達目標 |
以上の目的を達成するために、地形上、都市構造上の寺町の特徴、魅力を、写真、図、スケッチ、文章によって表現したA1の作品を制作すること。寺町の各寺院からの聞き取りにより、各寺院の創建から現在に至る変遷、とくに場所の移動を明らかにすること。ある時点で切り取られた江戸時代の町絵図と寺の時代的変遷を重ねて観察し、都市がどのように形成されたか議論できること。 |
スキルの育成方法 |
現地踏査、地形図(とくに等高線の読み)によって、微地形と都市構造、建築の立地の関係を読み取る力を身につけます。聞き取り調査のやり方を学びます。スケッチや断面図などの作成を通して表現力を身につけます。テーマの絞り込み、まとめ方、ディスカッションを通して研究の初歩を経験します。以上を通して都市形成史と歴史的まちづくりについての基礎的素養が育成されます。 |
授業計画 |
回 | 授業内容 | 事前事後学修内容・所要時間 |
1 | ガイダンス。日本遺産、重要文化的景観について。 3時限 10/4 | |
2 | 酒田の都市史 4時限 10/4 | 教科書読書レポート(事後学習6時間) |
3 | 寺町現地踏査 10/11 3時限 | |
4 | 寺町現地踏査 10/11 4時限 | 寺町現地踏査写真整理(事後学習2時間) |
5 | 寺的踏査発表会、班分け 10/25 3時限 | 寺町現地踏査発表準備(事前学習3時間) |
6 | 宮野浦現地踏査 10/25 4時限 | 宮野浦調査レポート(事後学習2時間) |
7 | 寺院調査(班ごと、聞き取り等) 11/1 3時限 | 寺院調査(写真、図面等)まとめ(事後学習2時間) |
8 | 寺院調査(班ごと、聞き取り等) 11/1 4時限 | 寺院調査聞き取りまとめ(事後学習3時間) |
9 | 寺院調査結果報告会 11/8 3時限 | 報告会準備(事前学習1時間) |
10 | 町絵図から見た寺院の移動:講義 11/8 4時限 | |
11 | 調査のまとめ、発表会プレゼンテーション準備 11/15 3時限 | |
12 | 調査のまとめ、発表会プレゼンテーション準備 11/15| 4時限 | プレゼンテーション準備(事後学習10時間) |
13 | 学内発表会 11/22 3時限 | プレゼンテーション作品修正(事後学習5時間) |
14 | 現地発表会 11/29 3時限あるいは夜 | |
受講者の事前知識と進度により適宜変更する。
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成績評価基準 |
寺町現地踏査まとめ作品(割合3)、教科書読書レポート(割合1)、宮野浦レポート(割合1)、寺院聞き取り調査まとめ(割合1)、最終発表作品プレゼンテーション(割合5)の合計で評価します。欠席は減点。 |
前提科目 |
観光・まちづくり演習a |
後継科目 |
専門演習Ⅰ |
教科書 |
山村亜希「景観史の構造(中近世移行期における地域構造の変化と港町の景観—出羽酒田を事例として)」、金田章裕編『景観史と歴史地理学』吉川弘文館 |
参考書 |
酒田市史 |
その他・注意事項 |
日和山の日枝神社訪問、海向寺の即身仏拝観などは時間の関係で授業内では行わない予定です。各自あらかじめ訪ねておいてください。|湊町さかた探検隊が5月頃、小湊集落を探訪するかもしれません。入会は無料なので、この演習を取ろうと思っている人は入会してください(申込は温井まで nukui@koeki-u.ac.jp)。
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