測位衛星システムと地図ソフトウェア

GNSS

Global Navigation Satelite System

人工衛星を用いて位置を特定するシステム。 人工衛星のGPS信号が届かない場所では使えない。

国ごとの測位衛生システムを以下の表にまとめる。

GPSアメリカ(Global Positioning System)
GLONASSロシア
BeiDo中国
Galileoヨーロッパ
みちびき(QZSS)日本
NAVICインド

「GPS」はアメリカのシステムの名称であり固有名詞であるが、 初期の段階では各国で利用されたため測位衛星システム全体の ニュアンスで用いられることが多い。

地図ソフトウェア

MapfanMapion のようなサイトが古くからあったが、 Google Map の登場によって利便性が飛躍的に向上した。

地図の著作権

実際に測量して地図を作成している会社はかぎられている。 Web上の日本地図のほとんどはZENRINが作成していて著作権も ZENRIN が保持している。

利用条件は地図によって異なるので熟読が必要。 たとえば Google Map を印刷して配ったり、Googleのコピーライトの ない状態で個人Webに貼り付けたりしたら違反となる。

OpenStreetMap

本当に自由に地図が利用できないのは不便。これを打破するため、 著作権フリーの地図を作成するプロジェクトが始まった。 OpenStreetMap(OSM) はみんなの手で作成した自由な地図である。

その場に関心を持つ人の貢献で作られる。たとえば南三陸:

課題 - OSMのアカウント作成

アカウントを作成し、地図を作成する。 実家付近、あるいは自分が詳しい土地の地図を作成・修正してみよ。

uMap

uMap は OpenStreetMapをベースとして、その地図の上にポイント、ライン、 多角形をコメントとともに構築できるフリーのマイマップサービス。

uMapを共同作業で使う場合の初期設定

uMapに(OSMアカウントで連携)ログインすると、 自分の地図を何個でも作成でき、 それらを様々な形式でダウンロードできるようになる。 何らかのプロジェクト等共同作業で使用する場合は、 作成者本人以外にも編集を許可する。 編集時の右側アイコンの一番下の「鍵」アイコンを開き、

する(説明動画[2MB])。

uMapの背景地図変更

背景地図は OpenStreetMap だけでなく、その他の無料タイルを 使うことができる。より正確な地図を使用したい場合は 国土地理院の標準タイルを以下の手順により使用する。

  1. uMap にログインし、新規地図を作成する。
  2. 右側の歯車アイコン「マップ設定を編集」を開く
  3. 「独自背景」を開き、以下のように記入する。

(説明動画)

GPSロガー

特定地点の写真撮影など、場所に関わるデータ収集を行う場合には GPSロガーを導入し、移動ログを取りながら作業するとよい。 GPSロガーはスマートフォン用の好みでアプリで構わない。 本講義受講生によると以下のものが使い勝手がよいとのことである。

Android版
Geo Tracker、GPX Recorder、山旅ロガー、OSM Tracker
iOS版
ルートヒストリー、Simple Logger

スマートフォン等で衛星測位したログを取得するアプリケーションを導入し 近所を移動したログを作成せよ。

課題 - GPXログの作成と

GPXログを書き出すアプリをインストールし、スマートフォンの 「GPS」をONにして 外を出歩いたログをGPXログに書き出す。そのログを アップロードして英字ファイル名に保存せよ。

uMapを利用したマップ作り

作成した自分のOSMアカウントで以下の作業をしてみよ。

  1. 新規マップを作成し、名前をつけ、中心点を変え、保存する。
  2. 作成したマップを削除する。
  3. さらに1と同様のところまで作成し、編集権限を「URL を知っている人すべて」に設定する。
  4. さらに、マーカ、ライン、ポリゴンなどのオブジェクトをいくつか設置する。
  5. オブジェクトの「名前」、「概要」以外のプロパティを新規に設定し、 値を設定する。
  6. 2枚目の新規レイヤを作成し名前をつけ、 2枚目の方にオブジェクトを2つ以上打ち込む。
  7. 2つのレイヤをGeoJSON形式でダウンロードする(共有ボタンから)。
  8. uMapからいったんログアウトしすぐ再ログインする。
  9. 新規マップを作成し、保存したGeoJSONファイルをアップロードする。
  10. 保存ファイル形式を「uMap形式」に変えて同じく保存/アップロードする。

以上の各手順を覚えることができたら、実践課題として庄内エリアの 「お気に入りの地点」マップを作成せよ。

yuuji@koeki-u.ac.jp