画像の埋め込み情報

データファイル本体以外に関連する情報のことをメタデータという。 JPEG画像にも様々なメタデータを埋めることができる。

JPEGコメントエリア

JPEG画像にはJPEGヘッダと呼ばれる 汎用の情報記入用領域を付加することができる。 埋め込まれたコメントの読み書きを行なうコマンドを示す。

rdjpgcom - JPEGコメントの表示

指定したJPEGファイルにコメントテキストがあれば表示する。 -vオプションを追加指定すると,JPEG画像の大きさも表示する。

rdjpgcom hoge.jpg
Created with GIMP
rdjpgcom -v hoge.jpg
Created with GIMP
JPEG image is 640w * 400h, 3 color components, 8 bits per sample
JPEG process: Progressive
wrjpgcom - JPEGコメントの書き込み

元となるJPEGファイルを指定し,コメントを追加したデータを 標準出力に書き出す。典型的な使用例をいくつか示す。

# -c オプションでコメントを指定
wrjpgcom -c "New comment" old.jpg > new.jpg
# comment.txtファイルに書いてあるテキストをコメントエリアに追加
wrjpgcom -cfile comment.txt old.jpg > new.jpg
# 既存のコメントエリアを(もしあれば)消してからコメント追加
# -c や -cfile オプションなしの場合はコメントを標準入力から読む
echo New comment | wrjpgcom -replace old.jpg > new.jpg

JPEGコメントはGIMPでも読み書きできる。

Exif

デジタルカメラで撮影したJPEG画像には Exchangeable Image File Format (Exif)に即した撮影時情報が付加されているものが多い。上記JPEGコメント ヘッダとExifを合わせて手軽に扱うことのできるツール jhead の利用法を示す。

Exif情報の確認

Photo

jheadは引数に指定したJPEGファイルのヘッダに含まれる情報を表示する。 ここに掲げた写真を手元にコピーし,jheadコマンドでExif情報を確認せよ。

jhead yawata.jpg

GIMPでも確認できる。その場合は、画像をGIMPで開き画像上の右クリック メニュー「画像 → メタデータ → View Metadata」とする。

Exif情報の欠落防止

デジタルカメラで撮影して直接得られたJPEG画像には Exifが必ず付いていて,様々な情報を後から知ることができる。 しかし,画像加工ツールで編集したものを不用意に保存すると Exifが欠落したものになる。撮影条件を提示する観点からは, 編集後画像にもExifを移植しておくのが望ましい。

Exif移植はjheadコマンドで行なえる。

jhead -te original.jpg new.jpg

yuuji(atmark)e.koeki-u.ac.jp