雑多な小技

プログラムなどの作品を公開するときに必要になるいくつか紹介する。

• 圧縮ファイルの作成 - 複数のファイルを一つにまとめて配布する方法
• 画像ロゴの作成 - 見栄えよいロゴを作成する
• デモ動画の作成 - 操作画面を録画する

圧縮ファイルの作成

2度めにここを読むときのためにまず必要な操作をまとめる。

• 圧縮ファイルを作る

  gtar cvzf 圧縮ファイル.tar.gz ファイル群

• 圧縮ファイルの中味を確認

  gtar tvzf 圧縮ファイル.tar.gz

• 圧縮ファイルから中味を取り出す(展開)

  gtar xvzf 圧縮ファイル.tar.gz

以下詳細。

複数のファイルをまとめる

プログラムと説明書など、複数のファイルをひとつのファイルにまとめておくと、 もらう側の人が作業しやすい。 gtar コマンドを使うとこれが可能となる。

ひとつのディレクトリにまとめる

まず、まとめたいファイルをひとつのディレクトリにいれておこう。 強制ではないが、ファイルをもらう立場にたった場合、開いたときにひと つのディレクトリにまとまっていたほうがやりやすい。ここでは、 distというディレクトリを作り、そこにまとめたいファ イルをコピーする例を挙げる。

mkdir dist
cp file1 file2 file3 ... filen dist

gtarコマンドでアーカイブファイルにする

dist ディレクトリにあるもの全てを ひとつのファイルにまとめて圧縮する。

gtar cvzf dist.tar.gz dist

ここで、cvzf はgtarに与えるオプション でそれぞれ

• c - アーカイブファイルを作る
• v - 作業過程を表示
• z - 圧縮する(gz)
• f - 次の引数をアーカイブファイル名とする

という意味を持っている。dist.tar.gz ができ上がるアー カイブファイルで、このなかに、次の引数で指定したファイルやディレク トリが全て詰めこまれることになる。それが dist であり、 これはディレクトリ名なのでその中に入っているファイルが全てまとめら れる。まとめられたファイルは消されるわけではなくその場に残る。

Web用ディレクトリに移動

今作った なんとか.tar.gz ファイルを Webディレクトリの ~/public_html に移動する。

mv dist.tar.gz ~/public_html

圧縮ファイルの確認

*.tar.gz になった形式のファイルから中味を取りだすときに はgtar コマンドに別のオプション(x)を与える。たとえば 以下のようにする。

gtar xvzf dist.tar.gz

gtarに与えたxvzfのうち、xは

• x - アーカイブファイルから取り出す

という働きを持つ。作るときは c (create)、取り出すときは x (eXtract) を付けることになる。

画像ロゴの作成

解説ページの例にあったようなロゴは、 GIMPを使うと簡単に 作成することができるので積極的に利用すると良い。

• GIMPの起動

  Terminalからgimpコマンドを、バックグラウンドで起動す る。

  gimp &

  & を付けないと、 GIMPを終了するまでそのTerminalで継続作業できなくなる。

• GIMPの終了

  起動したGIMPの「道具箱」ウィンドウ、または任意の画像ウィンドウ で右クリックして

  ファイル(F) → 終了

  の順に選ぶと終了する。

• GIMPの強制終了

  フォントをたくさん追加した状態で巨大なロゴを作っていると フォントの供給が間に合わずGIMPが無反応になって固まることがある。 この場合はTerminalからpkill コマンドを利用して、GIMPを強制終了させる。

  pkill -9 gimp

  これでもだめならGIMPのどれかのウィンドウの枠にある左上ボタンを クリックし、「Destroy」を選択する。これは少し危険な操作なのでエディ タで作成しているファイルは全て保存してからDestroyすること。なお、 固まったままのGIMPを放置するとシステムの負荷が高くなり、迷惑をかけ るので必ず対処すること。

• ロゴの作成→フォントの選択

  GIMPの道具箱ウィンドウで「ファイル(F) → 画像の生成(T) → ロゴ(L)」と選ぶとロゴを作成するウィンドウが現れる。 このウィンドウで「フォント」ボタンをクリックしてフォントを選択する。 日本語ロゴを作りたい場合、フォント選択ウィンドウで「あ」と出ている もののみが日本語フォントとして使える。

• 作成したロゴはファイルメニュー「エクスポート」(または 名前をつけてエクスポート)で拡張子 .jpg をつけてエクスポートする (透明部分がある場合は .png にする)。 ファイルメニューの「保存」で書き出されるのはGIMPでしか開けない 形式でWebページに画像としては貼れない。

参考URL

• フォント早見表
• ロゴ早見表
• The GIMP
• GIMP入門(2.8版)
• GIMPの使い方
• 最新バージョンGIMP(日本語化)使い方まとめ初心者におすすめ！
• GIMPの使い方【初心者ナビ】
• 晴れときどきGIMP

その他、 「GIMPの使い方」というキーワードでgoogle検索するとたくさん 参考となるページが出てくるのでこれを読めばほとんどの説明は得られるだろう。

作ったロゴの貼り方

1年の授業の「Webページ作成の基礎」と、 今回のサンプルページのソースを参考に すること。

また、Webページはホームディレクトリの public_html ディレクトリ内に置く。c103xyz というユーザが ~/public_html/foo.html を作ると、 http://roy/~c103xyz/foo.html というURLでアクセスできる。

作成した画像ファイルも ~/public_html/ 以下に 置けば良い。別の場所に作ったファイルを移動するには mv コマンドを使う。

mv foo.jpg ~/public_html

デモ動画の作成

手際よく操作した画面を録画しておいて、プレゼンテーションのときに 見せると失敗しにくくなる。

いくつかのソフトがあるが、機能が多すぎてわかりにくものが多い中、Unix系では SimpleScreenRecorder がその名のとおりシンプルでわかりやすい。

これを用いて、ターミナル画面での操作を録画する実例を示す:
録画例(mp4 1.6MB)

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