IPv6

Internet Protocol Version 6

IPv4の限界

これまでのインターネット接続環境はIPv4を利用した。

IPv4アドレスは32ビット
2^32=4294967296 (42億=世界人口よりも少ない)
少ない数はNAT/NAPTで解決?

双方向で自由に通信できるのがIPのいいところ、なのに NATではそれができない。

IPv6概論

アドレスを128ビットで表現
パケットのヘッダを単純化(高速化しやすい)
IPsecを標準装備(セキュリティ対策を規格に盛り込んだ)

2^128=340282366920938463463374607431768211456=3.4×10³⁸

世界人口約60億人、人間の細胞約75兆個(7.5×10^13)、で概算すると、人間の細胞一個あたり756183037602085個のIPv6アドレスが持てる。

→考えても仕方ないくらいたくさん

しかし、過度の期待は禁物。

×自宅のネットワークが格段に速くなったり
×勝手にセキュリティが向上したり
×アプリケーションが使いやすくなったり

するわけではない。IPv4でアドレスが足りないことにより実現できなかったこと全てが実現できるようになる、というだけのこと。

IPv6アドレスの構成

128ビットの数値を2バイト(16進数4桁、2進数16桁)ごとにコロン(:)で区切って16進数表記

0011111111111110 1000000010001000 0000000000000011 0000000000000000
0101000001010100 0100110011111111 1111111000000001 0000010100010010
         ↓
3ffe:8088:0003:0000:5054:4cff:fe01:0512

さらに特別なルールとして「連続する0000はまとめて::」で表せる(1回だけ)、というものがある。したがって、上記のIPv6アドレスは



3ffe:8088:0003::5054:4cff:fe01:0512

と書いてもよい。

ネットワーク部・ホスト部



(一般)サイトは48ビットのネットワークアドレスをもらう。
残り88ビットのうち上位16ビットをサブネットアドレスとして利用、
残る64ビットをホストアドレスとして利用。

下位64ビット(ホストパート)は通常、ネットワークインタフェースの
MACアドレス等から生成する。




その他特別なアドレスとして以下のものが代表的。

  未指定アドレス ::
      0:0:0:0:0:0:0:0 はアドレスのないホストを意味する。
      アドレス決定前の初期化中ホストが送信したパケットのソースアドレスとなる。
      

 
 ループバックアドレス ::1
      0:0:0:0:0:0:0:1 はノード自身を意味する。IPv4で慣習
      的に用いられた 127.0.0.1 に相当する。


IPv6接続法
移行段階では以下の3通り。


  IPv6ネイティブ接続
      
      
      
 
 IPv6/IPv4デュアルスタック接続
      
      
      
 
 IPv6 over IPv4トンネリング接続
      
      
      


DNS
IPv4アドレスはDNSのAレコードに記述、
IPv6アドレスはAAAAレコードに記述する。

→DNSの回に説明。

各種サービスのIPv6対応
WWW(Webサーバ、ブラウザ), Mail(サーバ、クライアント), SSH など、
主なネットワークサービスはすべてIPv6が利用可能になっている。

関連サイト

  www.kame.net (IPv4でアクセス、
      www.kame.netでアクセス)
      自サイトが IPv6 ready か確認するのに余りに有名
 
 feel6.jp (IPv4から、
      www.feel6.jp)
      IPv4のみの末端ユーザが無料でIPv6接続を体験可能


yuuji@koeki-u.ac.jp