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(9) 表計算ソフト[4] 学年別集計
[4]学年別の集計
先週までで、分析前のデータの整理が完了したので、ここからは実際にデータ処理を行い、各学年の特徴を調べる作業に移っていこう。ここからは、これまでに学んだ知識を応用すれば出来る作業が比較的多くなるため、逐一説明せず、やり方を各自で考えながら取り組んで欲しい。
この後の作業を行うにあたり、以下の作業を実施しておくこと。
- 「オリジナル」のワークシートを複写し、一方を「オリジナル」、他方を「分析用」という名称にする
- 「分析用」のワークシートを対象に、入力データを学年順に並び替える([データ]→[並び替え])
ワークシートの複写は、ワークシートのタブを右クリックし、「シートを移動またはコピー」を選択、名称を「無題1」から「分析用」に変更し、□コピーにチェックをつけてOKを押す。
本日実施して欲しいのは、回答に学年別の違いが見られるかを確認するというものであり、具体的には次の4項目の分析である。簡単な説明のみ記載する。どこまでできるか実施してみよう。
- 3の各因子の学年別平均得点
- 2の「基礎知識」~「表計算」の6項目の学年別平均習熟得点と平均習熟率
- 4-1の各セキュリティリスクの学年別認知率
- 4-2の各セキュリティリスクへの対策の理解度の学年別平均点
余力がある人は以下の問題にも取り組んでみること
- 2の個別の質問項目に対する学年別平均習熟率
- 1-7の主に使用する機能における、各機能の学年別使用率
- その他1の各項目
データの並べ替え
1年生については2009年の回答者と2020年の回答者が混在する。両者を比較すると11年間の変化が見られるので、学年別ではあるが1年生は2つに分け、次の5つのグループに分けて分析を行う。2年生以上はいずれも2009年度取得データである。
- 1年生(2009)
- 1年生(2020)
- 2年生
- 3年生
- 4年生以上
データの並べ替えを行う際は1年生が2つのグループに分かれるように配慮する。
3の各因子の学年別平均得点
3については、因子1、因子2、因子3それぞれについて、「1年生(2009)」「1年生(2020)」「2年生」「3年生」「4年生以上」の平均値を算出する。average関数を使えばよい。結果はワークシートの下の方に表示させればよいが、次週、このデータを使ってグラフを作成するので、グラフが作成しやすいように並べておく。
以下は良い例である。
属性 | 因子1 | 因子2 | 因子3 |
1年生(2009) | ○○ | ○○ | ○○ |
1年生(2020) | ○○ | ○○ | ○○ |
2年生 | ○○ | ○○ | ○○ |
3年生 | ○○ | ○○ | ○○ |
4年生以上 | ○○ | ○○ | ○○ |
反対に、以下は悪い例である。
因子1 | 因子2 | 因子3 |
1年生(2009) | 1年生(2009) | 1年生(2009) |
○○ | ○○ | ○○ |
1年生(2020) | 1年生(2020) | 1年生(2020) |
○○ | ○○ | ○○ |
2年生 | 2年生 | 2年生 |
○○ | ○○ | ○○ |
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2の「基礎知識」~「表計算」の6項目の学年別平均習熟得点と平均習熟率
学年別の平均習熟得点は、単にaverage関数を使って平均値を算出すればよい。これで、学年ごとの習熟状況については比較をすることが出来るようになる。ただし、「ワープロ」と「表計算」の習熟状況は比較することはできない。何故なら、項目数が異なるからである。これらの比較を行うためには平均値を項目数で割り、項目数が1の場合の習熟状況を表す指標にする必要がある。ここでは平均習熟率と呼称する。
3の各因子の学年別平均得点と同じように、平均習熟得点、平均習熟率それぞれについてデータを表形式でまとめておくこと。場所は自由でよいが、後で見つけやすいような場所を工夫する。
4-1の各セキュリティリスクの学年別認知率
知っていれば○、知らなければ×と記入しており、○が1、×が2と入力されている。このデータの平均点を計算すると結果がおかしくなるので、1の数をcountif関数で数えて人数で割れば認知率が計算できる。学年別に行うこと。
4-2の各セキュリティリスクへの対策の理解度の学年別平均点
各項目についてaverage関数を使って学年ごとに平均を算出する。
2の個別の質問項目に対する学年別平均習熟率
「ワープロ」や「メール」などの平均習熟率の高低を求めたが、この値が低い場合、全ての項目が満遍なく習熟していないのかもしれないし、極端に習熟率が低い項目がその他の項目の足を引っ張っているのかもしれない。どちらなのかを確認するためには各項目について個別の習熟率を確認する必要がある。該当する場合は1、該当しない場合はブランクのため、それぞれの項目について学年ごとに1の数を数え、学年の人数で割ればよい。
1-9の主に使用する機能における、各機能の学年別使用率
学年ごとに、各機能を使用している人数を学年全体の人数で割ればよい。