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(3) 07/15の授業内容:エクセル[2]
[1]Microsoft Excelの使い方(確認)
エクセルをはじめとする表計算ソフトは、表形式でデータを入力し、計算やグラフ作成を行うためのソフトである。情報リテラシーIIで実施済みであるが、その後利用する機会がなければ忘れているかもしれない。エクセルは社会に出てからの利用頻度が高いソフトであるため、この機会に使い方を再確認しておこう。なお、エクセルの使い方についてはインターネット上にも沢山のテキストがある。不安な場合は時間をとって確認しておこう。
[2]平均·合計の算出(オートフィル機能)
まずサンプルデータをダウンロードする。以下のリンクを右クリックし、対象をファイルに保存を選んで、zドライブに保存する。zドライブに保存せず直接開いて作業を実施した場合には最後にうまく保存できない場合がある。
ファイルを開くと下記のデータがすでに入力されている。これは架空の会社のA支店〜E支店までの1月〜4月の売り上げを入力したものである。
まず、支店別の売り上げの合計、平均売り上げ、月別の売り上げの合計、平均売り上げを求めよう。これにあたり、まず下記の通り入力する。
- A8のセル:合計
- A9のセル:平均
- G1のセル:合計
- H1のセル:平均
つづいて、B8からF8に支店別の合計、B9からF9に支店別の平均を求めて表示する。このためには結果を表示したいセルを選択した状態でメニューの「挿入」から「関数」を選ぶ。下記の画面が出たら、合計の場合はsumを、平均の場合はaverageを選ぶ。
ここではsumについてのみ説明する。sumを選ぶと以下のように、どの部分の合計を求めるのか範囲を指定する画面に移行する。エクセルシート上の合計を求めたい範囲をマウスで選択すると、数値1のボックス内に選択した範囲が表示される。B2:B7とはそれぞれ始点と終点を表しており、B2、B3、B4、B5、B6、B7の6つのセルを指定したという意味になる。範囲を正しく指定したらOKを押す。A支店とC支店の合計というように、隣り合わないセルの合計を求めたい場合は、途中にB支店の邪魔なデータがあり、マウスで範囲を指定することができない。この場合はまずB2:B7を指定し(A支店)、数値2の横のボックスをクリックした後でC支店の合計を求める範囲であるD2:D7を選択する。すると数値1にはB2:B7が表示され、数値2にはD2:D7が表示された状態となる。これでOKを押すと、A支店とC支店の合計が求められる。
OKを押すと、もともと選択していたセルに合計が表示される。同様に、支店別、月別の合計、平均(下の図の青色の部分全て)を求めてみよう。
合計や平均を求める際にはオートフィルという簡単な方法がある。オートフィルについて説明するにあたり、まず以下の図を確認しよう。以下ではB8というセルが選択されている。上の赤丸の部分にはセルの中味が表示されるが、35470000という実際の値ではなく、SUM(B2:B7)という式が入っている。セルに入力されているのは式であり、その結果が表示されていることになる。このため、一旦「挿入」から「関数」で何らかの関数を用いて計算を行った後で、もとのデータに間違いがあることがわかった場合、訂正することで再計算を行うことができる。実際にB2からB7の値を適宜修正するとそれに伴って合計の値も変化する。
sumやaverageなどの関数を用いて計算を行った場合、その計算式を他のセルに複写することができる。毎回「挿入」から「関数」を選ぶのはかなりの手間なので、複写する方法(=オートフィル)について見てみよう。
選択されているセルには黒い枠がつくが、枠の右下は形が変わっている。この部分にマウスカーソルを移動すると、カーソルの形状が白十字から黒十字に変化する。
黒十字になった状態で、下記のように右下の■をクリックしたままドラッグすると、セルの内容を複写することができる。
1箇所で計算をすれば、その式を簡単に他のセルにも複写できる。下の図ではC8のセルの中味が表示されているが、=sum(C2:C7)となっており、もともとのセルであるB8から1つ隣のセルに式を複写することにより、計算を行う際に参照するセルもB2:B7からC2:C7に変化している。これを相対参照という。
[3]合計に対する割合の算出(絶対参照)
次に、全支店の売り上げ合計に占める各支店の売り上げ比率、売り上げ合計に占める各月の売り上げ比率を算出する。まず以下の通り入力する。
- A10のセル:比率
- I1のセル:比率
比率を計算する関数は存在しないため、自分で式を入力する。例えばA支店の売り上げ全体に占める比率はA支店の売り上げ合計/売り上げ全体で求めることができる。計算を行うためには結果を表示したいセル(例えばB10)を選択し、=b8/g8[Enter]と入力する。b8はA支店の売上額の合計、g8は全体の売り上げ合計であるため、割り算をすることでA支店の比率が求められる。なお、式を入力する際にはb8のように列番号を小文字で書いても良いし、B8のように大文字で書いても良い。正しく入力すると以下の結果になるはずである。
では、1箇所計算できたので、合計や平均の場合と同様にオートフィル機能をつかって式を複写してみよう。うまくいっただろうか?おそらく以下の図のようになってしまったはずである。B支店については比率が1を超えているし、C支店以降はDIV/0と表示されている。もう少し詳しく見てみよう。下の図ではC10のセルが選択されており、上部にC10の式が表示されている。ここでは=C8/H8となっている。C8はB支店の売り上げ合計額であり問題はない。しかしH8は全体の売上額の平均である。本来であればG8の全体の売り上げ合計で割らなければならない。
オートフィル機能を使用すると、計算を行う際に参照するセルを変更する。これは便利な機能であるが、場合によっては変更してほしくないものまで変更されてしまうことがある。今回の場合はB8はC8に変更してほしいが、G8はH8に変更されるとまずい。オートフィルを使用しても参照するセルが相対的に変化しないように固定する方法がある。これが絶対参照である。
絶対参照を行う場合は、変更してほしくない部分に$をつける。具体的には$G8、G$8、$G$8というようにセルの列番地、行番地のいずれかもしくは双方につける。$G8の場合、Gという列番地は固定されるが、行番地は可変となる。G$8の場合は行番地のみ固定される。$G$8は行列いずれも固定される。では絶対参照を使って支店別の割合、月別の割合を求めよう。以下を参考に行と列のどちらを固定すればよいか考えよう。全て実施すると以下の図と同じ値になるはずである。
計算が終わったら、比率についてはパーセント表示に変更しよう。変更したいセルを選択し、ツールバーのパーセントボタンを押す。もしくはメニューバーの「書式」から「セル」で「表示形式」のタブを選択し、「パーセンテージ」を選ぶ。これにより以下の図のようにパーセント形式での表示に変更される。
最後に2148000のように桁数の大きな数字は、このままでは読みにくいので、3桁ごとにカンマで区切って表示しよう。変更したいセルを選択し、ツールバーの,(カンマ)ボタンを押すと3桁で区切った表示に変更される。メニューバーの「書式」から「セル」で「表示形式」のタブを選択し、「数値」を選んで「桁区切り(,)を使用する」のチェックボックスにチェックを入れOKを押しても同様の結果となる。
[4]表を作る(罫線とセル幅の変更)
次に、罫線をつけて表らしくしてみよう。罫線をつけるためには、付けたいセルを選択した上で、罫線ボタンを押す。罫線ボタンの右横の▼を押すと様々な罫線の種類が表示されるので自由に選択する。あわせて桁揃え(左揃え、中央揃え、右揃え)も行うと見栄えが良くなる。桁揃えは以下の青丸の部分である。こえれらを駆使して下の図と同じように見栄えが良いものを作ってみよう。
セルの幅を変更することもできる。例えば上記の表でA列の幅が狭いと思うかもしれない。また全体的にセルの高さを広げたいと感じる可能性もある。セル幅を変更する方法として以下の3種類がある。
- メニューから選択:幅を変えたい列や、高さを変えたい行を選択し、「書式」から「行」の「高さ」もしくは「列」の「幅」を選択する。具体的な数字を入力するとその高さや幅に変更される。
- マウスでドラッグ:幅を変えたい列と隣の列の境界線、高さを変えたい行と下の行の境界線(AとBの境界線部分や1と2の境界線部分)をマウスでクリックしたまま左右に移動すると左側の列もしくは上側の行の幅や高さを変更できる。
- マウスでダブルクリック:列表示部(AとかB)、行表示部(1とか2)の境界線部分をダブルクリックすると、左側の列、上側の行の幅や高さを入力されている数字や文字に応じて適切に調整する。
[5]グラフを作る
支店別平均売上額、月別平均売上額、支店別売上額の割合についてグラフを作成してみよう。
グラフには棒グラフや円グラフ、折れ線グラフなど様々な種類がある。目的に応じて適宜使い分ける。
- 棒グラフ:量を示したいときで、構成要素間に時系列的な流れがない場合
- 折れ線グラフ:時系列的な推移を示したいとき
- 円グラフ:各要素の割合を示したいとき
ここでは支店別平均売上額のグラフを作成する。支店別の場合、支店の間に時系列的なつながりはないので棒グラフを使う。
- まずグラフにしたいセルを指定する。支店別平均売上額のグラフを作成するのでB9からF9のセルを選択する。
- グラフウィザードボタンを押す。
- グラフの種類を選ぶ。今回は棒グラフなのでそのままで「次へ」を押す。
- このステップでは、基のデータの選択や変更、追加を行う。上部のタブを「データ範囲」から「系列」に切り替え、「項目軸ラベルに使用」の部分でA支店からE支店までを選択する。具体的には横のボックスにカーソルを移動した上で、エクセル上の対応するセル(この場合はB1からF1)を選択すると、選択した範囲が表示される。その後「次へ」
- X軸、Y軸のタイトルを入力する。ここではX軸は「支店名」、Y軸は「平均売上額」とする。データが1種類なので凡例は不要である。「凡例」タブをクリックし、「凡例を表示する」のチェックをはずす。これでよければ「完了」を押すとグラフができあがる。
- グラフは完成したが、このままでは見栄えが悪い。特に背景が灰色で棒の色が青であるため、印刷したときにどちらも黒っぽくなり見づらくなる。グラフのサイズ、使用している文字のフォント、棒の色、背景の色など様々に変更ができる。変更して見栄えの良いグラフにしよう。
- グラフをクリックすると周囲に8つの■が表示される。この部分をマウスでクリックしたまま移動すると、グラフのサイズを変更することができる。変更中は下記のように変更後のサイズが点線で表示されるので、好みの大きさになった時点でマウスのボタンを離す。このグラフエリアをダブルクリックすると、周囲の色や枠の色、線の太さを変更することもできる。
- 同様にプロットエリアもクリックすると周囲に8つの■が表示される。この部分をマウスでクリックしたまま移動すると、エリアのサイズを変更することができる。
- プロットエリアをダブルクリックするとエリア内の色と周囲の枠の色や線の太さを変更することができる。
- 棒グラフの棒をダブルクリックすると棒の色や線の太さ、棒の太さの変更ができる。棒の太さの変更は「オプション」タブをクリックして行う。
- x軸の数字をクリックすると、数字のフォントやサイズ、x軸の線の太さや色を変更することができる。
- y軸についても同様で、数字をクリックすると、数字のフォントやサイズ、y軸の線の太さや色を変更することができる。
- 「平均売上額」や「支社名」などのxy軸のタイトルはクリックしたままマウスを動かすことで、場所を移動することができる。またダブルクリックすると文字の大きさやフォントを変更することができる。
- これらを駆使すると最終的に下記のようなグラフができる。同じようなもの、もしくはさらに格好いいものを作ってみよう。
[6]Wordへのグラフの貼り付け方
グラフをクリックして選択し、「編集」から「コピー」を選択する(もしくはCtrl-cを押す)。
Wordに切り替え、貼り付けたい箇所にカーソルを移動した上で、「編集」から「形式を選択して貼り付け」を選び、「図(拡張メタファイル)」を選ぶと貼り付けが完了する。
Wordに切り替えた際に、「編集」から「貼り付け」(もしくはCtrl-v)を選んでもグラフを貼り付けることができる。この場合はExcelのシートごと張り付く。この場合はグラフをダブルクリックするとグラフの編集が可能になる。図(拡張メタファイル)で貼り付けた場合には再編集はできない。通常の「貼り付け」を選んだ方が便利なように感じるが、Excelのファイルが丸ごと貼りつくので、ファイルサイズが大きくなりすぐにフロッピーディスクに入りきらないようなサイズになる。
[7]練習
月別平均売上額,支店別売上額についても同様にグラフを作成する。その際棒グラフなのか、折れ線グラフなのか、円グラフなのか考えた上でいずれかを選ぶこと。
作成した表と、3つのグラフをWordに貼り付けた上で、グラフからわかる支社別の売り上げの特徴、月別の売り上げの特徴についてまとめる。