パッケージソフト

会社の業務の電子化に際して必要なソフトウェアは、 文書作成、表計算、プレゼンテーションツール、データベースであると考えられる。 表計算やデータベースで解析した結果をうまく取り込み、 印刷物やプレゼンテーションの用意をすることが、 会議での準備となる。 よって、互いに互換性があると都合がよい。 このような考え方をもとに、一括して企業に提供されるソフトウェアの一式 を "オフィススイート Office Suites" パッケージと呼ぶ。 また、企業内で共同で使えるようにした仕組みをグループウェアと呼ぶが、 この機能をそなえたサービスも開始されている。

Suites 自体の現実の発音と意味は洋服のスーツと同じ、 すなわち一式ということであるが、 日本語ではスイートと呼ぶようである。

無償のオフィススイート

OpenOffice.org では、Microsoft 社の Microsoft Office とも互換性のある無償のオフィススイート 「OpenOffice.org」 の開発を行っている。OpenOffice.org は、 無償のソフトウェアで印刷可能な文書型式にする PDF 型式にも変換することができる。 よって、OS に関係なく文書を配布できる仕組みをそなえている。

Google Pack が StarSuite ベースで作られた、 無償でオンラインの Web サービスを提供し始めた (Google Pack)。 Gmail くらいしか使わないかもしれないが、 Google Doc など、文書作成や表計算も可能である。 また、IBM 社は今後の Windows OS に、 今後は Microsoft Office ではなく、 OpenOffice.org ベースのオフィススイート Lotus を搭載することに決定した。 2007 年現在、Web ベース仕様の Lotus Domino Web Access が開発され、 企業で積極的に導入する動き がある。 Yahoo も、Zimbra というオープンソースのグループウェアを開発する会社を買収した。 これにより、Ajax ベースのグループウェアを開発する予定である。 Ajax とは Java, XML を使用したユーザーインタフェースの構築のことである。

メールも、企業内の文書も、プレゼンテーションツールも、 オンラインという時代が、すぐそこまで来ている。 オンラインで保守されたネットワークが構築できれば、 社内のみならず社外でも使えるグループウェアとして活用されることになる。

XML へ移行する状況に至った理由

表計算ソフトで使用する言語の仕様について、 ISO が Microsoft ベースの OOXML を標準使用としない決定を下した。

OOXML とは Microsoft Office 2007 製品のために開発した言語であり、 今までのその他のデータ形式は。 (もちろんそれ以前の Microsoft Office 製品との互換性がある) *.odt とは互換性がない。*.xls ともない(古いものは読めるが、 新しいデータ形式は古いアプリケーションでは読めない)。 したがって、 企業も Microsoft ベースではなく、 OpenOffice.org ベースを採用することにした。 ( 関連記事 1 / 関連記事 2 / 関連記事 3 )

電子文書 と PDF 形式

計算機で作る文書を電子文書と呼ぶ。 電子文書はプリンタ出力することにより紙媒体の文書を作ることができる。

Microsoft 社は、現在 PC 販売のシェアが最も高い。 電子文書作成ソフトウェアとして、 Microsoft 社は自社製品で Microsoft Word を販売している。 Windows OS の人気および表計算ソフト Excel の抱き合わせが成功し、 Microsoft Office というオフィススイートはシェアが高い。 しかしながら日本では、 Windows OS に関しては日本語での GUI 環境の整備が遅れたために、 MS-DOS でシェアの高かった IBM 社製の表計算ソフト Lotus 123 や電子文書作成ソフト 一太郎 なども存在している。政府の中の組織では、 これら和製のソフトウェアを使いつづけているようである。

政府の電子書式には、何種類かのファイル型式で配布されているものもまだある。

非英語言語で発達したソフトウェア所有形態

なぜ言語やファイル形式などが統一されるようになっていったのか、 流れをまとめる。

ローカライズの遅れ

ある特定の言語を持つ顧客向けに製品を開発する作業をローカライズ localise と呼ぶ。

OS が CUI であった時代、 割合個人ユーザ向けに開発された OS が Microsoft 社の MS-DOS であった。GUI を採用した Windows の日本語版は人気があったものの、 外国製品であるため、ローカライズの遅れが目立ち、 ソフトウェア使用時の日本語の性能は必ずしも良くなかった。

そこで、

という組み合わせにするユーザが多かった。

すなわち日本語環境に不満を持つユーザは Lotus 123 や 一太郎の MS-DOS 版を使い続けていた。

そこで Microsoft 社 は Windows に Microsoft Office を抱き合わせ販売した価格で売りこんだ。 また、技術的には Windows の内部 (カーネルとよばれる部分) を改良し、日本語を早く処理できるように変更した。

Lotus 123 や 一太郎は、抱き合わせ販売を不当であるとしたが、 裁判の結果が出る前に、 結果的に彼らの製品の Windows への移行が遅れたために、 徐々に Windows OS でのシェアが小さくなっていった。

Lotus 123 や一太郎から Microsoft 社のファイルを読むことはできるが、 Microsoft 社の製品を使ってそれらのファイルを読むことはできない。

一太郎を販売しているジャストシステムに関しては、 Windows の日本語変換ソフト MS-IME よりも優れた ATOK があったため、 ATOK はいまだに人気のあるソフトウェアとなっている。

2009/12/3 よりGoogle 社は 「Google 日本語入力」を提供することにした。 この出現により、また、日本語入力の勢力図が変わる可能性が出てきた。

マルチベンダ方式

OpenOffice.org のシェアが大きくなると、Linux や Windows などの OS によらず、 無償のソフトウェアを通じて情報を交換できるようになる。

計算機そのものを製造する会社は、マルチベンダ方式を採用し、 OS は Microsoft 社の Windows を使用し、ソフトウエアは Microsoft 社の製品の他に自社開発のソフトウェアを搭載して販売する傾向があった。

一方シングルベンダとは、以前の Apple 社の iMac のように、OS は MacOS、 その他の製品も全て自社製品を搭載して販売することである。 MacOS X からは、Windows も搭載するようにもなったので、 Apple 社も、ブラウザ Safari を Windows OS に載せられるように したり、 2007 年 10 月発売の Mac OS X Leopard からは、 Windows XP/Vista との dual boot をサポートする OS になった。 その意味ではマルチベンダとなる。

近年はマルチベンダ方式でありつつ、 規格は無償の組織が定めるところによる、 という組み合わせが増えている。

三角関数と円運動

等速円運動を行う物体の運動を、 縦軸を振幅、横軸を時間に取ると、 三角関数となる。

Tgif の復習

三角関数

数学の関数を使いたい場合は、 module を用いる。module は include "module 名" を冒頭に付け加えて、 利用可能とする。

#!/usr/koeki/bin/ruby

include Math

STDERR.print("数値を代入してください\n")
x = gets.chomp!.to_f
printf("その数値の根をとると %f \n",sqrt(x))
printf("その数値の自然対数をとると %f \n",log(x))
printf("その数値の常用対数をとると %f \n",log10(x))
printf("その数値の指数をとると %f \n",exp(x))

STDERR.print("数値を代入してください。ラジアンとして計算します。\n")
rad = gets.chomp!.to_f
printf("その数値の余弦 (cosine) をとると %f \n",cos(x))
printf("その数値の正弦 (sine) をとると %f \n",sin(x))
printf("その数値の正接 (tangent) をとると %f \n",tan(x))

有効数字を考えて表示するのには、 基礎プログラミング I 第 2 講を復習するとよい。

p は、変数の中身を改行をつけて表示する機能である。

p しりたい変数

と使う。講義では p を使って変数の中身を調べることがある。 プログラマ用の実行文 である。

大文字で指定したものの意味

定数は大文字 で表す。あらかじめ决まっているものには 円周率 PI, 自然対数の底 E (ネイピア数) などがある。

Ruby 言語の定数とその値についていくつか調べてみよう。

ネイピア数

ネイピア数eは自然界によく出現する無理数の 1 つである。

求めかたを数値計算で調べてみよう。

実際の定数について、10 桁を計算し小数第 5 桁まで近づけることができる。

QR コード

2 次元バーコードの規格は、世界でいくつかある。 1 次元は、缶詰めなど輸出入にも共通のコードであるが、 2 次元は日本の場合は denso のものが流通している。

ROY で作成できる。 プロンプトで qrencode とすると作ることができる。半角を 4296 文字、 全角なら 1817 文字しまうことができる。 角の四角でリーダの位置を調べ、バージョンと形式が位置の周辺にある以外は、 情報をしまうことができる。データにはエラー補正も含まれている。

qrencode オプション データ文字列

qrencode -v auto -o ファイル.png '文字列'

madoka@e.koeki-u.ac.jp

PNG ファイル が作成される。 読み取って、下部のメールアドレスが出現するかどうか確かめよ。

1 次元の場合は ZBar を使用できる。

統計プログラムをつくってみる

復習は 統計の考え方で。

プログラム で平均や分散、標準偏差を計算させてみよう。

円周率のもとめかた

円周率を Monte Carlo 法で求める 方法 はこのようになる。

円に内接する多角形と外接する多角形のきざみを大きくすることによっても、 求めることができる。

実際に 円周率を求めるプログラムネイピア数を求めるプログラム を作ってみよう。

円周率を求めるのに、0 から 9 までの数字を 2 回振り、 円の半径にあるかどうかの確率をしらべながら求める方法もある。

上記の方法円周率を数回求めて、平均や分散を求め、 ここから乱数が一様であるかどうか議論せよ。

線形計画法

線形計画法について学ぼう。

数学の 2 元連立一次方程式を求めるプロセスのこと。

国土地理院の地図情報

国土数値情報   から道路密度メッシュデータ をダウンロードすることができる。 登録し、アンケートに答えると xml ファイルを zip 形式で落とすことができる。

表色系

色は感じ方で異なるが、一定の基準を持たせたいため、 いくつかの指標が作られた。

Munsell 表色系

形容詞を用いる系統色名「鮮やかな赤」などでは、 ディスプレーやカラープリンタで定量的に扱うことができない。

色相、彩度、明度を 3 次元空間で分類したものを Munsell 表色系という。 (JIS Z 8271)

色相と彩度と明度

基本的な考え方についてまとめる。

基本色相: Red, Yellow, Green, Blue, Purple の 5 色。

中央色相: YR, GY, BG, PB, RP 等。 基本色相および中央色相は 5 がつき、それらの間は 10 となる。 5R 10R 5YR 5Y 10Y 5 GY ...

Munsell Hue (H)

基本色相と中央色相をさらに 10 等分し、100 個の色相を表現している。 半径は彩度(chroma)、最も外側の円が鮮やかになるように配置している。 10 等分で表される。数値が大きいほど chroma が増加。 この円をたてに表し下が黒 0 上が白 10 とした無彩色の中心軸を value V とし てあらわす。 H V/C であらわす。(2.5 G 4/9 など)

Red, Yellow, Green, Blue, Purple の印刷表示を Tgif のパレットにつけくわえてみよう。

http://www.cis.rit.edu/mcsl/online/munsell.php

から、CMYK 等のデータをひろってくることができる。

obj ファイルの中身

% xrdb -merge ファイル名

で、パレットを変化させることができる。

日本の 7 色

日本の虹色 7 色を調べた。

あか5R414#be0032
橙色だいだいいろ5YR6.513#ef810f
黄色きいろ5Y814#e3c700
みどり2.5G6.510#00b66e
あお10B414#006ab6
藍色あいいろ2PB35#2b4b65

Tgif のパレット変更は、

Tgif*MaxColors:         色数

Tgif*Color0:#色1
Tgif*Color1:#色2
 :

7 色の色パレットに変更してみよう。

AdobeRGB

IEC (国際電気標準会議) の定めた sRGB と呼ばれる規格がそもそも存在した。 当時は JPEG のみであったため、 モニタやプリンタ、デジタルカメラの色調整は sRGB に則って行なわれればよい、 という思想だった。近年は Adobe RGB と呼ばれる sRGB よりも色空間が広く、 とくに緑の色空間の広い定義が DTP でよく使われている。近年の機械の技術の向上により、 Adobe RGB を使うものも増えている。

X11 の設定

歴史上、X11 の設定は ~/.Xdefaults, ~/.Xresources, ~/.Xsession または ~/.xinitrc などで設定した。Tgif や Emacs は、おもにここを使う。

背景の変え方 などをみてみよう。

% display -window root background.png 

これを ~/.xinitrc に仕込んでおくとよい。

NCS 表色系

Natrual Color System といい、人間の目の印象にちかい表色系のひとつ。

XYZ 表色系

心理物理学を基礎に体系化されているもの。

原刺激と光の輝度を白色光で表したものを R, G, B とする。原刺激の波長をそれぞれ r, g, b ととる。 また互いに独立な組 X, Y, Z をとその原刺激 x, y, z ととると、

(r g b) = (x y z)[X]3×3

とかける。必要ならば [X]-1 を計算し、 逆変換を行う。

CIE 1931 rgb と XYZ の関係は

[[Xr, Xg, Xb],[Yr, Yg, Yb],[Zr, Zg, Zb]] = [[2.76883, 1.75171, 1.13014], [1.00000, 4.59061, 0.06007], [0.00000, 0.05651, 5.59417]]

工業的に変更を行いにくいという理由もあり、 このあといくつか関係を策定していくことになる。 くわしくは「色彩工学の基礎と応用」へ。