表が出たら a, 裏が出たら b と書くことにしよう。
2 回の試行では (a + b)2 = a2 + 2 a b + b2 の組み合わせとなる。3 回目なら ...
n 回の試行のとき、出るパターンを知るには、Pascal の三角形を思い出すと、 n + 1 パターンとなる。
そのうち、表が何回かずつ(例えば 表が 2 回)出る場合は何回くらいなのか、 を知りたいとき、 Pascal の三角形のa2 がある項の数字がその数である。
n = 10 よりも大きい場合にも(あるいは毎回 Pascal の三角形を書かなくても)、 二項定理を用いて計算できる。
二項定理は、パスカルの三角形を書かずして、(q+p)n の各項を求められるものである。
(q+p)n = nC0qn + nC1qn-1p1 + ... + nCkqn-kpk + ... + nCnpn = ∑k=0nqn-kpk
例えば、10 本のくじがあるとする。 1 等 1000 円は 1 本、2 等 100 円が 2 本、はずれは残りで、0 円 という場合、平均いくらもらえるか、調べることを期待値という。
変量 | 1000 | 100 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 計 | 確率 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1 | 積 | 100 | 10 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 120 |
変量 X の取り得る値を xi, その確率を pi としたとき (i = 1 , ... n)、 確率 piと変量 xiの積を求め、全て足したものが期待値である。
X の期待値 = ∑i=1n xi pi
変数と確率を一覧にしたものを確率分布表と呼ぶ。
変量 | 1000 | 100 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 計 | 確率 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1/10 | 1 |