数列

数をある規則にしたがって、

a1, a2, ... an, ...

と無限にならべたものを数列といい、 {an}, と表す。

という。

等差数列

公差を d とし、

an = a1 + (n-1) d

の関係にあるもの。

等比数列

公比を r とし、

an = a1 rn-1

の関係にあるもの。

数列の極限値

数列 {an} の第 n 項が n → ∞ の極限である値 α に近づくとき、 数列 {an} は α に収束するという。

limn → ∞ = α

また、数列 {an} の第 n 項が n → ∞ の極限で - ∞ または ∞ に近づくとき、 数列 {an} は発散するという。

limn → ∞ = - ∞ または limn → ∞ = ∞

単調数列

数列 {an} が

an+1 > an

のような場合を単調増加数列とよび、

an+1 < an

のような場合を単調減少数列とよぶ。

和の記号

k=1nan = a1 + a2 + ... + an

よく知られているものは

k=1n n = n(n+1)/2

証明

1 + 2 + ... + n = x
n + n - 1 + ... + 1 = x

n+1 + n+1 + ... + n+1 = n(n+1) 

2 x = n (n+1)

x = n(n+1)/2

k=1n k2 = n(n+1)(2n+1)/6

などもよく使う。

証明

k=1n (k+1)3 - ∑k=1n k3
= ∑k=1n (k2 + 2 k + 1) -∑k=1n k2

(右辺) = ∑k=2n+1 k3 - ∑k=1n k3
= (n+1)3 - 1 
= n3 + 3n2 + 3 n 

(左辺) = 3 ∑k=1n k2+ 3 ∑k=1n k + ∑k=1n 1
= 3 ∑k=1n k2 + 3 / 2 * n(n+1) + n

3 ∑k=1n k2 について解くことにより、 答えを得ることができる。

k=1n n = n(n+1)/2 も同じ方法で導いてみよう。

漸化式と数列

数列 {an} が

  1. a1=...
  2. an+1=f(an) (n=1,2,3 ...)

を満たすとき、1 をもとに、2 から a2, ... an, ... が決まる。この規則を表す式を漸化式という。 またこのような定義を数列の帰納的定義という。

an (n>2) を発見したら、n=1, 2 なども満たすかどうかを調べる必要がある。

数学的帰納法

命題 P が、自然数 n に関するもので、 すべての自然数 n に成り立つことを示したいときに使う。

  1. n = 1 のとき成り立つか調べる。
  2. n = k (k>1) のとき成り立つと仮定する。
  3. n = k+1 のときに成り立つか示す。

示せれば一般の n について成り立つことが示せる。