情報処理基礎論 a 第8回 システムの構成要素 / ネットワーク 「接続機器と IP アドレス」 (講義ノート)

LAN 同志の中継を行う接続機器の働き:LAN どうしに距離がある場合、WAN を介し、接続機器は IP アドレスを制御しネットワーク層で接続
経路制御の方法
ルータソフトウェアによる経路制御低速
レイヤ 3 スイッチハードウェアによる経路制御高速
ゲートウェイプロトコルの異なるネットワーク間の中継や、 トランスポート層や応用層でデータの制御を行いながら中継を行う

ポート番号: ネットワーク間の中継で、プロトコルを判断し、通信データが混ざらないようにする

ブロードキャストドメインとコリジョンドメイン
ブロードキャストドメイン ブロードキャストパケットが届く範囲のネットワーク スイッチングハブ・ブリッジで接続する範囲内・ それを超える範囲はルータを使用
コリジョンドメイン パケットの送信中にパケットの衝突を回避するため、 機器どうしが送信中かどうかを確認しながら行う必要のある領域のネットワークのこと スイッチングハブを使用する場合は、 ポート単位がコリジョンドメインで、 ポート間の通信はブロードキャストドメイン
集中処理

オンラインリアルタイムシステム 銀行のオンラインシステムのように、 送られたデータを直ちに処理して実行結果を出すシステム
バッチ処理 勤務状況をまとめて処理する給与計算システムなど、 一定期間に集めたデータを一度にまとめて処理するシステム

分散処理:特定のコンピュータに処理すべき業務が偏らないようにするため、 あるいは、負荷をかけすぎないために、 業務を分散させてコンピュータに処理させる方法
クライアントサーバシステム

クライアント:処理を要求するコンピュータ

サーバ:要求された処理を実行するコンピュータ

LAN:クライアントサーバシステムを接続する仕組み

分散処理を行うサーバの例
ファイルサーバファイルを保持するサーバ
プリントサーバプリンタの処理を行うサーバ
データベースサーバデータベースの管理を行うサーバ
Web サーバWeb ページの管理を行うサーバ
メールサーバメールの送受信の管理を行うサーバ

三層アーキテクチャ:
データ層+アプリケーション層(ファンクション層)+プレゼンテーション層
の 3 つのモジュールに分けてアプリケーションを処理する

プレゼンテーション層 ユーザインタフェース部 ユーザが利用する
アプリケーション層(ファンクション層) データ加工処理部 データの処理を行う
データ層 データベースアクセス部 データベースからデータを取り出す

ピアツーピア: 通信するコンピュータがサーバでありクライアントであるネットワーク形態、 小規模 LAN 向け

サーバーベースコンピューティング: 大学の情報教室のように、 クライアントはマウスクリック、 キーストローク、 その他画面遷移情報のみを送信し、 全てのアプリケーションがサーバだけで行われる仕組み

シンクライアント:情報教室の端末のように、CPU をもたない端末などのこと

ファットクライアント: ハードウェアやアプリケーションが塔載された通常のコンピュータのこと

管理側 アプリケーションを一括管理できる
エンドユーザの支援が容易
セキュリティ管理が容易
古くなり性能が劣ってしまった PC をクライアントとして蘇らせることができ、 ハードウェアの導入コストや維持管理コストが削減できる
ユーザ側 アプリケーションの実行における差分情報だけが通信され、 レスポンスが速い
クライアントの環境に関らず、 同じアプリケーションと同じファイルにアクセスできる
クライアントの性能によらず、 同じアプリケーションが使用できる
シンクライアントやモバイルクライアントが利用できる
シンクライアント
保守コストが安い クライアントにあるソフトウェアのメンテナンスが不要
静か冷却ファン不要
耐久性があるHDD を設置できないような場所でも使える
安定動作他のユーザの設定変更に影響されない