なぜ言語やファイル形式などが統一されるようになっていったのか、 流れをまとめる。
ある特定の言語を持つ顧客向けに製品を開発する作業をローカライズ localise と呼ぶ。
OS が CUI であった時代、 割合個人ユーザ向けに開発された OS が Microsoft 社の MS-DOS であった。GUI を採用した Windows の日本語版は人気があったものの、 外国製品であるため、ローカライズの遅れが目立ち、 ソフトウェア使用時の日本語の性能は必ずしも良くなかった。
そこで、
という組み合わせにするユーザが多かった。
すなわち日本語環境に不満を持つユーザは Lotus 123 や 一太郎の MS-DOS 版を使い続けていた。
そこで Microsoft 社 は Windows に Microsoft Office を抱き合わせ販売した価格で売りこんだ。 また、技術的には Windows の内部 (カーネルとよばれる部分) を改良し、日本語を早く処理できるように変更した。
Lotus 123 や 一太郎は、抱き合わせ販売を不当であるとしたが、 裁判の結果が出る前に、 結果的に彼らの製品の Windows への移行が遅れたために、 徐々に Windows OS でのシェアが小さくなっていった。
Lotus 123 や一太郎から Microsoft 社のファイルを読むことはできるが、 Microsoft 社の製品を使ってそれらのファイルを読むことはできない。
一太郎を販売しているジャストシステムに関しては、 Windows の日本語変換ソフト MS-IME よりも優れた ATOK があったため、 ATOK はいまだに人気のあるソフトウェアとなっている。
2009/12/3 よりGoogle 社は 「Google 日本語入力」を提供することにした。 この出現により、また、日本語入力の勢力図が変わる可能性が出てきた。